これがヨッシー君!!
ヨッシー君・・・
君って奴ぁ〜・・・
俺には解らない・・・
今回はヨッシー君の普段の素顔に少し迫ろうと思う・・・
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高校2年の冬のある日
♪キーンコーンカーンコーン・・・
いつもの昼休憩・・・
俺は昼飯を食べ終わり、教室を出て廊下に居た。
最近では、廊下に居ると自然とヨッシーが昼ご飯を食べ終わると俺のもとにやってくる来るからだが・・・
ニヤけながら奴はやはり来た・・・
ヨッシー「おぅ!もう食べ終わったのか?」
俺「だから、ここに居るんだろ?」
ヨッシー「ムフフ!そうやな。」
笑い方が気持ち悪い・・・
彼が笑う時いつも「ムフフ」と言う・・・
漫画に出てきそうな笑い方・・・
彼自身もそうなのだが・・・
ヨッシー「どうよ、最近。」
俺「はぁ!?何を聞いてるんだ?質問の意味が解らない。」
ヨッシー「だから、最近何か面白い事あったかって、聞いてるの!」
俺「今言ったんだろ?さっきの聞き方じゃ何を聞きたいか解らないだろ?」
ヨッシー「そんな事言うな。分かってる癖に。」
俺「いつも言ってるが、面白い事なんてない。強いて言うなら、今お前と話してる事が『おもしろい』よ。」
ヨッシー「J.Jが言う『おもしろい』は意味が違うやろ。俺を面白がってるんやろが。」
俺「お前が面白い事あるかと聞くから言ってるんだろ?何が違う?」
ヨッシー「う〜ん・・・そうじゃなくて・・・何せ俺をネタにするのやめろよ。」
俺「お前がネタを提供してくれるんだろ?」
俺はそう言いながら、ヨッシーの全身を何気に見た。
俺はヨッシーに何か違和感を覚えていた・・・
何かが違う・・・しかし、幾ら見ても何が気になるのか解らない・・・
ヨッシー「うん?どうした?何かあるか?」
俺「いや・・・何かな・・・変に思って・・・」
ヨッシー「何が?」
俺は改めてヨッシーの顔をマジマジと見る。
ヨッシー「気持ち悪いな!見つめるなよ!」
俺「しかし、相変わらず見事なアゴやな・・・」
ヨッシー「やかましわッ!」
俺「お前のアゴには養分溜まってるんやろ?」
ヨッシー「なんでやねん!」
俺「いや・・・あまりに見事やから・・・そのアゴから出てるのはワカメか何かか?」
ヨッシー「なんでや!髭や!!」
俺「おぉ!あまりに立派な無精髭やからてっきり別物かと・・・」
ヨッシー「うるさいな!アゴとか髭の事言うな!」
俺「言われたくなかったら、髭剃れよ。」
ヨッシー「ムフフ。忘れるねん。」
ヨッシーはアゴをさすりながら笑う・・・
やはり気持ち悪い・・・
俺はやはり「何か」が気にかかり、もう一度ヨッシーから少し離れて全身を見た・・・
ヨッシー「なんなよ。見るなよ!」
俺「何かがおかしい・・・あれ?お前・・・」
ヨッシー「何だ?もう見るなって!」
俺「何か体型アンバランスやぞ・・・」
ヨッシー「そうか?何処が?」
俺「あッ!!!!!!」Σ( ̄□ ̄;)
ヨッシー「な、何なよ・・・」
俺「き、貴様ッ!!!」
俺は解った!!我が目を疑い、もう一度良く下半身を観察する・・・
その盛り上がった太腿・・・
足を動かすと揺れるはずのズボンの裾が揺れず・・・
不自然にピンと張った薄汚れた靴下・・・
それに懐かしい「ピュー○」の安い泥だらけの靴・・・
謎は全て解けた!!(←とあるキャラクター風に)
お・・・お前って奴ぁ〜・・・( ̄□ ̄;)
俺「す、すまん!解ってしまった!!」
ヨッシー「な、何が・・・」
俺はおもむろに両手でヨッシーのシャツを捲り上げた!!
ヨッシーは何だよ!と叫びつつ激しく抵抗する!
俺は手の動きを封じられて・・・
ヨッシーは俺の動きを止める為・・・
二人の動きは止まる・・・
緊張が高まる・・・
ヨッシーは何故かニヤけてる・・・
つくづく気持ち悪い・・・
しかし、この戦いは負けられない!
俺は一瞬の隙をつき、掴まれていた左手を振りほどき勢い良く・・・
アゴを鷲掴みにする!
ヨッシーはひるんだッ!
今だ!!
一気にシャツを捲くった!!
すると・・・俺の視界に入ったのはズボンから覗く・・・
厚手の緑のパジャマのズボン!!!
俺は思わず吹き出した!!
