● 付 録 一 ● |
「僕の一番欲しいものは、舟です。母なる大地、あのアフリカ大陸まで行けるような、大きな舟です。 エレフを連れて還りたいのです。もう動かなくなってしまったエレフを乗せて……。エレフは僕の名前を呼んでくれた。なのにこの僕は、エレフの望んだことに、応えることができなかった。殺してしまった。死んだのではない。殺してしまった。 『僕の腕をあげよう。すぐそこにある木の実を採ってあげることのできない、罪深きこの腕を、せめて食べて欲しい。君を守ることのできない僕たちの未来を、どうか喰い尽くして欲しい。』と。 でも、もうエレフは僕を食べることはできません。だから僕は、自分で食べます。もう、この耳も、この声も、聞こえたって、しゃべれたって、誰の話も聞きたくないし、誰にも何も話したくないのです。この哀しい海を渡って行きます。木陰おじいさんや、エレフのもとに。そしてお母さんのもとに。」 (和音の『遺書』より) |
● 付 録 二 ● |
! 本当に読んでしまうのですか ! この先を読んでしまうと、あなたにとっての、この物語の作品としてのレベルが下がってしまう恐れがあります。心して読んで下さい。 ※木陰創造の自殺の理由について 疑問 なぜ、木陰創造は自殺したのか。 解答 物語上、和音が象使いをする必要性があったからに他ならない。 要するに、和音に飼育員をしてもらうためには、木陰の存在が 邪魔であっただけである。 |
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