軌道エレベータ内の軍事基地では、ある一体のMSが開発されていた。
人間の潜在能力を極限まで引き出した存在、”超兵一号”ソーマ・ピーリスの専用機として造られた機体。
「ティエレン・タオツー・・・・・・私のMS・・・・・・。」
一方、MS機動テストの情報をキャッチしたCBは、アレルヤへ新たなミッションの開始を伝える。
――人革の新型MSの性能実験の監視、場合により破壊もあり得る――。
命令に従い、軌道ステーション「天柱」へと向かうアレルヤ。
彼はここで、思いもよらぬ運命の邂逅を果たすことになる・・・。
Bパート開始だ。
人革も、私のフラッグのようにカスタム機を開発していたようだ。
いかにも、通常の三倍の速度で移動しそうなティエレンだな。
しかし、鈍重で高い防御力が売りだったティエレンの高機動化とは、
自軍のMSのアイデンティティーを殺すようなものじゃないかねぇ。視聴者はとてもがっかりしているよ。
どう見ても、ウチのカスタムフラッグの猿真似だな。独創的なのはデザインだけだよ。
ティエレン・タオツーの機動テストが開始された。
「少尉、機体の運動性能を見る。指定されたコースを最大加速で回ってみろ。」
「了解しました、中佐。・・・・・・・行きます!」
脚部の大型バーニアを吹かし、ソーマのティエレンが徐々に加速をつけてゆく。
その体型からは思いもよらない推進力で飛行するティエレン・タオツー。
しかし、それ以上にセルゲイの興味を惹きつけるのは、ソーマの操縦技術。
並のパイロットには到底真似の出来ない正確無比な動きに、セルゲイは感嘆の声を漏らす。
「これが超兵の力・・・・・・しかし、彼女はまだ乙女だ・・・。」
おいおい、乙女ってw
まさかこんなシリアスなシーンでそんな単語が出てくるとは思わなかったよ。
しかも、いかにも真面目な顔をした中年の男から・・・・・プッ、これは傑作だ。
もう笑わずにはいられないなHAHAHAHAHAHA!!
(キミが言うな。)
(あなたが言うな。)
(アンタが言うな。)
テストは予定通りに行われていた。
しかし、突如としてソーマの脳裏に電撃が走る。
「・・・・・・!!?な、何?この・・・感じ・・・・?」
「少尉、指定コースから離れているぞ。どうした!」
セルゲイが警告するも、まるで頭の中を何かが這いずり回るかのような感覚が、その声を掻き消す。
操縦桿を握る腕が、フットペダルを踏みしめる脚が、体全体が言うことを聞かない。
得体の知れない激しい不快感がソーマの神経を蝕み続ける。
「な、何だ?あ、頭が・・・・・!」
到着駅へ降り立ったアレルヤにも、同様の症状が起き始める。
何かが、脳に直接触れているような刺激。
「な、何なんだこの頭痛は・・・!!」
アレルヤとソーマ。まるで互いを引き寄せるように、痛みは激しさを増してゆく・・・。
そして、痛みが臨界点を超えたとき、アレルヤにある変化が起こった。
「っ・・・・・・くそっ、どこのどいつだ!
勝手に”俺”の中に入ってくんのはぁっ!!」
普段の冷静なアレルヤからは想像できない、危うさを秘めた鋭い眼光。
まるで人が変わったかのように変貌した彼は、痛みの先に原因となる存在があることを確信する。
「テメェ・・・・殺すぞォ!!!」
「いやあああああああああ!!!!」
アレルヤの発した、凄まじい憎悪の叫び。
ソーマはそれに怯えるかのように取り乱し、完全にその思考力を奪われてしまう。
そして、恐怖にとり憑かれたソーマは、敵意の澄む天柱へ向けてマシンガンを乱発し始めた。
さあ、とんでもない展開になってきたな。
ガンダムシリーズではある意味定番の特殊な人間同士の共鳴に、
二重人格ネタまで上乗せしてくるとは・・・。
ガンダム00・・・・・・贅沢にもほどがあるぞ!
この人、やっぱりただの電波じゃなかったのね。
別人格の方の彼は、普段とは対称的に獰猛な性格のようだね。
決して、いつ髪の分け目が変わったんだとか、
人ごみの中で「殺すぞ!」なんて言ってしまって通報されないのか、
とか言ってはいけない雰囲気がビシビシ伝わってくるよ。
きっと返り討ちにあっちゃうからねぇ。
漫画的な表現に突っ込むのはタブーってことですね。
ソーマの放った銃撃は、重力ブロックのジョイントを破壊する。
遠心力により安定を保っていた輪の一部が切り離され、宙へと投げ出される。
「事故か・・・くくっ!ご愁傷様、だな・・・。」
まるで小さき虫の死を見るかのような無慈悲な眼で、その様子を見届けるアレルヤ。
(ハレルヤ・・・ハレルヤ・・・・・・!)
