種まき
2003 * 2004 * 2005

ラベンダーの種まきは、
発芽や初期の生育に時間がかかり、
発芽率もそれほど高くはありません。
でも、発芽しやすいように少し手を加えれば、
1袋の種から、花の色や形、
性質などが少しづつ違うラベンダーが育つので、
どんな花が咲くのかとても楽しい作業でもあります。

開花まで2年くらいかかってしまいますが、
長い間大事に育てて、開花した時の喜びはひとしおです。
上の写真は、以前初めて種まきして開花したラベンダー(L.a.Munstead)です。
今ではたくさんの花を咲かせてくれるようになりました。

1年目に開花させたい場合は、
アングスティフォリア系の‘レディ’という品種がオススメです♪
まだ苗が小さいうちから、小ぶりなかわいい花を咲かせます。
レディは種から育てると、比較的、匍匐性が強く出るため、
姫は以前、ハンギングバスケットに単品で植えて楽しんでました。



種まき
適期 春は4月〜5月、秋は9月〜10月頃が適期です。
最高気温が10℃〜20℃位の範囲で、十分な光を必要とします。

用土 挿し木同様に、無菌の用土で、ある程度目の細かいものが適しています。
市販の種まき用土を利用するか、バーミキュライト、ピートモス、赤玉小粒などを単用か、それらを何割づつかブレンドします。
私は、中和済みのピートモスとバーミキュライトを1対1の割合で使うことが多いです。

種の低温処理 自然界では、休眠の状態を維持し、発芽の時期をずらして種(シュ)の保存に努めようとするので、私たちがラベンダーを発芽させるには、低温処理をして休眠から目覚めさせることが必要です。
まず、タネを袋から出し1昼夜水に浸け、その後濡らしたコットンやティシューに包み、ビニール袋に入れ冷蔵庫で約1週間保管し、それからタネを播くと休眠から覚めて発芽が揃いやすくなります。
1昼夜水に浸している間、新鮮な空気を送るために、写真のようにタネを入れたカップの上をガーゼなどで覆い輪ゴムでとめて、水道から直接流水を細く落としておきます。
こうしておくと酸素も入るし、水が濁るのも防げます。
この時に、生長ホルモン剤の‘ジベレリン’の水溶液に浸す場合もあります。

種をまく ラベンダーのタネはとても小さいので、重ならないように爪楊枝などを使って用土に落としていくと簡単に播くことが出来ます。
ラベンダーの発芽には
が必要なので、覆土はしないか、ごく薄めにします。
タネが流れないようにそっと水やりし、明るい場所で乾かないように管理します。
管理 ←クリックで拡大します
発芽するまでに1週間から長くて1年くらいかかることもあります。
一斉に発芽が揃いませんが、タネが乾かないように水やりを忘れないようにしましょう。
覆土をあまりしないので、発芽してくると根が持ち上がったようになってしまうことがありますが、無理に土に押し込んだりせず、露出した根の部分にそっと土をかけてあげます。
本葉が見え始めたらポットに移植して、養分の入った栽培用土で育てます。
2〜3日したらよく日に当て、水やりも徐々にラベンダー本来の灌水法にしていきます。
生育初期は、N/P/Kのバランスのとれた液肥を規定量の倍位に薄めて、月に1〜2度与えます。
それ以降は、春、芽が動き出した頃に、窒素(N)の含有量が少ないものを少量与える程度にします。
休眠期に入ったら肥料は一切与えず、水やりの回数も控えめにします。
ポットや鉢に移植して、ある程度大きくなってくると根詰りしてしまうので、春や秋に一回り大きな鉢や、庭などに定植します。

↑発芽後、ポット上げしてからの様子は コチラ>>