師匠&J.Jvs?&ヨッシー君!!(後編)

<The last story 5>




















人が多い店内で俺達のテーブルでは異質な光景が映し出されいる・・・

衝撃のコンビネーションにようやく落ち着き始めた俺たちは何とか立て直そうと話をヨッシーにふった。


師匠「休み日って2人で何してるの?」

ヨッシー「う〜ん・・・適当だな」

俺「適当って何だよ・・・ずっとお前の家とかで過ごすのか?」

ヨッシー「それもあるけど、他にもあるよ」

師匠「他?他というのはなんだ?」

ヨッシー「そうだな・・・釣りとかかな」

師匠「お!向こうでも釣りやってるのか!」

ヨッシー「ムフフ!まぁな!釣りする機会あんまりないけど」


いつどこで見ても笑い方が気持ち悪い。


ヨッシー「そういえば師匠は釣りしてるのか?」

師匠「いや〜全然してないな。あ、J.Jと釣りに行ったのが最後かな」

J.J「もしかしてあの昼飯をかけて釣りしたことか?あのダムの・・・」

師匠「そうや。お前が負けた釣りだ」

J.J「嘘言え!お前釣れなかっただろ!俺は釣ったぞ!あの時俺が勝ってたのにお前が認めなかっただけだ!」

ヨッシー「そうなんか?」

J.J「おう!時間決めてどっちが多く釣れるか競ってたんだ。勝ったほうが昼飯をおごるってことになってな」

ヨッシー「それでJ.Jが釣って、師匠が坊主?」


J.J「そうや!」
師匠「違う」


J.J「おい!お前〜・・・」

ヨッシー「ん?どっちが勝ったんだ?」

J.J「俺だよ!制限時間が来た時、こいつなんて言ったと思う?『お前一匹も釣ってない』だぞ?意味が解らないだろ」

ヨッシー「聞いてても解らんな!ムフフ!」

J.J「で、『俺が釣ったの見てただろ』って言ったら、こいつが『それは気のせいだ』とか言いやがって・・・」

ヨッシー「アハハ!」

俺「いくら言っても『気のせいだ』『俺は見ていない』とか・・・2人乗りの小さいゴムボートで釣ってたのにそんなはずないだろ・・・
結局ずっとそう言い張って賭けがチャラになった。めちゃくちゃだ!」

ヨッシー「じゃ〜昼飯は割り勘で?」

俺「いや・・・結局俺が何故かおごることに・・・」

ヨッシー「なんだそれ」

師匠「J.J、お前は疲れてる。そんなありもしない話するな」

俺「ほう・・・俺にそんなこと言っていいと思ってるのか?お前は俺には負ける訳にはいかない理由があった。それを言ってもいいのか?」

師匠「負けられない理由?なんだ?」

俺「どうやらお前はスッカリ忘れてるみたいだな・・・良いだろう。思い出させてやる。そうだな・・・関連する言葉として
『ヨッシーの家』『ゲーム』『ライセンス』・・・どうだ?思い出したか?」

師匠「なんだ?なんのことだ?」

俺「まだ解らんのか。他には・・・『スポンサー』『トーナメント』それに・・・」

師匠「!!!!!」


師匠は目を大きく見開いた

その直後・・・


( −_−)ノ ビシ*)゚O゚) アゥ



俺「痛い!!」


足を殴られた俺は師匠の顔を見ると・・・

「それ以上言ったらどうなるか分かってるな!」と目で訴えかけている


ヨッシー「どうした?」


しかし俺は意地でも続ける。


俺「こいつが負けられない理由はなんと言ってもバスプ・・・」


( −_−)ノ ビシ*)゚O゚) アゥ


師匠「皆気にするな。J.Jはおかしくなってるだけだ。ビールを飲んだせいだろう」

俺「痛い・・・」

ヨッシー「ムフフ!J.J大丈夫か?」

師匠「おう。大丈夫だ。それでお前は向こうで何を釣ったんだ?」

ヨッシー「北海道と言えば?」

師匠「ん?なんだ?北海道にちなんだ魚か?」

ヨッシー「ムフフ!そうや。有名な魚」

師匠「なんだ・・・2人で気軽に釣りができる魚・・・北海道にちなんでるからバスじゃないよな」

ヨッシー「正解は・・・」













ここからヨッシーワールドが再び発動する!

























