卒業式など全校合唱の取り組み

1,2年生の合同練習を1時間行った試みについて説明する。

まず,初めに1,2年生全6クラスを体育館に整列させ,これから行う練習と目的について話を簡単にした。これをくどくどやってしまうと子供のモチベーションが下がる。ごく簡単なポイントだけ,話をした。

次にやったのが,パート練習である。いつもは音楽室などを使って3つのパートが分かれて練習をするがそれを体育館でやるには工夫が必要だった。事前に生徒の中心となる子たちと打ち合わせができれば,もっと踏み込んだ方法がとれるのだが,本日行ったのはいきなり子どもに支持しても可能な方法を考えた。

まず,男性パートを体育館右に壁に向かって立たせた,次にソプラノパートを,男性の反対側の壁に向かって立たせた。最後にアルトパートを体育館後方に後ろ向きに立たせた。これですべてのパートが背中合わせに並んだことになる。

次に,これが今回のポイントなのだが,各クラスにパートリーダーがいる。これを自分のクラスの前に立たせた。そのため,各クラスの間はパートリーダーが動けるように間を空けさせた。

さあ,これで練習開始である。全パートが背を向けた形で歌を途中まで歌って,そこでパートリーダーに自分のクラスの課題をクラスに指示を出させた。そして,どんな指示を出したか,聞いた。それを元に次の課題を今日は「姿勢と声の大きさ」と言って,また歌わせた。

で,次に聞いたのは,「2回目の方がよくなったクラスのパートリーダーは手を上げなさい」である。いくつかのクラスから挙手があった。で,もう一度途中まで歌わせた。


こんな具合に,僕と生徒という立場ではなく,あくまでも生徒と生徒(パートリーダー)の関係を保ちながら練習を行った。これが今回の練習のもっとも大切なところである。
最後に卒業式の隊形に並んで一度だけ僕の指揮で歌った。

結果はそれまでの,生徒同士の課題の言い合いを経て最後に教師から細かい歌い方の指導を5分間だけ受け,歌の練習は終了した。

終わった後,職員室に帰ったら,「あれだけの時間であんなに素晴らしい合唱になるとは思わなかった」との声が職員から聞こえた。

全校を動かす場合,子供のモチベーションをいかに高めるかという課題は最も重要である。教師主導で「俺についてこい」的な指導では失敗することが多い。子供が自発的に「歌う」状態を作ってあげるために,生徒対生徒の指導というのはとても効果的であると思う。このような手法を,いくつも持っていると,生徒の状態に応じてさまざまなバリエーションで練習ができると思う。

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