平標山〜仙ノ倉山2

(1983b、2026b)

(2007年5月26日)


 公私ともに様々なことがありまして、前回の山行きから三ヶ月も間が開いてしまいました。体力的に衰えているのでは?という恐れがあったために、行動時間はさほどではなく、一度行って山の様子をある程度知っている山にしようということで、昨年夏に行った平標山から仙ノ倉山に行くことにしました。もし体力の衰えがなければ、平標山の家から足を伸ばして大源太山へ行こうとも思っていましたが……昨夏はあまり良い展望写真が撮れなかったので、そのリベンジの意味もありました。
 さて越後湯沢の駅に降り立ってみると、どうにも霞んだ空模様。雲一つ無い快晴にも関わらず、山はおぼろげ。いやーな予感が胸をよぎります。ともあれ、前回と同じく松手山ルートで登ることにします。というより、下りが苦手なので急斜面の多い松手山ルートを下りで使いたくないからなんですが。


           ☆登山口〜松手山

 バス停から数分歩いて橋を渡るとすぐに松手山ルートの入口になります。いきなり樹林帯の中の急な階段。この辺は新緑がかなり濃く、むせかえるほど。昨年ここを登った時も湿気の濃さに驚いた記憶がありますが、まあ何かあるんでしょう、きっと。
 さて、昨年に登った時はガスとの戦いだったために、ただひたすら急いで登りましたが、今回はそういう事情があるわけでもないので、別段急ぐこともなく登ります。それでもまあ前回の時計を意識してしまいましたが……
 階段が一段落してちょっと岩っぽいところを登っていくと、周囲の樹木が低くなってやや開けた場所に出ます。前を見上げれば1411メートルのピークにある巨大鉄塔が、そして後ろを振り返れば苗場山が姿を見せます。
 またすぐに樹林の中に入り、階段が続きます。高度はどんどん上がっていくので、周囲の樹木の芽吹きもどんどん薄くなっていきます。階段もやや減り、木の根が入り組んだ箇所やちょっと岩っぽい箇所などもありますが、とにかく九十九折りで登っていきます。やたらあちこちにロープが張ってありましたが、あれは補助ロープなのか、登山道以外立ち入り禁止のロープなのか、今ひとつわかりません。
 急な登りが一段落すると開けた場所に出ます。ここが1411メートルのピークで、巨大な鉄塔がそびえ立っています。……考えてみればここってそこそこの眺めがあって(苗場山は見えるし南、北の眺めもそこそこ)、笹原で落ち着けるし、登山口から40分くらいだしで、ちょっとしたハイキングにはものすごく向いているような気がします。
 鉄塔脇で休憩してまた登りだします。しばらくは緩やかな登りが続きますが、すぐにまた急な階段が続きます。樹林帯はまだまだ続きますが、とこどろころ低木林や灌木林っぽくなっている開けた場所も現れるようになり、森林限界が近づいてきたことをうかがわせます。周囲の木々も背がどんどん低くなり、ササが目立つようになり、ついに森林限界を突破します。突破したところが松手山の山頂で、ここは北側の二居からの道が合流します。

