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1994年、KING’S FIELD―キングスフィールド―(以下KF)シリーズIがPSとほぼ同時に発売された。7ヵ月後の1995年にシリーズIIが発売され、さらに1996年シリーズIII発売、そしてなんと2001年3月、PS2にてIVが発売される予定である(2000年12月現在)。
実は、ネットに関して超初心者である私がこのHPを作ろうと思ったのは、このKFIVの発売決定に促されてのことなのである。
KFIVの発売が公式に発表されたのは、2000年10月13日であるが、そのうれしさを知り合いのKFファンの方々と、メールにて共感していた。その時のメールでの、勝手気ままなKF論をここに載せようと思う。
※ここでの私のKFについての記述は、勝手気ままに乱筆したもので、非常に個人的であり(身内にしか理解できないギャグもあります)、勉強不足であるため不本意ながら事実と反する内容が含まれているかもしれません。その際はご了承ください。また、ここは違う!というご意見がありましたら、メール、または掲示板にてお知らせくだされば幸いです。なお、ネタバレを多く含みます。ご注意ください。
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Copyright(C)1994-2001
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目 次
第1回 【「ミーナ」の死体】より…
我が思念
ついに世界に現れる、KING'S FIELDIV。
いったい、誰が予想できたであろうこの事態に、
ヴァーダイトの歴代の王達は、
今、静かに墓標の中で無風の吐息を奏で始めたであろう。
この、今(来)世紀最大かつ空前絶後の事実を目の当たりにした時、
我が瞳は凍りつき、
心の臓はその役割を忘却することを
刹那に許可されそうになった。
封印されたムーンライトソードが、
我が心中で輝きを取り戻そうとしていた。
KING'S FIELD
スケルトンよ、更なる凶暴さを見せ付けてくれ。
その叫びよ、不変に滞在すべきその声よ、
我が緊張を高め、我が手のひらを冷や汗にて染めよ。
イカよ、己はタコであることが明確だが、
それでも尚、カブト虫であることに誇りを持て。
家よ、扉をつたって我を屋根の上に導け。
河川よ、橋なくして我を渡せ。
断末魔よ、長くも短くもない表現で、
その哀れさを追求維持せよ。
エルフ達よ、無声でいてくれ。
全てよ、引き継げ。
IV
ジャン、己の太子に殺められる運命よ、
アレフ、友の為に戦った日々よ、
ライル…、そなたの父王に取り憑いた
悪竜を貫く為、その哀しい宿命に打ち勝った魂よ、
今こそ、それらの伝説を越えてしまう程の
孤独で静寂な重苦しい暗闇の虚無世界へ、我を誘え!
我が予想(希望)は、「ミーナ」は生きている…。
to be Continued...
!我が第二の予想(希望)は、六作が登場する…。!
(この文章を第2回の情報を見ず見つけた同志は、
「幻の杖・冠」なくして、隠し扉を見出す能力を秘めている。)
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第2回 【見えぬ扉に存在する、秘宝】より…
前略
この度の「KING'S FIELDIV」発売に関して、
皆様には多大な情報をお寄せいただいたことを
感謝しております。本当にありがとうございました。
発売決定に促され、
先日は『KFIV第1回【「ミーナ」の死体】』(笑)
と題する大変身勝手なメールをお送りいたしました。
読んでくれてありがとう!