俺「あはははは!やっぱり!!」
ヨッシー「何だよ!見るなよ!!」
俺「お前パジャマ履いてるの忘れて制服のズボン履いたんやろ!!」
ヨッシー「やかましいわ!!誰でもあるやろ!!ムフフ!」
俺「その笑い方止めろ!しかし・・・無様な・・・プッ!」
ヨッシー「本当にうるさいなぁ〜。」
俺「何でもいいけどその色・・・アハハ!!凄いな!緑!!って感じやな!!緑一色って・・・
そんなに緑似合うのは、ガチャピンか仮面ライダー位やぞ!!見事や!」
ヨッシー「笑うな!!仕方ないやろ!これしかパジャマ無いんだし、さっきトイレに行って気づいたんだから、
どうしようもないし!」
ヨッシーは下がったズボンを上げる・・・
しかし・・・俺はその時また見破ってしまった!
一瞬見えたのだ!!!
俺「お前!」( ̄□ ̄;)
ヨッシー「何だよ!もういいだろ!!」
俺はヨッシーの言う事を無視し、今度はシャツを思いっきり胸の所まで捲り上げる!!
そこにあったのはッ!!!
緑のパジャマの上着ッ!!!!
これまた厚手の真緑のパジャマが俺のハートを貫くッ!!!
俺「ワハハハハハ!!!!お、お前・・・アハハ!!上まで・・・アハハハ!!!」
ヨッシー「うるさいな!!!」
俺「何でご丁寧に上着まで着てるんだ?アハハハ!全身緑って!!お前さすがの仮面ライダーでもビックリやぞ!!ヒャハハハ!・・・
そうだ!お前『緑のおじさん』になれよ!!アハハ!!緑のおばさんに対抗して!!アハハ!」
ヨッシー「本当にうるさいな!」
しかし・・・
ヨッシー・・・君は並ではない・・・
さすが(間抜けな)ヨッシー・・・
俺はさらに気づいてしまった!!
それが俺の視界に入った瞬間・・・
俺のハートは破れ、膝から力が抜け崩れるッ!!!
なんと・・・
上着の緑のパジャマが裏返し!!!
俺:ブゥワハハハハハ!!!!!
俺「裏返しじゃん!!!」
ヨッシー「そうか?」
俺「そうか?って・・・アハハハハハ!」
何と間の抜けた返事ッ!!
さ、最高だッ!!!
開いてるのか、開いてないのか判らない細い目・・・
古臭い極太の黒縁メガネ・・・
そこに来て逞しいアゴ・・・
その上に針金のような無精髭!
ムフフと不気味に笑った時に出来るエクボ・・・
そして妙に着膨れした体型に纏うのは・・・
上から下まで全身『真緑』のパジャマッ!!!
(上着は裏返しときたもんだッ!!)
最高に笑える!!何故丁寧に間違えて着ているんだ!!!
ヒィー・・・ヒィー・・・
苦しいよ!ブラザー!!!(T_T)
笑い死にしてしまうではないか!コン畜生ッ!!!!!
俺「アハハハ!!さ、最高や!!!何で念入りにそこまでしてるんな・・・しかもお前気づいてなかったやろ?お前昨日からその格好だったのか?」
ヨッシー「そうちゃうか・・・気づかなかった・・・」
俺「アハハハ!!!そこまで『ダイナミック』に間違える奴知らないぞ!アハハ!
半端じゃない!!俺の常識を超えてる!!最高や!!!」
そこに同じクラスのB君が通りかかった。
B君は俺が廊下に突っ伏して笑うのを見て話かけに来た。
B君「J.Jどうした?」
俺「どうもこうもないぞ!!アハハ!!ヨッシーの制服の下に着てる服見てみろ!!!」
B君「制服の下に着てる服?」
B君は俺と同じ様にヨッシーのシャツを捲くり上げた!!
B君「アハハ!!!!アホや!!!!何で上下共パジャマなんだ??それに緑って!!アハハ!!!」
俺「な?凄いだろ!!!しかも上のパジャマは裏返しやぞ!!アハハ!!」
B君はもう一度良く見る・・・・
B君「アハハハ!!本当や!!!!アホや!大アホや!アハハハ!それに靴下まで裏返しやぞ!!」
俺「本当や!アハハ!!もう俺ダメ!!こいつはヤバイ!アゴ帝国万歳!って感じ・・・何もかも手遅れや!」
ヨッシー「あっ・・・本当や・・・うるさいなぁ〜!朝寒かったから着てきたんだよ!!」
俺「う、嘘言うな!アハハ!!大体それが本当でも普通寒かったら、下に着る前に上に重ね着するやろ?ジャンパーとか・・・アハハハハ!!!
それに靴下は言い訳出来ないだろ!諦めろ!!アハハハハ!!!」
ヨッシー「そっか!ムフフフ!」
俺「アハハハハ!」
B君「アハハハハハ!!」
ヨッシー「ムフフフフフ!!!」
♪キーンコーンカーンコーン・・・
3人で大笑いしながら、今日の昼休憩が終わる・・・
しかし、暫く俺とB君は笑い続けるのだった・・・
ヨッシー君の本性はまだまだ深い・・・