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  耐病性 
耐寒・耐暑性
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 寒冷地ではしばしばペールピンクになる。暖地では常に安定し
 た花色で、一番花や二番花が咲きそろったときの株全体の花群の
 美しさは、多くの人の目を楽しませる。また丈夫なので、いたる
 ところでお目にかかる品種でもある。非常に育てやすい。初心者
 がまっさきに植えればよいと勧められる。
 房は3~8輪で、大房咲きになりやすい。雨に遭うとステムは
 伏せ、シミも付くが、天気の回復とともに起きあがる。この薔薇
 の最大の特徴は、分枝の旺盛さにある。フリーな出方の多い品種
 の中でかなりリズミカルに、整然と短枝が出る。ほぼ100%そ
 の枝に花をつける。どうやって見分けるのかわからないが、クサ
 カゲロウが透明の翅を鳴らしながらよく訪れてくれ、うどん華
( げ )を細い糸でたくさん吊り下げていく。この糸の色が、分析に
 よって花色と同じだという結果が出ている。幼虫はアブラムシを
 捕食する。その食べ方はすさまじく、持ち上げると振り回すよう
 にして食べる。
 5月上旬から咲き始める早咲き。花保は7~14日間。花期は
 約1ヶ月。散り方が美しい。花芯から離れるように落ちていく。
 ステムの先に見苦しい残り方をしない。四季咲き性はかなり強く、
 閉花期間が最も短い薔薇の一つ。成熟後は、冬になると咲き疲れ
 から分枝力が衰える。10月の花が終わった後の蕾はピンチして、
 株の充実に努めた方がいい( 摘蕾 )。
 元肥に限らず年間を通じて多肥で肥培するように。養分濃度が
 誤って極度に高くなりすぎない限り、肥効が延びたくらいでは花
 をはじめまったく乱れない。新陳代謝と消耗のレベルが相当に高
 い。2月と10月に苦土石灰を少量、4月7月に草木灰を表土を
 うっすらと覆う程度に施し、土とよく混合する。また、5年間隔
 で、元肥と追肥を入れる場所へ木炭を縦に埋め込むとよい。そし
 て、先に埋め込んであった木炭を、間をおかずに他の場所へ横に
 埋め込む。これは、根と肥料のそばに集まった数種類の根圏微生
 物がほとんど有益菌なので、土壌全体へ広げるためである。さら
 に理想的なのは、追い肥を施す際にその箇所へ新しい山土かもし
 くは前回追い肥をした箇所の土の一部をそこに混ぜること。他の
 薔薇ではその効果は低い。
 剪定は通常のフロリバンダの基本剪定に準じる。しかし最もよ
 いのはオールドローズ剪定をすること。すなわち、一番花後に本
 剪定の強い切り方をする。そうするとかなりまとまった大株にな
 る。枝と枝との間隔は十分に空いているので、懐枝も特に邪魔で
 なければ棘が少ないこともあるから、整枝の時に残すようにする。
 葉数が多いほどすぐれた生育をするから。ただしこの場合、ベー
 サルシュートは出にくくなっていく。
耐病性は高い。普通の予防をすればうどん粉病にも黒点病にも
 罹りにくいし、罹っても被害はさほど大きくない。ガン腫病やネ
 マトーダにも強い。黒点病の病葉は、しばしば黄変する前に落葉
 する。害虫ではアブラムシや毛虫類が多い。またハナバチ類もよ
 く来て、都合よくむきだしになっている花芯の間を飛び回って花
 粉を集めていく。その最中にハナバチを付けたまま花を摘んでも、
 決して怒らない。アブラムシを狙ってテントウムシもよく来るし、
 小さな蜘蛛や蛾を狙ってアブも多い。ただし、花に来るアブはす
 べて雄であり、危剣はない。雄より体の大きい雌には用心を。巣
 のそばでなくとも人を襲うことがある。
 コンパニオンにはスナップ・ドラゴン( キンギョソウ )が合う。
 特に赤い花色のものを選ぶと、視線を上下させてこの薔薇と同じ
 フレームで見たとき、対比感にみずみずしさを感じる。それには
 物理的な根拠がある。つまり量が多くてヨリ大きい白一色の花と、
 相当に濃厚な赤の、量も少なくてヨリ小さい花との間には、緊張
 関係は生じないし、もたれあうような融合関係も生まれない。こ
 の二つの間には扇面と軸元という、あらゆることが対照的で異質
 でありながら、しかも不可分の一体感が生まれる。

