三ツドッケ、蕎麦粒山、川苔山
(1576b)
2007/11/4
紅葉がだいぶ低い所まで下がってきたようなので、奥多摩に紅葉見物に行ってきました。三ツドッケから川苔山のコースに行くか、鷹ノ巣山から石尾根をたどるコースか悩みましたが、昨年夏に山頂が違法伐採された結果、奥多摩有数の展望スポットとなったという三ツドッケに行くことにしました。鷹ノ巣山はこの時期人出が多そうなのも三ツドッケを選んだ理由なわけですが。
いつもの通り中央線と青梅線を乗り継ぎ、奥多摩駅へ。乗客が一斉にダッシュしてバス乗り場へ向かいます。東日原行きのバスにはそれほどは並びませんでしたが、それでも座れない乗客が出るほど。半分くらいの人が川苔山の登山口で下車していきました。百尋の滝コースは台風の影響で通行止めになっていると聞きましたが、通れるようになったのかな? そして東日原で下車した人の多くは鷹ノ巣山へ向かったのでしょう、ヨコスズ尾根にとりついたのは5人ほどでした。
バス停から少し戻って鋭角に道を進むのですが、斜面にショートカット道がつけられていました。なので遠慮なくその道を伝い、民家の間の細くて急な道を進み、石垣の上から登山道に入ります。と言っても、この先まだまだ数件の民家があるわけですが。流
石に「日本のチベット」と称されるだけあって、いつ来てもすごい所に家があるなと思ってしまいます。
最後の民家の前を通り抜けると植林帯の中を九十九折りで登っていきます。おおむね北に向かって進みますが、進路が大きく西に曲がると幅広の山腹を巻く道となり、やや傾斜は緩んできます。そしてまた進路が北に変わるとヨコスズ尾根の末端に乗っかります。この辺から徐々に自然林が混じるようになり、登山道が少し明るくなってきます。この辺の1000メートル以下の高度では紅葉はまだまだ、という印象です。
登山道は尾根の右側を巻くようにずっと続いています。山側が自然林、谷側が植林帯という植生がしばらく続きます。紅葉はミズ
ナラなどはまだまだ青々しているものの、高度を上げるに従って黄色や赤に彩られた樹木が目立つようになってきます。特にカエデ類はちょうど見頃でしょうか。青空を背景に真っ赤な葉が翻っていました。
特に危険な所はないわけですが、おおよそ標高1300b付近(稜線上に出るちょっと手前)は登山道が細く岩っぽくなっている所があります。今まで何度も通って気づかなかったのですが、この辺は谷側がものすごく切り立ってる……逆にその少し先の尾根が少しヤセている所は以前に比べて切り立った感じがしませんでした。不思議なものです。
尾根の上に出た所で樹林越しではあるものの、少し展望が開けます。東側には川苔山や本仁田山が、西側には長沢背稜が見えます。東側は逆光なので山肌まではよくわかりませんが、西側の長沢背稜は山が真っ赤に染まっているのが確認できました。奥多摩の標高1500b前後はまさに紅葉真っ盛り。
二度ほど尾根がヤセた箇所を通過した後は幅広の尾根上を緩やかに登っていきます。所々に植林帯はありますが、概ね紅葉の中の自然林
を登って行くのは気分が良いです。ただ、尾根の上なので風通しが良く、西側から吹き付ける風は樹林の中とはいえ結構冷たく感じました。
常緑樹の灌木(アセビ?)が出てくると一杯水避難小屋はまもなく。道の先が明るくなってきたかと思うと、一杯水避難小屋の前に飛び出します。既に3人くらいが小屋前で休んでいたほか、私と同じバスに乗っていた面々もほぼ時を同じくして到着しました。正直、登りのスピードにはかなり自信がある方なのですが、まぁ奥多摩の裏通りとも言われるこの辺を歩く人はやはり山慣れした人が多いんでしょう。
一息入れてから小屋の裏手にある標識に従って三ツドッケのピークを目指します。以前は発見できなかった直登の道をあっさりと発見。というか、ヤブが刈り払われていました。道はとにかく急。ひたすら急坂が続きます。一つ目のピークを越えると岩場になっていて、ここの下りがかなりハードでした。岩場を下りきるとまた急登。この急登を登
り切ると三ツドッケの山頂に到着します。
三ツドッケの山頂は以前訪れた時には南側の露岩の所だけが開けていたのですが、昨年の違法伐採の結果、北側以外は丸見えな大展望が開けていました。関東北辺の山々は樹林に隠れてしまうようですが、奥武蔵から奥多摩を一望でき、富士山も雲に隠れながらも石尾根の上に顔を出していました。南アも見えるはずなのですが、あいにく雲の中。予想外だったのは甲武信岳から北に続く稜線の上に蓼科山などの北八ヶ岳の山々が見えていたことです。雲取山からも見えないので、もしかすると奥多摩から北八ヶ岳が見えるのはここだけ???
