遂に動き出したソレスタルビーイング。
同時に、各国首脳たちの目も彼らの行動に集中する。
しかし、注目しているのは政界の重鎮たちだけではない。
国の威信を賭けて前線で戦う兵士たち――「ガンダム」と対峙する可能性が最も高いという
ことを思うと、むしろ彼らが一番、CBの動きを警戒しなくてはならなかった。
ユニオンの大型輸送機。本国へと帰還する進路をとる輸送機の機内で、
「ガンダム」への興味を示す一人の男がいた。
突如現れ、AEUのヘリオンを容易く倒したMS。そして全世界への宣戦布告。
ガンダムの行動目的、そして何よりあの機体の誇る強さの秘密・・・。
男はある一つの決断をし、通信ウィンドウを開く。
「君、キャプテンに言って進路を変えてもらってくれ。
それと、『フラッグ』の整備を頼む。」
興味があるのなら、会って確かめればいい。
全世界にケンカを売る・・・そんなことを考える馬鹿を、この目で見極めてやる。
昂ぶる自分を諌めるビリー・カタギリの言葉に対し「熟知している」と返す
グラハム・エーカーの眼は、強い輝きを宿していた。
獲物を前にしてギラギラと鋭く光る、獰猛な獣のように・・・。
さあ、こっからはBパートだ!
俺たちの戦いへ移る前に、少し寄り道だ。
ユニオン側のキーマンとなるこの二人にスポットを当ててみようか。
グラハム・エーカーとビリー・カタギリか。
AEUのコーラなんとかってかませ犬とは違い、なかなか出来そうな二人だ。
ビリーの髪型がおかしいね。
男のポニーテールは流石に勘弁して欲しいね。
お前の髪型も負けていないと思うがな。
お前の場合、性格が電波だからよりどうしようもないな。
そ、そんな・・・・・・。
・・・お前、今明らかにツッコミが欲しくて発言しただろ。
ドM。
ガンダムたちの目的地、セイロン島では、シンハラ人とタミル人の民族紛争が繰り広げられている。
そこに人革連が関わり、現在は無政府状態に陥っている。
数百年に渡り続いている小競り合いに武力介入する。これが今回の任務だった。
アンフとティエレンのMS隊が、既に戦闘行為を開始していた。
人革連の軍事介入により、機体性能、物量ともに劣勢を強いられるシンハラ人側のアンフは、
タミル人側のティエレンの攻撃により次々と撃破されてゆく。
セイロン島を視認できる距離にまで接近したガンダムたち。
目前で繰り広げられる紛争に、刹那は6年前のあの光景を思い浮かべる。
あの時現れた「ガンダム」。
神なんていない―――そう思っていた世界に舞い降りた絶対的な存在。
自分はあの白い巨人に「神」の存在を見出したのだ。そして・・・
「俺が『ガンダム』だ」
今その「ガンダム」を操るのは自分。俺は今「神」の機体の一部と化している。
次は俺の番だ。強く厳しく、戦いをやめない者たちを裁かなくてはならない。
ガンダムマイスターが、神の代行人となるのだ。
アームレイカーを握る手に力が篭る。
エクシアが先行したのを合図とし、4機のガンダムが各々の作戦行動へ移る。
―――戦闘が、始まった。
・・・意味の分からないセリフだね。
お前に言われたくない。
いや、実際意味不明だよ、お前のセリフは。
機体と一心同体になるというのはわからんでもないが、口に出されるとなぁ。
何だ、俺たちのチームは電波ばかりか?神は神でも、貧乏神につかれたような気分だよ・・。
いい歳してボール遊びに夢中な奴の方が危ないだろう。
そもそも機体の操縦くらい一人でやれ。いい歳してひとり立ち出来ない奴だ。
うるさいな!いい歳いい歳って、お前ら若いのも今のうちだぞ!
高校を卒業したら、時が経つのなんてあっという間だ。光陰矢のごとしだよお前ら!