ヨッシー「鮭や!!」

師匠「鮭!?鮭ってあの鮭か?」

ヨッシー「ムフフ!そうや!あの鮭や!」

師匠「2人で?」

S子「そうだよ!ねぇ〜?」

ヨッシー「そう!2人で!!」


師匠は戸惑いを隠せない


師匠「え?あんなのどうやって釣るんだ?そんな手軽に
出来る様なもんなのか?」

ヨッシー「それがな、その時勿論道具なんてなかったんや。
思いつきで釣りになったからな。それでも釣り糸と釣り針だけは
あったからそれを使って釣ったんや」

師匠「え?それだけ?素手で糸持ってやってたのか?」

ヨッシー「ムフフ!違う!素手だったら痛いだろ!」

師匠「当然だな。それでどうしたんだ?」



















ヨッシー「その辺にあった木の枝を竿代わりにして糸をくくりつけて、
そのまま垂らして釣りしてたんや」










師匠「はぁ????????」


ヨッシー「ムフフ!!」

師匠「え?なんで?そんなので釣れないだろ・・・」

ヨッシー「それが釣れたよ!ムフフフフフ!!」

師匠「え?・・・なんで?」

ヨッシー「木の枝と糸と針で!」

師匠「そうじゃなくて・・・釣れた時はどうしたんだ・・・」

ヨッシー「手で引き上げた」

師匠「あんなもん引き上げられないだろ・・・」

ヨッシー「うん。途中で切れた!ムフフ!!上手く釣れても困るしな!
ムフフフフ!!」













アハハハ!!もう意味がわからんわ!!!(T▽T)アハハ!










俺「お前は向こうにいても本当変わらないな・・・良いか悪いかは別として・・・」

ヨッシー「ムフフ!そうやろ!」

俺「さて・・・安心したところでタバコ見てくるわ」

S子「あ、待って!やっと見つけたわ」


どうやら今まで探していたみたいだ。

そこまでして見つけてもらったのだ・・・断れない。


俺「ごめんね。時間かけてさせて」

S子「気にしないで。ほい、これ」



S子はカバンから取り出したタバコをぽいと机に放った。

机に着地したタバコは止まることなく俺のところまで滑ってきた。

そこで一言






S子「あ、それ北海道から持ってきたから凍ってるかも」




俺「・・・・・・そ、それだったら冷たいかも知れないから気をつけないとね・・・あははは・・・」

S子「火つけようか?」

俺「いや・・・ライターはあるから大丈夫・・・タバコありがとう」


タバコを1本だけ取り出してそのまま返した。

S子は1箱丸ごともっていけと言ったが、それでは悪いと思った俺はどうせ買わなくちゃいけないから後で買うと言って断った。

しばらく俺とヨッシーとS子と会話を続けていたが俺はあることに気づいた。


師匠が異様に静かだ


師匠をまじまじと見ているとひたすらに食べている。

その姿から怒りのオーラを感じ取った。

これはいかん・・・なんとか盛り上げなくては・・・

理由はわからない。だが、間違いなく怒りを燃え上がらせている。

俺は店員を呼び酒を注文をした。

ヨッシー達は何も気づいてはいない。

そのまま何とか無理に会話を繋ぎ、注文した酎ハイやらビールやらを一気飲みしながらなんとか場を凌いだ。

時間もそこそこ経った頃俺たちは店を出てカラオケに向かうことになった。

カラオケ店に向かうまでは師匠の車で移動した。

師匠の彼女はここまでで帰る予定だったらしい。

カラオケ店に着くまでの途中の場所でA子を降ろした。

俺は一気飲みがたたって気持ち悪くなりコンビニに寄ってもらった。

トイレを強引にかりて落ち着いたところで車に戻ると師匠の表情は険しい。


師匠「大丈夫か?」

J.J「おう。お蔭様でやっと落ち着いたわ」

師匠「さて、帰るか」

J.J「おいおい。ここまで来て帰るのは無しだろ」

師匠「居酒屋でお前が盛り上げてなかったら、俺多分途中で帰ってるわ」

俺「そうだろうな。だから、したくもない一気したんだ。俺の努力を無駄にするな。行くぞ」

師匠「仕方ないけどな・・・行くか」


師匠はようやく車を出した。


俺「何に対して怒ってるんだ?」

師匠「お前S子からタバコもらっただろ」

俺「おう。それがどうかしたか?」

師匠「お前あれはないぞ。タバコ放って渡すって。普通は手渡しだろ」

俺「あぁ・・・なるほど。言われてみれば・・・」

師匠「そりゃ友達とかなら分かるで?長い付き合いとかなら冗談で通じるだろ。しかしS子は初対面だぞ?あれは失礼だろ。
俺の彼女だったら怒ってるわ」

俺「まぁそうかも知れないけど、許してやれよ。遠いところから来てることだし、何度も来る訳じゃないんだ。今日くらい我慢してやれ」

師匠「うーん・・・」

俺「それに後数時間の辛抱だろ。そんな顔するな」

師匠「納得いかんけどな」

俺「後で聞いてやるから今は抑えろ」


それ以降は会話はあまりないまま無事カラオケ店でヨッシー達と合流した。

車はまばらで駐車場は空いていた。

師匠は笑いもしなかったが、表情は普通を装っていた。


俺「車少ないし、席は空いてそうだな」

ヨッシー「そだな」

俺「時間もそろそろ押してきてるし早速入ろうか」


店内に入り部屋に通された後、飲み物だけ注文してカラオケが始まった。

しかし師匠は一曲歌ってそれ以降は全くノッてこない。

歌うのは俺とヨッシーだけ・・・

なんとも盛り上がりにかける・・・

ならば俺がなんとかしないと!と思いテンポのいい曲を選んだ。

曲がかかり始める。


S子「あ!これ知ってる!!」

俺「知ってて良かったよ!知らない曲だったらどうしようかと思った!」(笑)


