chapter-72 プラザ 
[2013.12]

■ ひらがなとカタカナ・・・・・
   市町村の対等合併(新設合併)では、対等であるが故、合併前の旧市町村名が使いづらいためか、新たな市町村名になることが多く、その際にひらがなの市町村名も誕生しています。浦和市・大宮市・与野市の合併により誕生した『さいたま市』もその一つで、そんなに名誉なことではありませんが、政令市では最初のひらがな市名です。
 ところがカタカナの市町村となると、現在は2003(H15)年4月1日に誕生した山梨県の『南アルプス市』が唯一の市で、町は北海道『ニセコ町』のみだそうです。ひらがなは柔らかく優しそうな感じがするのに比べ、カタカナは固く冷たい、外来語のイメージがあるので、市町村名に使われることが少ないようです。


[  さいたま市西区プラザ100(2013年):カタカナの住居表示 ]
   同じように市町村内の区域を示す名称もひらがなは数多くありますが、カタカナが使われているものは余り多くありません。有名なものでは、下にあるように企業城下町の主である企業名や製品に関連するカタカナが使われることが多いようです。
  ・群馬県太田市スバル町 … 富士重工の自動車部門本工場がある
  ・横須賀市ハイランド … 山万(株)の分譲地名「湘南ハイランド」から
  ・豊田市トヨタ町 … トヨタ自動車本社工場がある
  ・山陽小野田市セメント町 … 旧小野田セメント創業の地 
 2014(H26)年11月15日、越谷市内に「レイクタウン1丁目」~「レイクタウン9丁目」が誕生しました。日本最大級の諸ピングモール「イオン レイクタウン」あるところで、単に湖(調節池)のある街を横文字であらわしているだけで、企業とは関係ありません。
 

[ プラザ中央通り(2013年):狭い道ながらも並木がある ]


■ さいたま市西区プラザ・・・・・
 埼玉県には、『さいたま市 西区 プラザ』と言う市町村名がひらがなで町名はカタカナの住所があります。
 大宮駅から西に直線で4kmほどいったところにある住宅地で、最寄りの鉄道駅はJR川越線の指扇駅ですが、プラザ地区の最も近いところからは直線で約1km、遠いところは2kmを超えるので徒歩での利用は大変です。
 西区プラザも、横須賀市ハイランドと同じように、開発した東急不動産(株)が販売時に使っていた名称が住居表示として使われるようになったのです。
 『プラザ』とはスペイン語(plaza)で広場、市場を意味する言葉です。


[ プラザ中央公園(2013年):地区の中心にある ]
   西区プラザは、大字指扇・大字西遊馬・大字土屋・大字二ツ宮・大字飯田・大字佐知川の各一部の住居表示が変更され1984(S59)年6月1日から使われるようになりました。
 住居表示はプラザに変わったのですが、土地の地番はどうなっているのでしょうか?
 

[ 商店街(2013年):道幅が広すぎ? ]
   『プラザ』は東急不動産が開発した総面積312,600㎡、総区画数1,270戸の分譲地で、当初は『大宮プラーザ団地』という名称で1971(S46)年4月3日から販売が始まりました。
 地区内には商店や銀行、郵便局など生活に必要な施設が揃っており、公園は地区のほぼ中心にある面積約5,000㎡のプラザ中央公園のほかにプラザ1号~3号公園があり、子供たちの遊び場になっています。地区の中央にある商店街は、プラザという横文字のイメージからかけ離れた感じですが、今見るとレトロな雰囲気が漂っています。
 

[ プラザ地区の形(2013年):ほぼ長方形 ]
   プラザ地区は長辺方向は1.2kmありますが短辺方向は0.3kmほどの細長い長方形で、長辺方向には幅約12mのプラザ中央通りが走り、これと交差する2本の道路で地区の骨格となる道路を構成しています。
 骨格となる道路は緩やかなカーブを描き、歩道はそれほど広くないのですがアカシアなどの街路樹が植えられ、殺風景になりがちな住宅地の道路にアクセントをつけています。区画街路にも曲線が取り入れられ、直線のみで構成された商業的利益を最優先することが多い最近の住宅地には少ない設計になっています。
 

[ 区画街路(2013年):5mほどの道にも曲線が使われている ]
   プラザ地区が開発された当時、周りは水田に囲まれていて開発地は農地の中に浮かんでいるような状態でしたが、その後、周辺の水田も宅地化されプラザは陸続きになりました。
 しかし、プラザ地区内に造られた幹線道路は、つながる道路の幅が狭かったり、細い道にT字でぶつかっているものもあり、抜け道として使われることは少ないようです。 おかげで、静かな住宅地の環境が保たれているようです。


[ 地区外との接点(2013年):プラザ中央通りはここでおしまい ]

 プラザ地区は販売開始から40年以上が経過し、自治会のホームページによると入居者の高齢化が進んでいるそうです。30歳代、40歳代で入居していれば、60~80歳の住民が最も多い年齢層になっているはずです。
 いったん宅地になった農地を元に戻すことはできないので、上手く世代交代を行って末永く住宅地として使われるようにしたいものです。都心に通勤する人にとっては少々遠い住宅地ですが、大宮に通う分にはちょうどいい場所です。


[ 東急プラザ(2013年):渋谷の駅前 ]
   プラザ地区を開発した東急不動産は、東急プラザという都市型ショッピングセンターの開発もしています。こちらは渋谷駅前の東急プラザ渋谷です。1965(S40)年開業の建物だけあって、近年の建物に比べ天井が低く柱もたくさんあり古さは否めませんが、中高年には懐かしさと温もりを感じる建物です。
 渋谷駅周辺は、東急系列が所有する土地が多くあり、この土地を中心に再開発が進められており、東急プラザも2015(H27)年3月22日に閉館し、3年後には18階建てのビルに生まれ変わります。 
 さいたま市西区プラザと関係がある訳ではありませんが、東急は『プラザ』がお気に入りのようです。  



 



おまけ [ 藤店(これは川越店の) ]
プラザ地区の北にある県道さいたま春日部線(旧16号)沿いにあるうどん屋。肉汁うどんが一番の人気のようです。天ぷらも一品ずつオーダーでき、もちろん麺の量もお腹の空き具合にあわせて注文しています。大宮の他にも川越にも進出しています。最近は有名店になったようで、大宮店は平日でも並ばないと食べられません。
 
<参考資料>
○大宮プラザ自治会ホームページ (http://www.k5.dion.ne.jp/~o-plaza/)