私の記憶にない言葉

『出雲のことば早わかり辞典(牧野辰雄(編))』の中で

私の記憶にない言葉が多数あります。

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  共通語訳 用例
あいしらえ 愛嬌、もてなし、待遇、応対  
あいは 他人との仲、相手との調子  
あえくる 事件が混乱する、まぜかえす 事件が あえくって 何がなんだか わからんがの
あえし さくら、夜店や賭博の客をよそおった仲間  
あおた 青く未熟な果実  
あきば 〔植〕アオキ  
あくさいおち(あくさいつく) 嫌になる、愛想がつきる  
あぐち ものの継ぎ目  
あさぎな あっさりした、淡泊な  
あじがも 鴨類の総称  
あじぎれ 口角炎  
あじゃこ ふざけ(「ほんこ」に対して)  
あたまあわず 人が相手にせぬ者、あさはかな男  
あたまじり 秀才の系統  
あつかんどる とぼけておる  
あせり カメノテ  
あどつく 概ね検討付ける、狙う  
あなぬくめ 寝床に入ってばかりいて死期が近づいた様  
あまさぎの肝みたいな 肝の小さい  
あまのいのち拾う 一つしかない命が助かった  
アメリカ 松葉牡丹  
あらあめ きつい雨  
あやくる 事件が混乱する  
あらいきが抜ける 物事が解決してほっとする  
あらわけ ほぼ片づけること  
あんたてこんたて あれこれ思案すること  
あんち 案の定  
あんぴな    
いーたん 熊の胆嚢  
いおばち(えおばち) 水槽  
いさいさする いそいそする  
いじろかす(えじろかす) 位置をかえる  
いたが 痛む病気  
いっかせ(えっかせ) 一通り、もう一息  
一間もん 背の高い人、のっぽ  
いっさん 杯一杯の酒  
一升ほんどり 一升飲んでもほろ酔いの酒豪  
いびささげる 指さす  
いわしがも 〔鳥〕ウミネコ  
うぐい 細い竹を丸く編んで作った漁具  
うししか 〔動〕ウミウシ  
うしろゆき 大便所行き  
うつふけ うつ伏せ  
うんてんばんてんのちがい 雲泥万里の違い  
うんぷてんぷ 運否天賦、運次第  
えがま 長い柄の付いた鎌  
えきだき 物事の程度、度合い  
えぐりがいー えぐるように痒い  
えごもる 家に引きこもる  
えせえせする むずがゆい  
えちゃない 〔幼〕汚い  
えっしゃげる 子供を負うときなどにゆすりあげる  
えっちりともせん びくともしない  
えてにくむ 思うままにする  
えのえちじく 〔植〕イヌビワ  
えばがえー 世間体が良い  
えばな 見栄の良いこと  
えびささげる 指さす  
えびらごし 臀に近い所の腰  
えもしら(えもんちょ) 〔魚〕イトベラ  
えらくーむし いらいらする人  
えんたつ 煙突  
えんぽたんぽ 遠方  
おーあらめな 粗雑な、おおざっぱな  
おーきだにきる 木を余り長くなく、一定の長さに切る  
おーぜまんぜ 大勢  
おーぬけ 下痢  
おーふる 正午  
おーまわし 遠回しに探りを入れる言葉  
おーろっぽ(やまぎんりょ) 山で生の薪、炭などの目方を計るきんりょう  
おいそ 離れたところ  
おいだし 見せ物、興行物  
おいちゃげる 追いかける  
おいでとる 〔卑〕知能が足らぬ、低脳な  
おがく 水や泥をかき混ぜる  
おくび おくみ(衽)  
おぐりかえす 沈殿物や下の方にある物をかき混ぜる、既にすんだ話を又持ちだす  
おけさえ 応答、応対  
おけそく(おけそくさん) 仏事の際仏前に供える餅  
おこしっつぁん 身分の良い金持ちの未亡人、神官、僧侶、医者等上流階級の老母、未亡人  
おさ 僧侶の説教  
おさどうたう 一歩に気が向き一方がお留守になる  
おさどがない しまりがない  
おさむし わらじむし  
おさんな 不審な  
おじく(おずくま) 〔魚〕ベラ  
おじごばな 濃い鼻汁  
おしまくり うすべりのござ  
おしろや 裏側の部屋、納戸  
おそろばえに おそるおそる  
おたふくかえさめ 醜い顔  
おたんぱく 〔魚〕フグ  
おちれがえ 入れ違いに  
おっさばき 乱れたまま後に垂れている女の髪  