そしていよいよ歌い始めた時S子が俺に大きな声で言った。


S子「この曲の英語版の方が聴きたかったわ〜!」


師匠の顔が凍りついたのが見なくても雰囲気で分かる。

その後話するのは俺とヨッシーとS子だけだった。

そんな状態のままカラオケも終了となり外に出たのは深夜の1時になろうとしていた。

外は寒かったが、カラオケとアルコールで和らいでいた。


俺「おつかれさ〜ん!」

ヨッシー「おつかれ〜」

俺「これからそっちはどうするの?」

ヨッシー「二人で俺の実家にいくよ」

俺「そっか。じゃ、ここで解散だな」

ヨッシー「ムフフ!そうだな」

俺「久しぶりに楽しかったわ!北海道に戻るまではもう会う時間ないのか?」

ヨッシー「そうやな。明日はゆっくりして明後日には北海道に戻るから無理やな」

俺「OK。またしばらく会わないな・・・元気で頑張れよ!」

ヨッシー「おう!そっちもな!」


俺とヨッシーとそんな会話をしてる最中に、顔も見ず挨拶も無しに師匠は車に乗り込んだ。

早く行こうと言う意思表示だろう。

感慨にふける間もなく最後に挨拶をした。


俺「じゃ、行くわ!おやすみ〜!!」

ヨッシー「おう!またな!!」


俺は師匠の車に乗った。

すると師匠はホイルスピンさせながら車を出した。


キィィィィィ!!


凄く大きい音が静かな夜にこだまする。


俺「おいおい!やめろよ!うるさいし、あからさまだな」

師匠「ん?どうせ会うこともないだろ」

俺「そうかも知れないが・・・」

師匠「お前が歌ってるのに英語版の方が良かったわってなんだ?」

俺「もういいじゃないか。確かに俺もムッっとはしたが・・・」

師匠「お前そのていどか。優しい奴だな。俺なら殴ってるぞ」

俺「お前は短気すぎだ」

師匠「ま、もう終わりだしいいか」


そう言いつつ文句とも愚痴とも取れるような話をしながら帰路についた。




こうして幕が下りた・・・







それから数週間後に俺にヨッシーから連絡があった。



ヨッシー「おす。この前はありがとな」

俺「いや、たいしたことしてないよ」

ヨッシー「あのさ、あの時師匠は何か怒ってたのか?」

俺「どうして?」

ヨッシー「携帯かけてもつながらないしな」


そりゃつながらないだろう。

あの後すぐに携帯からヨッシーの番号は消してある。

師匠は知らない番号は出ないようにしてあるから出る訳がない。


俺「そうか・・・何か伝えたいことあるなら伝えようか?」

ヨッシー「まぁ特にはないんだけどな」

俺「そっか・・・」


その後の会話は近況などを話して電話を切った。








その後・・・








ヨッシーと師匠との関係はつながることはなかった。


俺とヨッシーはごくごく稀に電話で会話はする。


最後にヨッシー達と会ってから以降も色々あった。


ヨッシーはS子に別れを告げられた。

その後数回のアタックにより再び元に戻り、そのまま結婚し子供までいる。









そして現在









家族が出来たことにより、ヨッシーとは電話のやりとりすらなくなった。

しかし恐らくヨッシーのことだ。

きっと今までも、そしてこれからも伝説は作られて行くのだろう。

だが、俺が知ることの出来る伝説はなくなったのだ・・・


これで俺が記すことのできる伝説は終わりである。

寂しい気もするが今も元気でいることをただ願うのみである。














最後に・・・












ハッピーエンドとは言いがたい伝説の終わり方で大変申し訳ありませんでした。

しかしこれが真実なのでどうしようもありません。

長文で拙い文章を数年に渡り読んで頂いた皆様には本当に感謝しております。


皆様の支えが無ければここまで書くことは出来なかったでしょう。


少しでも皆様に笑いをお届け出来たなら、俺は凄く嬉しいです。





今まで読んでくださかった方にもう一度お礼を言わさせてください!



























本当に読んでくれて有難う御座いました!!!

























そして今後もう逢えることが出来ないであろう君へ・・・





































沢山の楽しい思い出と伝説をくれて心から有難う!!
































これからもずっと伝説を作り続けられるほど

健康な体で明るく元気に

今以上の幸せに向かって・・・


















頑張れッ!!ヨッシー君!!!

































<THE・END>