催眠療法について


 一言で表現すると、“ 現在使われていないあなたの心の力を解放し、その新たな力で問題を解決に導いていく ”というセラピーです。
 人間の心は顕在意識(普通の意識)潜在意識(無意識)に分かれています。
 顕在意識は、私たちが生活する上で判断し、推理し、思考する意識層です。
 潜在意識は、物事を記憶し、身体の各部分に指令を出し、調整する意識層です。
 顕在意識が眠っている間も、潜在意識は働き続けます。
 また、夢を見ることも、潜在意識の働きと考えられています。
 催眠療法は、そんな潜在意識に働きかける技法です。
 通常、カウンセリングは顕在意識に働きかけ、気付きや思考を変えることを目的としますが、長い時間と回数を必要とします。催眠療法は、顕在意識ではなく潜在意識に働きかけることで、時間と回数が短縮されます。
 催眠というと、とても不可思議なものに捉えられがちですが、心理学の一分野です。
 催眠に入ると顕在意識は薄れて、潜在意識が突出してきます。この状態をトランス(変性意識)といい、深いトランスに入ると、潜在意識はとても素直になります。その素直な無意識に対して働きかけることで、心を癒していきます。
 トランス状態に入っていると、まるで魔法のように感じられますが、科学的な現象です。
 催眠は個人差があり、簡単にトランスに入る方もいれば、時間をかけても浅いトランスにしか入れない方もいらっしゃいますので、トランスの深さに応じて暗示を行います。
 中程度以上のトランスに入ると、セッション中の事はほとんど覚えていませんが、潜在意識(無意識)に刷り込まれた暗示は覚醒後も潜在意識に残り、あなたの意識に働きかけます。
 トランス状態はどこか眠っているような感覚と似ているのですが、決して身体が眠っているわけではありません。
 電車の中でウトウトして、なんとなくぼんやりと周りの会話が聞こえる、というような感覚です。
 「催眠中は無抵抗な状態になっておかしなことをされてしまうのではないか」、というような心配もいりません。もちろん、ご自分が嫌だと思うものは拒否できます。
 リラックスした、穏やかでより心地よい状態へと導きます。


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