Salon アイスヴァーグ
Salon クサカゲロウ
Lecture 2 地植薔薇の施肥設計と実践


Lecture オールドローズ剪定



[Botanical Garden]

















                           -栽培ワンポイント-

                             「分枝と短枝」

       分枝……各系統や品種による出方の違いだけでなく、個体差もあり、
      環境や季節によっても変わる。ただ植物学上、一般に「分枝」とは主な枝
      になることなく伸長や葉の展開を少ないまま停止した未成熟枝のことを言
      い、それが薔薇の場合は、シュートの「ホウキ」が典型的であるように人
      の手で切除しなくとも自然に伸びてくる枝分かれを指す。厳密に区別され
      る花梗と枝との違いの面で、薔薇は一季咲きのものでよくわかるように
      から夏にかけての花後、主として人の手による整枝が刺激となって、花を
      咲かせた花梗がそのまま枝となり、それが途中の芽をいくつか伸ばしなが
      ながら分かれていくものだ。このように、薔薇は人の手で刺激を与えなか
      った場合にも与えた場合にも、どちらでも枝分かれを起こし、四季咲きで
      あれば次の花のために、一季咲きであれば翌年の花のために枝を伸ばす。
       したがって「停止」ではなくまた「細枝という未熟枝」でもない。その
      点が他の多くの植物と異なるところであり、サクラやアンズのようなバラ
      科の仲間たちと同様にそれらのような樹高ではなく横への広がりや盛り
      上がりを狙って枝分かれしていこうとするものなのだ。

         人によっては、薔薇のこの緻密な意味を持つコンパクトさを株立ち植物
      全体の未熟さや弱点のように考える人もいる。ところがわたしたちはそう
      思わず、つる薔薇のことを挙げるまでもなく、またサクラ属の植物には不
      可能な取り木さえできる「樹勢力」をすばらしいと思う。
       薔薇は大木への進化の道を選ばなかった。そこにはあくまでも高等なし
      たたかさしか見えない。その意味で、すべての植物には高等も下等も本来
      ないのだと言ってもいい。コケ類も、美しいボタンも、薔薇とはまた異な
      る生き方と繁殖の仕方を持つ同等の植物たちだ。
       短枝……以上のように言えたとしても、薔薇は人の力と共に生きている
      だけに伸び損なう枝も出す。数センチ伸びただけで、それからはまったく
      伸びないし太くもならない枝のことだ。原因の第一は施肥量の不足や遅れ
      にあり、花壇にずらりと並べて植えられることの多い地植でも、そうした
      ことが原因で短枝を生じさせてしまう。
         ただ、薔薇は老熟期を迎えるとこの短枝さえ出さなくなる。元々短枝に
      終わる予定などない伸長をさせようとして芽を伸ばしたものだから、老樹
      としての薔薇はすでにそれまでの言わば「活力を卒業」していて生じさせ
      ないのだ。もちろん老化しているからこそ、花梗として伸ばした先に花を
      付けなくなることも多い。
       そこには、薔薇の原種の内キネンシス系など一部のもの以外には四季咲
      きも返り咲きするものも少なく、圧倒的に一季のみの開花で一年を過ごす
      『 花付きの本質的性格 』が強く顕れていると考えてよいのではないか。
       それは歴史的性格と言い換えられることと思うし、ORでもMRでもと
      きおり起こる「先祖返り」を思い起こしていただきたい。単に元薔薇、親
      薔薇へ返るだけの意味ではなく、長い長い年月の彼方にある“ 祖 ”の姿
      への自然な回帰ではないだろうか。

       広島市植物公園と京都府立植物園で、かつてそのような老樹の薔薇たち
      と接したとき、そんな感慨を憶えた。決してみすぼらしくはなかった。み
      すぼらしくはなれないのである。人が与える物と鋏によって。短枝は掻き
      取ればその痕は必ず残るものだ。それらの薔薇たちにはほとんどその痕が
      存在しなかった。                                    