しかし、自分の中に潜むもう一つの存在が、己に語りかける・・・。
刹那、脳裏に浮かび上がる記憶――。
目の前で恐れ戦慄く少年。
『俺を殺せ・・・アレルヤ・・・。』という言葉――。
自分に語りかける存在に応じるかのように、”ハレルヤ”と呼ばれた彼は、静かに眼を閉じる。
そして目を覚ました”アレルヤ”は、無重力の海へと投げ出された命を守るため走り出す。
重力ブロックには、200名以上の遭難者が取り残されていた。
しかも、爆発の衝撃と空気の流出により、14分後には重力の井戸に引きずり込まれてしまう。
救助隊を待つにしても7分はかかり、到着を待っていては手遅れになる可能性がある。
セルゲイは単身、漂流するブロックへと急行した。
「限界離脱領域まで、あと7分。重力区画を軌道高度に押し上げるためには・・・」
「このデカブツを加速させるしかない!!」
自機をブロックの外壁へ取り付かせ、最大出力でバーニアを稼動させる。
これほどの質量を、MS一機で押し返すのは事実上不可能。だが、無謀は百も承知。
今出来ることをやらずに、大勢の人々を見殺しにすることなど出来はしない。
しかし、無情にもブロックの落下速度は上がる一方。ティエレンの推進力では支えきれない。
このままでは、セルゲイの機体ごと、摩擦熱により燃え尽きてしまう。
「宇宙は・・・何故にこうも無慈悲なのだ!!」
もはやここまでか・・・。セルゲイが諦めかけたその時、異常なほどの加速性で接近する機影。
この速度で迫れる機体は・・・セルゲイの脳裏に浮かぶ存在は、一つしかなかった。
セルゲイの目の前に現れた機体、ガンダムキュリオスが、同じく重力ブロックへと取り付く。
そして、限界までスラスター出力を高め、一気にこの鉄の巨箱を押し上げていく。
だが、ガンダムの力を以ってしても、落下を防ぐにいたるまでが限界。
安全圏まで引き上げるには、まだ幾分か力不足であった。
それでも、アレルヤは希望を捨ててはいない。
「聞こえるか!?全員、中央ブロックへ集まれ!!時間がない!急げ!!!」
接触回線を通じて響く、ガンダムパイロットの声。若い男の声だ。
一体何をしようというのか?敵性対象であるガンダムに、セルゲイは無意識のうちに呼びかける。
「聞こえるか、ガンダムパイロット。このブロックは間もなく限界離脱領域に入る。
ここまでだ・・・離れろ。」
「出来ないね!ソレスタルビーイングに、失敗は許されない。それに・・・」
「ガンダムマイスターは、一人じゃない!!」
次の瞬間、地表から打ちあがる光軸。
それはブロックとブロックの間の接続部分を撃ち抜いた。
ガンダムデュナメスが、地上からの超遠距離射撃を行ったのだ。
他のガンダムマイスター達に命じられた、ミッションの変更内容。重力ブロック地球落下の阻止。
出力増強の追加装備による強力なビームと、目標を的確に狙い撃つロックオンの射撃技術が
あってこそ実現可能な作戦だった。しかし、これだけではない。
「発射方向の軸線上に雲がかかっている・・・切り裂け、刹那!!」
ロックオンの射撃を援護するため、刹那のエクシアが空高く舞い上がる。
GNソードを振り下ろし、ビームの通り道を作り上げる。
そして、その道を突き進む第二撃。
二つの区画を切り離したことで、ブロックの重量が落ちた。再度最大噴射をかけるキュリオス。
あれほど押し返しても動こうとしなかったブロックが、見る見るうちに地球から遠ざかっていく。
安定軌道までたどり着いた所で、人革の救助隊が到着する。
外壁から手を離し、離脱するキュリオス。救助隊員がそれを追おうとするが、
人命を優先するというセルゲイの言葉がそれを引き止めた。
「私だって、恩を感じる気持ちくらいはある・・・。」
その後まもなく、遭難者全員が無事救助された―――。
さあ、面倒なので一気に進めてしまったが、これで第五話終了だ。
今回にいたってはとうとう戦闘すらなくなってしまったが、
複雑な話が余り無く、勢いで見られるという点では、前回とは対称的な面白さがあったな。
ガンダムに関しては、勢いあまって無茶苦茶な設定を付けてしまった感があるけどね。
ブロックを押し上げるのはともかく、大気圏をも突き抜けるビームに、雲をも引き裂くソード。
いくらなんでもやりすぎな感じが否めないねぇ。
大気圏を突破するビームなんて、リーブラ砲以外に知らないよ、僕は。
ビームシールドで大気圏を突破するのよりも無理があるな、この威力は。
私といえども、こんな超性能を見せ付けられては、勝つ自信が無くなって来るよ。
・・・カタギリ、私にもああいった兵器を作ってくれよ。
無茶をいうなよ。
技術力の差が、思いっきり開いてそうですもんねぇ。
ファミコンとPS3以上の開きがあると思いますよ。
・・・やっぱりガンダムを手に入れない限り、世界に未来はなさそうですね。
それよりも、アンタは自分の未来を心配なさい。
レビュー内ではカットしたけれど、危うく最後に、
ルイスから決定的な一言が出るのかと思ってヒヤヒヤしたわよ。
い、いいじゃないかそんなこと!
いつまで姑モード全開なんだよ!!
アンタがしっかりルイスと別れるまで、私はどこまでも追い続けるわよ。
真実を求めるジャーアリストとして。
大体、殆ど言いかけてその先の言葉まで分かりきっているのに、
あえてその先を女の子に言わせようとするなんて、案外性格悪いのね!
男として最低なことよ!ああいうときは男のほうから気持ちを伝えるものだわ!!
応援するか邪魔するかどっちかにしてくれよ!
ジャーナリストって言葉で大義名分を掲げるのはやめてくれ!!
そもそも、姉さんも自分の未来を心配しなよ!
早く旦那さん作れ、旦那さん!!
いいのよ私は。
自分の幸せよりも、人のスキャンダルをいじくってた方が楽しいもの。
うわ、性格悪っ!!!
お前、今回腹筋と雲切っただけだったな。
・・・・・・・・・。
お前、主人公だよな?
・・・・・・・・・・・・うるさい。
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