これは、今回の主旨と少し違う方向性を持っていると
思いましたが、KFファンとして、投稿させていただきました。
さて、多くの反響(笑)にお応えする所存で、
すでに作成してありました、「第2回」をお送りします。
(第2回は短いのでご安心を)
第3回以降も予定しております。相手にしてください。
草々
幻の杖
KING'S
FIELD(以下KF)シリーズに登場する、
「幻の杖」と「幻の冠」。
これらのアイテムをゲーム序盤から所持していれば、
どんなに楽にゲームを進行できることであろう。
隠された扉の探求も、KFの醍醐味の一である。
KFIVに挑むにあたり、
この探究心を磨き直すべく、
我は我が同志にある一つの挑戦状を叩きつけよう。
「挑戦状」
「第1回」のメールの、
一番下の行(空いているスペース)を
ドラッグせよ。
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第3回 【孤独・虚無・静寂】より…
第3回以降、KING'S FIELD(以下KF)シリーズの
七つのキーワードについて、勝手な解釈論を展開する。
第3回は、以下三つの「感」である。
孤独感
画面は1人称視点で展開する。
共に戦うパートナーは存在しない。
プレイヤーは自分の腕以外、
その姿を見ることはない。
魔物に囲まれた時も、
容赦なく襲いかかる強敵に、
なす術もなく喰い殺されることはしばしばである。
死後も、少しづつ暗くなる視界の奥に、
魔物の声がしばらく聞こえる。
特にスケルトンのそれは、
プレイヤーの聴覚にいつまでも木霊する程
恐ろしく、なのに魅力的である。
天井の高い廊下、冷たさの光る壁、
重い空気が沈むような平原。
その世界にただ一人、
己の力だけを頼りに彷徨いつづける。
KFの虜になった誰もが、
その良さとして必ず挙げる言葉が
「孤独感」たる所以である。
虚無感
『何も存在せず、むなしいこと…』
「虚無」という言葉の定義である。
KFは、物語全般にかけ、むなしさが存在するが、
特にそのむなしさを感じるのが、
「ミーナ」の死体を発見した時である者は
少なくないであろう(KFIII)。
物語上、特にミーナの存在は大きい。
父を探しに行った彼女を、プレイヤーは追うが、
彼女は一枚の手紙のみを遺し、姿を消してしまう。
その後、ミーナは(おさらくガランリザードによって)
無情にも殺されてしまう。
普通、他のゲームや映画なら、
ヒロインが悲しくも死んだ時、
豪華な音楽などが流れ、
その演出は、その物語の中枢となるべく
プレイヤーにインパクトを与える。
しかしKFは、「ミーナ」の死体を発見した時
その屍を調べると、ただ画面の下方に
『「ミーナ」の死体』
と出るのみである。
ただ普通に地面の上にミーナの屍は転がっている。
なぜ死んだのか、ムービーによる説明はない。
しかも、周りの雑踏に埋もれ、
その屍は地面に同化してしまって、
見つけることすら困難かもしれない。
大げさに言えば、偶発的に見つけない限り
見逃してしまうほどである。
さらに、死体発見直後
なぜかその屍は消えている。
初めてプレイした同志の中には、ミーナが死んだことを知らずに
アレフに会ったプレイヤーも少なくないであろう。
何と、むなしいゲームであろう。
上記は細かい例であるが、
やはりKFらしさを論ずる時に欠かせない言葉、
虚無感。
強制的なイベントはほとんどなく、
その世界を自分なりに解釈し、時には決断する。
何度その世界を旅しても、その時々による
KF世界が常に待っている。
だからこそ、いつまでも色褪せないその素晴らしさを
語り継ぐべき同志たちが存在し続けるのである。
静寂感
波の奏でる音と共に、
主人公は唐突に夜の海辺に放り出される
(KFII、ゲーム開始直後)。
その瞬間、左右どちらかに平行移動すれば
海に落下し、己の断末魔と共に即死する。
この経験をした時、プレイヤーは固まり、
何が起きたのか理解できず、途方に暮れる。
これは、お約束的な演出である。
そして、幸運にもこの経験をした者は、
その時からすでに、KFの虜になっているのである。
無事にメラナット島(KFII)へと進み、洞窟へ入る。
静かなバックミュージック。
バックミュージックを消すことも可能だ(KFIII)。
扉の向こうに存在するであろう
次の恐怖への覚悟を決定させる、