おっさべがみ 乱れ髪を後に垂れる  
おっとまかせ よし来た、気軽に応ずる様  
おっぱえ 口上手  
おつれがえに 代わる代わるに、相前後して間もなく  
おてて 婚礼の時二人を取り持つ婆  
おとをとる 最後に悪いくじをとる、順番が最後になる  
おとけつ  
おなえがかる ものにもたれかかる  
おおくね 道などが曲がりくねる様  
おのーばらをたてる 自分のしたことに対して腹をたてる  
おばこ 新生児最初の便  
おはまり おごり  
おばらしい 膨れたような  
おびし 帯の間  
おぶっぱん 仏に供えるご飯  
おぼし 4月から5月にかけての蒸し暑い天気  
おみけのくい 蒸し暑い  
おみける 蒸し暑くなる  
おむける 蒸し暑い  
おめこむ(おめる) あがる、臆する  
おもえともえわん 思いがけない  
およ 〔魚〕カナ、クエ、イシナギ  
おりざけ どぶろく  
おわさわ 落ち着きがない様  
おわそわする 落ち着かずそわそわする  
おわれやこしてなる 果物が数珠つなぎになる  
おんごく よくよく、極めて  
おんのべな ゆるい傾斜の  
おんば 乳母  
かいにかける 気にかける、心配する  
かいがけ 風袋込みの目方  
かいぼし 池の水を全部抜き干す  
がえもん1 口やかまし屋  
がえもん2 だだをこねる子ども  
かえんご ひっくり返る、回転  
かえんごやき 回転焼き、たい焼き  
かおげする 顔でいろいろな表情の芸をする  
かおふって 大きい顔をして  
かがちおい すり鉢を背負ったように曲がった背中の人  
かがみぐさ 〔植〕カタバミ  
かかり3 家の構え  
かかり4 月の初め  
かかる1 交尾する  
かかる2 かばう  
かかる3 相続させる、養われる、世話になる  
かがる 不完全燃焼で油煙が立つ、すすが付く  
かきたくる 何でもかんでも自分のものにする  
かげにんげ 陰でいろいろなことをする人  
かけもどし 頼母子講の返済金  
かけもんじく 賭博  
かける1 だます、かたる  
かたる2 米をといで飯を炊くまでにしておく  
かごばらい 最後で無くなること  
かごめ ひこばえ  
かざおとし 雨降り  
かしおけ 餅米などを浸す桶  
かしらえあがる 逆上する  
がしんどしのかまかけ 痩せた者を嘲っていうことば  
かずき1 冬に顔を被うおこそ頭巾  
かずき2 風呂敷のような頭巾  
かずきあげる 頭で下から上へ突き上げる  
かずく 頭で突き上げる  
かすじ 家系、血統  
かせ 籾臼につけた引き手の木  
がぜなます アワビ、サザエなどと大根おろしとのなます  
かせる2 養分が不足なために植物が次第に枯れしなびる  
かたおとし たかうねの肩の部分を削り落とすこと  
かたぎ カシ、ナラ、クヌギなど堅い木  
やえのいも かたくり  
かたけ 一回の食事、一食  
かたしゃ2 律儀な人  
かたで 全然、少しも  
かだでり 晴天だけが偏って続くこと  
かだに 少しも、全然  
かだむ1 少なくする  
かだむ2 節約する  
かたる 赤ん坊がさも話すように声を出すこと  
かっこ 都合  
かったらと 固そうに 200
かったりとした2 こぢんまりとした  
かどぼく 〔魚〕ハコフグ  
かなこ(かなとんぼ) 〔昆〕イトトンボ  
かなめぎ 〔植〕クロガネモチ  
かべごまえ 土壁の芯にする木舞竹  
かべぶち 壁の横竹  
かまこ2 〔魚〕ウスメバル  
かまとり 〔貝〕トリガイ  
かまや 別棟の風呂場  
かもわに(よめごわに) 〔魚〕シュモクザメ  
からからとした2 やせ気味  
からくさ 軒瓦  
がらすな 川砂  
からめし 冷や飯  
からむし 稲の二化冥虫  
がらん 造作の進まない家  
かわつばき 〔植〕ネズミモチ  
かわべ 皮、肌、皮膚  
かんこ ブリキ製の太鼓の玩具  
がんじき 熊手  
かんてき1 七輪  
かんてき2 魚や餅などを焼く網  
やけのかんぱち 自暴自棄  
かんぼり 屋根の棟に一列に長く敷いてある棟瓦  
がんらがんら 痩せた状態  
かんわらび 〔植〕フユノハナワラビ  
きあわせ 甘柿  