あの岩場をまた越えるのはイヤなので、西側から下ることにします。一カ所やや急な所はありますが、記憶にあるほどの急坂は
なく、あっさりと長沢背稜の縦走路に戻ります。ヤブっぽさや、縦走路に戻る手前で踏み跡が交錯しまくっているのは相変わらずでしたが。結局、正規の分岐より30bくらい手前で長沢背稜の縦走路に戻りました。そして縦走路をたどって一杯水避難小屋前に戻ります。
先ほどは人が何人かいましたが、小一時間のうちに誰もいませんでした……ともあれ、まだまだ先は長いので休みを入れずに先へ進みます。ここから仙元峠までは県境尾根を進みます。とはいえ、概ね県境のやや南側を巻くような感じで道がつけられています。もっとも、真の県境である稜線上にも踏み跡がついていますが……さほどのアップダウンもなく、危ない所もない(一カ所崩壊地を高巻きする箇所はありますが)道をひたすら進みます。植生は自然
林が多めではありますが、結構植林帯もあったりします。
仙元峠の手前で仙元峠、蕎麦粒山を巻く道と分岐し、仙元峠目指して登ります。一登りで仙元峠に着きます。峠といってもここの峠は突起を意味する「ドッケ」が訛ったものだそうなので、立派なピークです。ここからの下りはかなり急。前回通った時は記憶に無かったのですが、かなり急です。下りきると今度は蕎麦粒山へ向けての登りが始まります。こちらも急坂。ここも記憶に無かったのですが、かなり滑りやすい急坂です。それを登り切ると露岩のある蕎麦粒山の山頂に到着しましたが、山頂に着く前から大勢の人の話し声が……案の定、蕎麦粒山の山頂は人であふれかえっていました。
平らな山頂の露岩部分に腰掛けることはできず、露岩の下の急斜面に腰掛けて一休みしたらすぐに出発しました。東北からの
団体さんがとにかくパワフルで……奥多摩の裏通りのはずなのに、まさかこんなに団体であふれているとは。鳥屋戸尾根から登ってきたのかなあ……静かな山歩きができると思ってこのルートを選んだのに、とにかく予想外のことにビックリ。ともあれ、山頂直下のザレっぽい斜面を九十九折りで下り、もう一度かなりの急坂を登りきれば、あとは緩やかな防火帯の道。ちょうど見頃の紅葉を楽しみながらまったりと進みます。以前は見落としてしまった有馬山への分岐や棒ノ嶺への分岐地点を確認しつつ進んでいくと露岩に出くわします。全然ピークらしくないですし、前回はここがピークだとは思いもしませんでしたが、ここが日向沢ノ峰です(その南峰らしい)。この防火帯歩きの中で唯一展望が開けた場所なのですが、いつの間にか結構雲が出てきており、石尾根を見通せるくらいでした。富士山も完全に雲の
中。ここで昼食休憩をしていたら、蕎麦粒山で遭遇した団体さんが続々と押し寄せてきました……
お昼を食べている間に、いつしか空は完全に曇り空。団体さんも蕎麦粒山方面に引き返していったので、こちらも出発します。日向沢ノ峰の直下にある岩場(前回は直接下ってしまった)も右手の巻き道を使ってスルー(巻き道も結構岩がゴロゴロしていた)。その後は踊平らまでなだらかな下りの防火帯。大丹波への分岐が踊平にはありますが、この道は先日の台風の影響で登山道が崩壊したままになっているので通行止めの表示がしてありました。
踊平からは登り返し。依然として防火帯なのですが、かなりの距離を歩いてきた身にとってはこの登りはこたえます。2度の登り返しを経て山腹の植林帯を通ればようやく川苔山山頂直下にあるボロボロの避難小屋前に到着します。14時までにここに着かなければ山頂に行かずに下山しようかと思いましたが、まだ時間的余裕があるので山頂に行くことにします。山頂直下の急坂を一気
に登れば川苔山の山頂に到着しました。
14時少し前というこの時期ではかなり遅い時間にも関わらず、山頂にはまだ5人ほどの人がいました。自分で言うのも何ですが、この時間にまだ山頂ってヤバくね? 流石に14時になると全員下山していきましたが。向こうから見れば、こちらが「こんな時間に登ってきて無謀登山だね」と思っていることでしょうが。ともあれ、もう空は完全に雲に覆われてしまいましたが、それでも奥多摩の山並みはまだまだ見えています。樹林越しとはいえ、今日歩いてきたコースを一望できるのは何だか良い気分ですね。