重々しい扉の開閉音。
時折、どこからともなく聞こえる、
我を威圧する叫び声。
高所から落下した時の重力音。
剣を振りかざす音。
炎の音。風の音。
断末魔。
そして、無音…。
この無音という素晴らしい音楽によって、
プレイヤーはいつしか、
感情移入をせざるを得ない。
KFは、激しい音と静寂との巧みな重複により、
その世界観を見事なリアリティへと繋いでゆく。
第4回は、「冷たさ・明と暗・湿り気・陰鬱」について記述する。(未定)
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第5回 【総評 「崇拝」】より…
崇 拝
【SLAVE】
完結、新たなる始まり
PSとほぼ同時に世界に君臨した、
KING'S
FIELD(以下KF)第1作目。
自由度が高く、リアルタイムに進行する
3D RPGの元祖といっても過言ではあるまい。
その世界観は一部のマニア(同志)に受け入れられ、
その後わずか7ヶ月で続編が登場する。
入り組んだダンジョンを彷徨うことに定評のあるKFIIの、
そのマッピングの巧妙さには誰もが感服し、敬服する。
1作目では表現し切れなかった、高さの概念を取り入れ、
平面的な立体感覚から立体的な立体感覚へと
プレイヤーの脳を刺激し、
その仮想現実世界を平面的な画面の中に
創りあげてしまったのである。
最終章となったKFIIIの主人公は、
1作目の主人公ジャンの実子、第二王子のライルである。
物語の進行は3つの聖剣に重きを置いている。
クイストの地においてエクセレクターを成長させ、
封印されたムーンライトソードに輝きを与え、
新たなる聖剣ダークスレイヤーを手にするために、
実の父親であるジャンを倒す宿命に打ち勝つべく、
ライルは重々しく最後の扉を開く。
5つの属性ごとに魔力が上がるなど、
斬新な要素を多く取り入れたこの最終章は、
そのシステム向上にとどまらず
シリーズのストーリーを見事に完結させた。
実世界において、物語の完結から実に5年…。
フロムにとって看板的芸術作品であるKING'S FIELDが、
新たな舞台設定で姿を現そうとしている。
どのような全容で我らの前に登場するのか。
過剰な期待は裏切られることはないか。
正直な心境は不安である。
N
P C
KFIIIでは、主人公がNPC(登場人物)
さえも殺めることができる。
それにより、体力などを向上させることすら可能である。
余談だが、KFIIIで我は、登場人物全員を
我が手によって殺すことを試み、殺戮者となった。
しかし唯一人※1、いくら剣を振るっても、
どんなに強力なレベル5魔法を放っても、
ダメージすら受けない強者が存在した。
それが誰であるのかはここでは触れないが、
このことに気づいた者は多くないであろう。
この様にKFでは、
創作者であるフロムさえも知らないであろうことが
起きてしまうということが、数多く存在する。
これはある意味において、
まさにバーチャルリアリティである。
ただ、五作(KFIII)の存在について
見落としてしまった我は真の強者とはいえまい…。
(※1…その後の調査により、あたり判定のないNPCがもう一人いる事が判明した。) |
仮想現実世界
物語をすべて終了させても尚、
あたかも世界旅行でもするかのように、
セーブデータをロードし、
その仮想現実世界へと船出する。
新たなる発見があるかもしれない。
隠された扉、拾い忘れたG。
未知の己の行動。
例えば己の放った竜の背中に乗ってしまったり…。
(以下略)
奴隷的崇拝
我がKFに獲り憑かれる最大の理由は、何であろうか。
NPCとの会話、ストーリーの進行、
魔物を倒し、アイテムを入手し、魔法を覚える…。
確かにそれらRPGの要素も、
KFには巧みに取り入れられている。
しかし、それだけ、もしくはプラスアルファの
個性的で良質な要素が存在したとしても、
崇拝の対象には成り得まい。
では、我がKFの虜である理由は何なのか。
それは詰まるところ、
ただその世界に我が「存在」し得ることである。
KFがその世界観をかたくなに維持しつづける限り、
我はその王の丘に奴隷的に束縛され、
崇拝しつづけることを拒みはしないのである。
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王の領域