         ☆松手山〜平標山

 松手山からしばらくはクマザサが生い茂る尾根道を進みます。そんなにきつい登りはありませんが、雪解け直後の季節のせいか、一部登山道が崩れかかったような箇所がいくつか見受けられました。危険というほどではありませんけれど。
 昨年夏に登った時はこの辺からガスとの戦いになってただひらすら先を急ぎ、周囲の様子に全く気を配っていませんでしたが、今回は余裕をもって周囲を見回しながら進みます。結構ハイマツが多いなという記憶がありましたが、よく見るとハイマツの数は少なく(というよりもっと高い場所に行ってから)、登山道の周囲はほとんどがクマザサでした。そしてよく見ればピンク色の花をつけた低木の姿も。登山道からはやや離れていたので詳細までは確認できませんでしたが、望遠レンズで引っ張ってみた限り、ミネザクラではないかと思われます。ただ、残念なのはそれ以外の高山植物はまだまだ花を見せないどころか、冬枯れ状態。
 ようやくハイマツも姿を見せ始めると、登りが再び急になってきます。ハイマツが両脇から迫る狭くて急な階段を越えると、「天国への階段」とも言われる九十九折りの急な階段になります。昨夏に訪れた時は周囲に高山植物が咲き乱れ、まさに「天国」でしたが、この時期はまだまだ。冬枯れのままの茶色にしなびた草木の中を登っていくのは何だか寂しい気になります……最盛期を見たことがあるだけに尚更。
 ともあれここを乗り越えると一ノ肩といわれるピークですが、情けないことにここで右足をつってしまいました……OTL いや、今まで山で足をつったことがないわけではありませんが、「登りの時は45分に一回は休憩」というマイルールを守らなかったのが良くなかったのでしょうか。確かに鉄塔の所から休んでませんし。ということで、一ノ肩で休憩&ストレッチ。
 ここまで来れば山頂まではあとわずか。さして急な登りをすることもなく、平標山の山頂に到着します。
 急いだつもりはあまりありませんが、結局大急ぎで登った前回よりも5分遅いだけのタイムは体力がさほど衰えていないってことなんでしょう。嬉しくはありましたが、足をつってしまったあたり、体力は衰えていなくても身体にガタが来ているってことなんでしょう……( ´Д⊂ヽ

     ☆平標山〜仙ノ倉山往復

 山頂でパノラマ写真を撮りますが、快晴ではあるものの、霞みがひどくて遠くは全然見通せません。巻機山が辛うじてわかるくらいで、展望に関しては昨夏の時の方がまだ良かったと思います。でもまあ、山頂でひとしきりパノラマ写真を撮ったら仙ノ倉山へ向かいます。前回時はガスに包まれて行く手も見えませんでしたが、今回は仙ノ倉山へ通じるなだらかな稜線が全て見渡せました。
 平標山山頂からはまず階段ですw 階段を下っていきますが、前回よりも階段が少なくなっているような??? 登山道の脇に階段の残骸とおぼしき物体が転がっていましたし、はて??? ともあれ、一度100メートルくらい高度を落とします。
 さて、この辺は風食裸地としても有名だったりします(前回はガスで何も見えませんでした)。稜線の南側(進行方向右手)には細長い砂礫地がいくつも見えます。「山歩きの自然学」によると、梅雨の頃に起きるイナサという強い南風によって起きるそうです。てっきり冬の季節風で起きるものかと思いましたが……さらに標高2000メートル程度でこの風食裸地ができるのは珍しいそうです。
 平標山と仙ノ倉山の間の稜線は階段と木道が多いです。で、両脇には高山植物なのですが、まだまだ冬枯れ状態。シャクナゲだけはつぼみをつけた幹もありましたが、まだ開花には一週間くらいかかりそうでした。やっぱり高山植物が咲いていないとちょっと寂しい印象を受けます。
 やがて道はゆっくりと登りになり、ピークを二つ緩やかに越えると仙ノ倉山の山頂に到達します。が、山頂直前でまたまた情けないことに足をつってしまいました……OTL 今度は左右の太股を同時に。あと山頂まで数十メートルというところだったので、無視して進んだらいつの間にか治ってましたが。
 さて仙ノ倉山の山頂でパノラマを、と思ったのですが、霞みはますますひどくなってきました。あれほどはっきり見えた苗場山も霞んできましたし、北面は相変わらず越後湯沢の側にある飯士山すら辛うじて見える程度、南側は榛名山さえ見通せない状況でした。それでも谷川岳へと通じる稜線は迫力があり、特に万太郎山の雄大な姿とエビス大黒ノ頭のピラミダルな姿は印象に残りました。
 お昼を食べてパノラマ写真を撮ったらまた平標山へ戻ります。来た道を戻ります。登り返しが少ない分、行きよりも帰りの方がやや時間はかからないですね。5分くらいしか変わらないですけれど。そして平標山に戻ると、雲がやや出てきて、太陽も時折陰るようになってきました。