さて、誰もいなくなった山頂にいても寒いし寂しいだけなので、それに日没の時間も考えて一気に下ることにします。山頂直下の急坂を下り、避難小屋前の分岐を鳩ノ巣駅方面へと進みます。しばらくは自然林の中、やや雨水でえぐれている道を下ります。湿ると滑りやすそうです。鞍部まで下ると本仁田山への分岐があります。この鞍部から本仁田山への登りはすさまじい……この集会
コースで本仁田山も含めたいといつも思っているのですが、なかなかその気にならないのは、疲れ切った時間帯にあの登りを見るからでしょう……ともあれ、鞍部から下ります。それにしてもよくわからないのが「舟井戸」の場所。この鞍部がそうなのか、本仁田山方面に向かって登り切った所にあるピークがそうなのか。エアリアだと鞍部が舟井戸っぽいのですが、実地では登った所が舟井戸っぽい。まあ、登ってみれば良いんでしょうが。この鞍部からは植林帯の中を下っていきます。曇り空の山腹の植林帯はもう既に薄暗くて、自然と足が速まってしまいます。やや急ではあるものの、歩きやすい道でそのまま下っていくと、今度はややガレた斜面が出てきます。
このガレた斜面を下りきると再び本仁田山方面への分岐があります。それをスルーしてさらに植林帯の中を九十九折りで下っていくと、急に道がなだらかになります。等高線に沿って山腹を巻く道で、何度通ってもとにかく標高が下がらないことにイライラしてしまいます。登りだともっとイライラするんだろうなあ……周囲は自然林も混じっていますが、この辺の高度(7〜800b)では紅葉はまだまだ。ミズナラなどの葉はまだ青々としていました。
ダラダラ道をダラダラ進むと祠のある大根ノ山ノ神に到着します。山頂から無休憩で下ってきたので、ここで一息入れます。ちなみに山頂にいた面々は全てここまでの下りで追い抜きました。下りはそんなに得意じゃないんですが……ここから鳩ノ巣駅まではあと一息なわけですが、これが意外と身体に堪えます。それまでのダラダラ道とは異なり、結構急。道も概ね植林帯で面白くもありません。が、やがて集落が見えてきます。そして再び植林帯に入った後、分岐があるわけですが……どちらの標識にも「鳩ノ巣駅」と書いてあるわけです。直進するか右に折れて急直下するか。前回通った時はどっちを選んだのか、思い出すよりも先に右に折れてしまいました。さあ、これが最後の大失敗。ものすごい急坂を下るハメになっちまいました……orz 下りきった所が神社だったので、前回とは違うルートを選んでしまったようです。何にせよ、このルートは失敗です。素直にまっすぐ進めば良かった。
まあ最後のルート選びを公開しつつ、集落の中を歩けばすぐに鳩ノ巣駅までたどり着きました。そして片づけをしていると……ストックが壊れていましたよorz 前々回の北八ヶ岳ではレンズが壊れ、そして今回はストックが壊れ。何だかあまりツいてません、最近は。
それにしても今回は行動時間が8時間を超えたので、かなり疲れました。行動時間が8時間を超えたのは昨年の日光白根山以来のことで、身体が鈍ってしまったようです。








| 日付、天気 | 2007年11月4日 晴れのち曇り |
| メンバー | 単独&Meタン |
| 所要時間 | 東日原 7:56 → 9:46 一杯水避難小屋 110分 一杯水避難小屋 9:52 → 10:19 三ツドッケ 27分 三ツドッケ 10:35 → 10:59 一杯水避難小屋 24分 一杯水避難小屋 11:01 → 11:47 仙元峠 46分 仙元峠 11:47 → 12:02 蕎麦粒山 15分 蕎麦粒山 12:14 → 12:47 日向沢ノ峰 33分 日向沢ノ峰 13:01 → 13:20 踊平 19分 踊平 13:20 → 13:59 川苔山 39分 川苔山 14:14 → 14:30 舟井戸 16分 舟井戸 14:30 → 14:51 大ダワ分岐 21分 大ダワ分岐 14:51 → 15:39 大根ノ山ノ神 48分 大根ノ山ノ神 15:45 → 16:19 鳩ノ巣駅 34分 |
| 交通 | 奥多摩駅から東日原バス停まで西東京バス450円 |
| 山の中で会った人 | 40人くらい(3団体と遭遇) |