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― 厄災の地 ―

1 この辺り一帯は絶えず晴れる事の無い、暗雲に満ちた空が広がっている。遺跡からは瘴気や魔物などが彷徨い、それ故、厄災の地と呼ばれる。

2 はるか昔はこの地にも人が暮らしていた。森の民と交流があったと思われ、その名残を残す建物が今も残っている。

3 地上の遺跡は誓いの神殿と呼ばれている。森の民と人との交流の証である。前庭の枯れた泉には、かつての癒しの力を持つ水が湧いていたという。

4 厄災の地に人が住まなくなってから長い月日が過ぎた頃、ひとりの旅人によって不思議な鉱石が発見された。今では命の石と呼ばれるものである。

5 命の石はあらゆる痛に効くと言われている。かつて湧いていた癒しの水が特別な石に染み込んだのでは、という研究家の話である。

6 あらゆる痛に効くと言われた命の石を求め多くの者がこの地を訪れ、帰らぬ人となった。採掘場には事故が絶えることなく、志半ばの同胞を思い、石掘りたちの墓場が作られた。