きがら 極くきめの細かい砂で出来た泥土でトウクサの苗床に使う  
きがわりー 気が引ける  
きざに(きこんで) 気ままに、勝手に  
きこーに(きこんに) 思う存分に、遠慮無く  
きさきさと てきぱきと  
きざはし 階段  
きたごち 初冬に北から寒く吹きつける風  
きちがいあめ 日照り雨  
きざに(きこんで) 気ままに、勝手に  
きのどくおかし 気の毒のようで、一面おかしくもあること  
きのみ ツバキの実、ツバキの木  
きのみあぶら 椿油  
きば 歯茎から横に生えた歯  
きばきば 面と向かって、さっぱり言う  
きばつな 仕事が早いさま  
きばやな 機転もあり、仕事が早い  
きまぶり 果実の収穫のとき一つだけ取り残し、木の守りとすること  
きみやい 気持ち、気分  
きめつける 人の欠点をつく  
きもずく 気がつく  
ぎゃーり(ぎゃーる)  
ぎゃりこ オタマジャクシ  
ぎょーがない 寿命がない、粘りがない  
きょーにん 愛嬌人  
きよきよする きゅっきゅっと痛むさま  
きょろっと けろりと  
きら 表面のきめ、美しさ  
きりご 〔昆〕こーろぎ  
きりもん 着物  
きれいずく 清潔家、きれい好き  
きれいずくしゃ 清潔家、きれい好き  
きれきさんじ さっぱりと、痛快に  
きわどい 手早い  
きんよりする ぎっくりする  
くーになる 夢中になる  
くいりょう 食料、食用  
(水を)くくむ (水を)含む  
(頭の)くけ ふけ  
くけみち 近道  
くさ 湿疹  
くさかき 湿疹のある人  
ぐすり 恐喝  
くちがさ 口の周囲に出来た湿疹、腫れものなど  
くちける くじく、ひねる  
くちほどけ 黙っていたのが喋り出す  
くちよせ 2枚屏風  
ぐついく 参ってしまう、死んでしまう  
くでがあわん つじつまが合わない  
くなしさんころりん 何の苦労もなく、ころころと太っている人  
くにし 斡旋屋  
くびんだま 首、首筋  
くまさか 〔魚〕トラフグ  
くみこ 障子の骨材  
くみはぶき 村八分  
ぐーめぎがまわらん 工面が出来ない  
くろがぜ ムラサキウニ  
くろどり 〔鳥〕くいな  
ぐゎいじ(めんじゃめんじゃぐさ) 〔植〕クログワイ  
ぐゎえもん 火消し人足、ならずもの  
くゎいんんさん 役人さん  
ぐんだまぜ ごっちゃまぜ  
屋根のしころ  
けーのめぐり 血の巡り  
げげし1 〔鳥〕よしきり  
げげし2 よく喋る女  
けご 孵化したばかりの蚕  
けさかつき 早朝  
けたぼ 髪を結うときに使う毛の塊  
げばをくずす 体裁が悪くなる  
けはなし 玄関の入り口  
げん ききめ、効果  
けんげら 貝殻  
けんげらぼね 肩胛骨  
けんざき 水田に突き出した地形  
けんそな とげとげしい様、邪険な様、険阻  
けんみ 米の作柄を検査すること、検見  
こーせき 話しぶり、言葉使い  
ごーせな 沢山の  
こーせん リベート、口銭  
こーせんか 〔植〕ホウセンカ  
こーとな2 あやふやな  
ごばらがたつ ひどく腹が立つ  
こーやとんぼ 〔昆〕オハグロトンボ  
ごーやまき 〔植〕イヌマキ  
ごあん 詳しい内容、詳細  
こいおび 子負い帯び  
こいぎもん 子負い着物、子負い半纏  
こいじばん 子負い襦袢  
こえする2 一緒に見送っていく  
こがた かなむすこ  
こがのき 〔植〕デコノキ  
こぎりめて 素早く  
こぎる 値切る  
こぐちがたつ 病人が全快に向かう、難問が少しずつ解決していく様  
こくれごと 屁理屈、理屈に合わない小言  
こげ 信心者(法華こげ、真宗こげ)  
ごこしっつあん 上流階級の未亡人  
こごなる 身をかがめて小さくなる  
ここやしじく(ここやしじくめで、ここやじだて) 親しい間柄で  
こじける かじかむ  
ごして(ごしてちゃわん) 茶をたてて飲む黄色の大型の茶碗  
こじょさん 上流階級の女の子(娘)  
     
     
     

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