人は常に高みを目指す。
人は常に理想を追い求める。



…その過程で、



弱きモノは淘汰され
古きモノは忘却され
進めば進むほどに何かを亡くしていく…。



それは仕方の無い事なのだ。
この「世」の「容量」には常に限界がある。



…しかし…。



栄華や繁栄を極める世界の裏、
一体「何」が「ソレ」を支えて来たのか。
それを亡くしていいというワケではない。



だがいつしか人はそれさえ忘れ、
世界はバランスを崩し始める…。



光だけを追い求め、
豊かさだけを追い求め、



…また一つ「何か」が消え行くこの世界に…、





彼女達は今もなおそこに居た…。









未知なるモノに耳を傾け、
不思議な事に目を凝らし、

もう夢などとうの昔に忘れさられたこの世界で

今もなお夢を追いかける「秘封倶楽部」。



宇佐見蓮子とマエリベリー・ハーン、ことメリーは
夢の残骸をただ見つめていた…。



…また一つ、夢が消えた…。







メリーは思う。



前に進むこの世界は、



「何」のために前に進むの?



過去の想いを犠牲にしてまで…。





メリーはこの世の境界や裂け目を視る目を
持っている。



彼女には見えていたのだ…。





消えていったモノ達の姿が…。





忘れたくないと願うのは…、



所詮「停滞」や「退化」だと言うのだろうか…。





それでも無くしたくなかった…。





忘れたくないと願うなら、





共に逝くしか道はないのか?





嫌だっ!!!





絶対に消させはしない!







お願いだから、







どうかあなたは消えないで…。





幻想郷。



それはこの世のどこかにあるという、



忘れ去られたモノが行き着く終着点…。





彼女達の叫びが…、







幻想郷に届いた気がした…。





儚きキミへ…

オフセ本 B5 24P
400円にて頒布予定。
(書店委託は500円。)



この本については多くを語りません。
例外に漏れず立ち読み推奨です。



…ただ、



とても賑やかな祭りを楽しんでいる最中に、
それでも祭りの外に目を向けられる、
そんなあなたには何かある、そういうお話かもしれません…。

まぁ万人向けではないのでお気をつけを…。




















幻想郷に届いた叫び。



それが聴こえたのは…。



やはりこの妖怪だった。





伊吹萃香。

彼女は人間と遊びたいがために
鬼の世界を出て
ウソを吐かないという禁忌すら破り
幻想郷を目指した妖怪。



彼女ほど、



「仲間はずれ」にされる痛みを知る妖怪は
幻想郷には居ないだろう…。



外の世界を垣間見た彼女は、



一体何を想うのだろう…。