第十六・十七話「トリニティ〜スローネ強襲〜」















さて後半だ。
しかし、ティエリアは何で自分の日記を前半後半に分けてんのかね?
俺は日記もブログもやらないからわからないけど、必要なのか?


それは僕にも・・・・
まあいいんじゃない?おかげで後半に入りやすかったし。




その後、言いたいことを言いたいだけ言って、彼ら三人は自分たちの船へと戻っていった。 結局、最後まで何をしに来たのかわからなかった。 もしあのバカのいったように、俺たちを笑うつもりで来たのなら、次にあった日には 奴らを後ろから撃つ。 目障りな連中は消えるし、機体が三機も手に入って戦力の増強にも繋がる。 よく考えれば迂闊だった。引き金を引く指一本だけで、こんなにも良いこと尽くしなのに、 今回俺たちはそのチャンスをむざむざ手離したのだ。 俺がやらないまでも、他の連中はその考えを巡らせはしなかったのだろうか? 自らの詰めの甘さと、その他のクルー全員の人間的な甘さを死ぬほど呪った。 うち一人は、甘いどころか超の付くのん気さだった。 あのヨハンという男と写真をとっていたというのだから。 クリスティナ・シエラ。どれほどおめでたい人間なのだろうか。 別に彼女に対して特別な感情を持っているわけではないが、それでも、 知り合いが自分の気に食わない人間と親しくなることに対して抵抗は感じる。 先ほどの妹もそうだが、彼らと我々が敵対関係になるという可能性を思慮しないのだろうか。 戦場にロマンスなどないということを、女という生き物はわかっていない。
なんかすげぇ自論を展開してんな。 ウチの艦内で殺人なんか起こしたら、それこそ首になるぜ俺たち。 そうそう、戦争根絶が目的の僕らが争いの元なっちゃあ 本末転倒だからね。 ちっ・・・・・・・やはりダメか。 何か言ったか? 気のせいだ。
エージェントからの情報によると、地上で驚くべき事態が発生したらしい。 あの砂漠での戦闘から数日。当然、これといって紛争勃発の情報は無い。 ゆえに、我らの介入行為もしばらく必要が無いと思われた。 しかし・・・・ アメリカのユニオン軍事施設に、襲い掛かる脅威。 もう一つのCB、トリニティ兄弟の操るガンダムスローネが三機、 この基地へと強襲をかけていたのだ。 奴らの攻撃は速く、そして一方的に始まった。 スローネの一号機に三号機がドッキング。高濃度のGN粒子を注入し、 肩部のランチャーへと漲らせる。 GNメガ・ランチャーの最大出力による砲撃。 それは大きな弧を描きつつ地上を滑り、触れるもの全てを消滅させる破壊の光。 ヴァーチェのパイロットである俺をしても、あれは過ぎた力だという他に形容する言葉が無い。 それほどまでに、この兵器の威力は凄まじかったのだ。 戦力を展開していなかったユニオン軍は、たった一発の砲撃によって既に基地を半壊にまで追い込まれる。 そこへ、砂漠での作戦から帰投中であった部隊が駆けつける。 自分たちの基地を破壊された憤りからだろうか。 フラッグらの攻撃は思った以上に激しく、二号機をその場に磔にしている。 しかし、たった数機のMSで、ガンダムを止めることなど出来るはずも無い。 その刹那、フラッグの死角から忍び寄る六つの刃。 ファング、と呼ぶらしいその遠隔兵器は、MSの急所とも言うべき頭部や間接部、 そしてコクピットを的確に貫く。 それに気付けなかったフラッグは、力なく落ちてゆき、そして爆破された。 トリニティ・・・・彼らにとって、戦闘とは「お遊び」と同義なのだろうか? 楽しむかのように繰り広げられた戦闘は程なく終わりを告げ、 三機のガンダムは遥か上空へと身を翻す。 真紅の粒子を、まるで今回亡くなった人々が流す鮮血のように撒きながら。 相手が軍隊とはいえ、今はまだ何の戦争行為も行っていない。 自分たちから戦争を仕掛けるガンダムマイスター。 その目的すらも不明。 今回の戦闘の情報が我々のもとに入ったとき、俺は思った。 やはり彼らは、我々とは似て非なる存在。 そう考えるほかない、と。 そんな時、刹那が口を開いた。 「奴らは、本当にガンダムマイスターなのか?」 なるほど・・・・似て非なる存在。 ガンダムマイスターであって、ガンダムマイスターではない。 彼の呈した疑問は、俺の決意を強くさせる役割となったかもしれない。 新たに出現したガンダムたちをどう見るか、それはまだ誰にも分からない。 だが彼らにも、教えてもらったことがある。 『上には上がいる』ということだ。この言葉を選んだ理由は二つある。 一つは、世の中には自分の考える以上に最低な人間がいるということ。 そしてもう一つは、自分たちも、まだまだ強くなる必要があるということだ。 俺たちは、機体性能は当然、パイロットとしての腕も高いものを備えているという自負がある。 だがそれでも、四人がトリニティの兄弟らに勝つ事は難しいだろう。 悔しいが認めざるをえない。彼らは強い。 だからこそ強くならなければならない。 今一度、俺たちの誇りを取り戻すために、敵となった時に打ち倒せるために。 俺たち四人が最強の、そして最高のガンダムマイスターズになるために・・・・・・。 俺が、CBの活動が始まって以来、戦争根絶以外にもう一つの目標を持つ事ができた今日という日。 この記念すべき日を、俺は生涯忘れる事は無いだろう。
・・・・・・・・・。 ティエリア・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・ッカ野郎。最後にイカスこと書きやがって。 そういうことは声に出さないと伝わらないっての・・・。 まさか、人の日記にここまで心動かされるとは思わなかったな。 それも、ティエリアの日記で・・・。 自己中に見えて、案外僕たちの事考えてたんだね・・・。 俺・・・・・・この前嫌がらせにあいつのスペアメガネの レンズを外したんだけど、謝った方がいいかな・・・・? うんうん・・・・謝っておけ謝っておけ。 おい、こんなところで何をやっている? まだレビューの時間には早いはずだが。 あ、ティエリア・・・・・。 いや、何でもない。何でもないんだよ・・・。 そうか・・・・・まあどうでもいいのだがな。 そうだ、この場に全員そろっているのなら、 今から少し打ち合わせをしておこうか? いや・・・・今日はもういいだろう。 もう十分だよ、ティエリア。 ??何故だ? 十分も何も、まだ始めてすらいないんだが。 いいんだ、いいんだってば。言わなくても分かるから。 俺たち、マイスターズとしてこれからも頑張っていこうな。 それじゃあ、俺行くわ。 それは結構だが・・・いきなりどうしたのだ? ・・・何かショックな事でもあったか? また女にフラれたとか、抜け毛が多くなったとか。 その憎まれ口もまた、心地よく聞こえるよ。 ありがとう、ティエリア。 気持ちの悪いことを言う・・・。 どれだけドMなんだ、君は。 メガネ、後で弁償しておくから・・・。 は?メガネ・・・・・・? っておい、もしかしてスペア壊したのお前か!? 待てよおい、コラ!!
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行ってしまった・・・・・何なのだ、一体? ん、これは俺のノート・・・・。 こんなところに置き忘れていたのか。 フッ・・・・こうして見ると、俺も随分と臭いことを書いたものだ。 しかし、こういう自伝は多少美化してこそのものだしな。 引退後はこれの印税で優雅に暮らすとするさ、うん。
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