いい歳かどうかはともかく、上の文章は少々大げさ過ぎる気がする。
俺としてはむしろこちらの方が電波だ。
それは俺のせいじゃない。
「来たのか・・・ソレスタルビーイング!!」
ついに現れたガンダムたちに、攻撃態勢をとる人革連軍。
まずはエクシアが先陣を切り、数機のティエレンを立て続けに両断。
負けじと反撃する人革連だが、ガンダムの圧倒的な運動性能、防御力の前では
全ての攻撃が無力であり、なす術も無く倒されてゆく。
続いて、デュナメスが上空からの射撃を行う。
遠距離からの砲撃に対し不利なエクシアを、射撃特化のデュナメスが支援する。
巧みなコンビネーションで、残りの敵を一気に撃滅させていく。
刹那たちの戦場から数km離れた場所に位置する、人革連の駐屯基地。
そこへの襲撃を担当するは、アレルヤの駆るガンダムキュリオス。
機体に追加装備されたミサイルランチャーが、瞬く間に基地を火の海へと化す。
「これで稀代の殺人者・・・けどね!」
「それが”ソレスタルビーイング”だ!!」
飛行形態から瞬時にMS形態へと変形し、ビームマシンガンの弾痕を敵機に刻む。
基地内の戦力は、反撃する暇も与えられることなく壊滅した。
海岸付近では、人革連の艦艇に対してヴァーチェの攻撃が始まっていた。
艦上からの射撃をものともせず、ゆっくりとGNバズーカの発射準備に取り掛かる。
「ヴァーチェ、目標を補足。排除行動に移る。」
戦艦の厚い装甲を、いとも簡単に焼き尽くす破滅の光。
MSも、基地も、戦艦も・・・あらゆる戦闘力を奪われた軍に既に力はなく、
撤退する以外に道は存在しなかった。
思うんだが、このティエレンってMS。
明らかに足をタンク型に変えたほうがいいと思わないか?
そうだな。あんな遅い歩行速度じゃ、俺たちに傷一つつけられないのも無理はない。
いっそMSじゃなくて戦車を使ったほうがいいくらいだ。
戦闘描写のリアリティーとしては、良いかもしれないけどね。
でもまあ僕たちのガンダムくらい動いてくれないと、せっかくの見せ場も盛り上がらないよ。
見せ場と言えば、今回の戦闘はかなり見応えがあったかな。
ほとんど動いていたのは僕と刹那だけど。
何を言っているんだ。俺の援護があったからこそ、刹那だって
あそこまで立ち回れたんじゃないか。
俺も一発しか撃っていないが、画的なインパクトでは
キュリオスを凌駕していると自負している。
大体、機体の特徴が乏しいくせに、パイロットの個性ばかり際立ってどうするんだ。
それも妙な方面で。前作と同じ轍を踏むつもりかお前は。
い、いつの間にか僕限定の批判になってるんだけど・・・。
「協力を感謝する!敵は崩れた、今までの借りを返してやる!」
撤退する人革連軍を追い立てようとするシンハラ側のアンフ。
刹那たちの介入も、彼らにとっては単なる第三勢力の加勢としか捉えられなかった。
エクシアがすれ違うアンフを、すぐさま切りつける。
戦いを止めない人間たちへの怒りを、その刃に込めて。
「これが・・・ガンダムマイスターだ。」
俺たちの戦争に、敵も味方もいない。戦うもの全てを滅するのみ。
何度でも介入してやる。紛争が止まるまで、憎しみが俺たちに向けられるまで。
全人類が戦いを止めるために、俺たちが全人類にとっての悪となる。
それがガンダムマイスターとなった者の所業・・・覚悟の表れだ。
こんなところで、今週はここまでだ。今回も迫力があっていい展開だったな。
レビューの進行役として、あくまで冷静に作品を見るように努めているが、
こうもいい出だしだとどうしてもテンションが上がってしまうな。
次回からは俺たちのライバルとなる存在も続々と出てきて、
ますます盛り上がるだろう。
次回はグラハムの駆るフラッグと、新型ティエレンが登場予定。
今後の展開によっては、僕たち個別にライバルが登場したりするのかな?
どうだろうな。ただでさえ三分された勢力図だ。あまりキャラが多いと余計複雑になるだろう。
一勢力に一人のライバルくらいが丁度いいんじゃないか?
というと、俺、刹那、ティエリアの三人にそれぞれ一人づつライバルが付く計算になるな。
そうかもな。
同意見だ。
な、何で最初から、僕が除外されることを前提で予想してるんだ・・・?
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