那須・茶臼岳

(1915b)

(2007/6/16)


 入梅直後の週末、前日に突然天気予報が良くなったので、山に行くことを決め、さてどこに行こうかと思うと、未だ足を踏み入れたことのない那須にしようかと。ということで初電の宇都宮線に乗って出発。上野駅では近くのビルがモルゲンロートに染まり、荒川の鉄橋からはこの時期にしては珍しく富士山が大きく見え、絶好の展望日和を予想させてくれます。宇都宮で乗り継ぎ、黒磯駅で下車してバス乗り場に向かうと……「強風によりロープウェイ運行中止」の立て看板が。

 黒磯駅の感じでは風なんてそよ風程度。(゚Д゚)ハァ? と思いつつも、ロープウェイで上がって茶臼岳から朝日岳、三本槍岳を歩くというプランを変更しなければ……とバスの中で地図を広げます。が、まあ行き当たりばったりでいいか、と思い睡眠へ。

 一時間ほどでロープウェイ乗り場に着き、バスを降りると……すげえ風(´д`;) いきなり吹き飛ばされそうになりますし、何よりTシャツいっちょでは体感温度が寒い! ロープウェイの待合室に入って上着を羽織ったり準備をしていると、ロープウェイの作業員の話し声が聞こえてきます。「風速30メートル超えてるよ」とのこと。ちなみに風速30メートルがどれくらいの風かというと、木造住宅の屋根が吹き飛ぶ可能性が出てくる強さだそうです。

 とりあえず行けるところまで行ってみようと思い、歩き出します。最初は石で舗装された階段を進みます。どうってことはない道ですが、周囲の新緑がとにかく鮮やか。そしてすぐに駐車場の所に着きます。駐車場にはかなりの車。これだけ風が強くても登る人が多いんだなあと思いつつ、駐車場の上にある鳥居をくぐれば登山道が始まります。この辺もかなり整備された階段ですが、ここでいきなり中学生の集団が。何しろ数が多いし、一人ずつ「こんにちは」攻撃を仕掛けてくるのでとにかく息が切れます……(´・ω・`)

 ろくすっぽ周囲を見ることもなく中学生の集団を追い越したらいつの間にか森林限界を超えていました。あの徐々に樹林の背が低くなっていくのが好きなのに……

 ともあれ森林限界を超えると足下は岩がごろごろ転がるなだらかな斜面を登っていきます。右手には切り立った朝日岳が、左手には茶臼岳がどーんと姿を現します。この辺はまだまだ小さい子供を連れた家族などがいましたが、彼らは峰の茶屋までも行かなかったと思います(中学生の集団もそうでしょう)。賢明な判断だと思います。頑張って茶臼岳の山頂まで行く軽装のカップルとかもいましたが……

 登るにつれて周囲の緑がどんどんと減っていき、荒涼たる風景が広がるようになります。同時に風もどんどん強くなっていきます。何度か立ち止まって踏ん張らなければならないほどに。鎖状の手すりのある岩場などを超えてとにかくどんどん登っていくとやがて峰の茶屋跡に到着します。ここには避難小屋がありますが、稜線上なので今まで以上に風がキツい!!! わざわざ「風の通り道」なんて説明板があるくらいです。

 ここで一休みしますが、ここで引き返してしまう人も多数いたわけで、茶臼岳まで向かうかどうか悩みました。避難小屋にいた幾人かは茶臼岳に向かって行ったので、その後に付いていくことにしてこちらも出発。

 右手に噴気抗を見ながら登り始めます。台形の茶臼岳の山腹を回るように登山道がつけられているので、ゴツゴツした岩場の割には急な場所などなく登れますが、とにかくこの強風。また強い風に乗って硫黄の臭いが漂ってきます。

 何とか茶臼岳の山頂にたどり着きましたが、何しろ完全に遮るものが無いので、風が一層強く感じられます。しばらく岩陰に潜んで風をやりすごしますが、ここまで来て最高点まで行かないのはもったいない。風が一瞬弱まった隙をぬって鳥居のある最高地点に行きます。

 那須岳神社が置かれている茶臼岳の最高点からは眼下に那須高原と関東平野が広がり、まずはそれに目が奪われます。が、なんと高原山の左手には富士山が!!!!! 確かに見えることは有名ですし、写真も見たことがありますが、いざ225kmの距離を経て見ると感動的ですらあります。あいにく、山頂にいた人たちは強風からいかに逃れるかに必死で、誰も富士山に気づいた様子がありません。なんてもったいない……

 首を巡らして他の方角に目をやると……吾妻連峰は見えますが、遠望はイマイチでした。尾瀬から越後方面、会津、飯豊方面は雲に覆われており、辛うじて飯豊山の雪をかぶった稜線が一部見える程度。これだけの視野があるのにちょっと残念な気分であると同時に、これだけの視野がある日に雲が全く無ければどれだけの展望が得られるのだろうと妄想もかき立てられます。ただ、とにかく問題は強風。望遠レンズを装着して写真を撮ろうとすると、風に煽られてホールディングすることが難しい! 構えて構図を決めてピントを合わせて……など悠長にやっているとカメラごと風に持って行かれそうになります。望遠レンズじゃなくても、今回は結構ブレの多い写真が多いです。1/800秒のシャッター速度で撮影したのに、風速30メートル恐るべし。

 火口?になっている山頂部をぐるっと一周して下りに入ります。同じ道をたどって峰の茶屋の避難小屋まで戻るわけですが、下りは向かい風。目が痛くなってたまりません。やはり途中で何度か立ち止まって踏ん張り、何とか下りきります。このころになると、とにかく一刻でも早くこの強風から逃れたいとの一心だったので、三本槍岳はおろか朝日岳にすら寄らずに一目散に下山しました。強風も森林帯に戻ればそよ風程度。

 結局、三時間に満たない山歩きでした。展望的には満足できましたが、肉体的には不満足。何とも微妙な気分です。



日付、天気 2007年6月16日      晴れ
メンバー 単独(Meタンは強風のためザックの中から出られず)
所要時間 ロープウェイ乗り場 → 峰の茶屋跡     50分くらい?
峰の茶屋跡 → 茶臼岳山頂         30分程度?
茶臼岳山頂 → ロープウェイ乗り場     60分くらい?

※今回はタイムをチェックする余裕がありませんでした
交通 黒磯駅からバス1300円
山の中で会った人数 200人以上



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