     ☆平標山〜平標山ノ家

 再びの平標山山頂で一服してると青梅から来た老夫婦に話しかけられました。下山は平元新道を使うべきか、松手山ルートのどちらがいい?ということを。自分と同じく平元新道を使うように勧めましたが、「同じ道で帰るのはつまらない」と言って結局松手山ルートに進んでいきましたが……ともあれ、老夫婦と30分くらい話し込んでしまったので、これで帰りに大源太山に寄るというプランは完全に消えました。もっとも、両太股をつった時点でかなり萎え、雲が出てきた時点でさらに萎えていたわけですが。
 山頂からはまた階段を下ります。非常によく整備された階段で一気に駆け下りていきます。すぐに行く手に平標山ノ家が眼下に見えるようになります。途中、一カ所だけ登山道が雪に覆われている場所がありましたが、距離は短く傾斜も急というわけではないのであっさりと越えます。さらに下ってもう一カ所だけつい最近まで雪に覆われていたと思われる箇所がありましたが、階段は完全に見えているのでそこもあっさりと越えます。
 途中、両側がハイマツやシャクナゲに覆われている所もありますが、概ね平標山ノ家まではクマザサの上を階段で渡ってくるという感じです。かなり一気に駆け下りたつもりでしたが、それでも下りで一人に抜かれてしまったのにはびっくりしました……いくら下りが苦手とはいえ、あの速度で抜かれるとは……
 ともあれ、下りきった所が平標山ノ家で、昨年は建て替え工事中でしたが、今年は既に営業を始めているとのことでした。

 ☆平標山ノ家〜登山口

 大源太山へ行くにはここからさらに稜線を南に下りますが、今回も寄らないことに決めたので、稜線を外します。九十九折りの階段をどこまでも下っていきます。階段じゃなくても九十九折りの道をどんどん下っていきます。稜線を外せばすぐに樹林帯で、上部はまだまだ芽吹いていませんでしたが、下るにつれてどんどん新緑が濃くなっていく様子は単調な道に彩りを添えてくれました。
 概ね周りはブナが多いですが、下るにつれてスギやヒノキが目立つようになります。やがて完全に植林帯になると斜面も緩やかになり、すぐに林道に出ます。
 しかし林道に出てからが長い! ただ、前回ほど長く感じなかったのはうだるような炎天下ではなかったことと、新緑が気持ちよかったからでしょう。時期的な問題も大きいですね……
 ゲートを越えて橋を渡ると林道が舗装路になります。この辺から木々の間越しに平標山の稜線が望めますが、見てみるとすっぽりと雲で覆われていました。さっさと下りてきて正解だったなと思いつつ、林道をさらに進むとやがて別荘地となり、ここまで来ればもう国道17号線沿いのバス停はもうすぐです。三国小学校の脇を抜ければバス停に出ます。

 今回は快晴にも関わらず、霞んでしまって遠望が全く得られなかったのは実に残念でした。そして下りの途中で遭遇した、登山道を占拠して休憩していたばばあの集団に腹が立ったのも最後の最後に後味を悪くしてくれました。それ以外は楽しくて、やっぱり山は良いなあ。

 さて、次に山へ行けるのはいつなんだろう?



日付、天気 2007年5月26日    晴れのちくもり
メンバー 単独&Meタン
所要時間 平標山登山口バス停 8:57 → 巨大鉄塔 9:41     44分
巨大鉄塔 9:48 → 松手山 10:11             23分
松手山 10:11 → 平標山 11:15              64分(小休止4分含む)
平標山 11:27 → 仙ノ倉山 12:00             33分
仙ノ倉山 12:20 → 平標山 12:50             30分
平標山 13:24 → 平標山ノ家 13:49           25分
平標山ノ家 13:49 → 林道終点 14:24          35分
林道終点 14:24 → 平標山登山口バス停 15:10   46分
交通 越後湯沢駅から南越後交通バスで580円
山の中で会った人数 30人くらい

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