                                        
Lecture 2 地植薔薇の整枝




                            -栽培ワンポイント- 

                                  「カゲロウ」

         アブラムシを捕食してくれるこの蜻蛉を、「クサカゲロウ」ときちんと正しく呼ぶ
      人もあれば、わたしのように「ウスバカゲロウ」と混同している人もいる。もちろ
      土に穴を掘って蟻などを補食するのがアリジゴクであり、これがウスバカゲロウの幼
      虫である。成虫も二種はあまり似ていない。姿形もそうだし、クサカゲロウが短命な
      のに対し、ウスバの方は二三週間の寿命がある。

       ただわたしは「くさばのかげ」よりも、学名に「ニンフ」と付いた見目も清い蜻蛉
      を「薄羽カゲロウ」と呼んでいたい。もちろん皆さんには混同しないでいただければ
      と思う。

         こちらのサイトではクサカゲロウの幼虫が、自分が体液を吸ったアブラムシの死骸
      を背中に次々と背負っている珍しい画像がある。とすると、幼虫たちの生態にはいく
      つかの種類があるのではないか。サイトの記事の中でなぜ背中に負うのかについての
      推測のコメントがあり、たいへん興味深い。つまりおもしろい。わたしがこれまで何
      度も見てきた幼虫は、その画像の幼虫とそっくりであっても少し違う。体毛がある点
      は同じでも、身体全体の形がもう少し丸細い。

       いずれにしても、彼らの天敵は蜘蛛類になる。一箇所で数十もの優曇華を見ること
      は稀であっても、もしも数が多いときには蜘蛛たちにご遠慮願わなくてはならない。
      一度巣を壊してもすぐまた同じところに糸を張る蜘蛛が多いので、そのような場所へ
      は巣を壊すよりも木酢の100~200倍液を散布した方がよい。匂いが消えた頃に
      再度散布すれば、蜘蛛たちはその地を離れていく。巣の糸にフェノールが滲み込むか
      らだ。

       庭がなく、容器植のみで薔薇を育てている人のところで優曇華が見られたときには、
      近隣によほど空き地が多いか、逆にほとんどないかである。場所によったら蜘蛛がい
      ないから、成虫と幼虫のために鉢の表土をたびたび湿らせるようにしてやるとよい。
      彼らは水気のないところは好まないし、生きていけないから。そしてアブラムシをい
      くらかでも生かしてやり、餌にするような配慮が望ましい。食べるのに困らない場所
      だとカゲロウが覚えてくれるわけではない。しかし生命の環が大きければ大きいほど、
      彼らにとっても薔薇にとっても魅力的なすばらしいところなのだと、胸を張って言え
      るのは確かだ。

         なお、どうやって見分けるのかわからないが、薔薇が数本以上あるとき、カゲロウ
      とテントウムシそれぞれの成虫が同じ薔薇へ産卵したり、相手の種とアブラムシをめ
      ぐって争うことはない。ふしぎである。 

                                                              

                                           
Salon   薔薇の益虫たち 




                       -栽培ワンポイント- 

                         「ブッシュとシュラブ」

       二つの違いについてはほとんどの人が理解しているだろう。ここではまだの
    人のために解説しておこう。
     英和辞典を引くと、どちらも「低木、灌木」となっている。ではどこが違う
    のかというと簡単に言えばブッシュは遠目に一歩の立木に見え、シュラブは地
    際から複数の枝が出て思い思いに分かれて立っているように見えることだ。こ
    れはそれぞれの枝の性質によるものであり、クラウンから複数の主幹が立つこ
    とには変わりない。しかし薔薇は厳密には立木としての「木」ではなく、枝が
    立つ「樹」だと理解するところから始めなくてはいけない。昔から樹木と言い
    表されてきたように、わたしたちは両方の姿をひとまとめにしてきた。だから
    わかりにくくなった。

     欧米には草木という単語はない。plants and treesである。
    だからわたしたち日本人は古来から、植物・自然をカテゴリーで捉えた美意識
    を持ちつづけてきたが、欧米ではアイテムとして分類されて語られてきた。

     その上で、薔薇はtreeではなくplantに含まれる。だから「繁み」
    感覚が強い。薔薇もまた地際から低く立って繁る園芸植物であり続けている。
    それをわかれば、ブッシュとシュラブの違いについてもわかりやすくなる。

     すなわち、各枝の伸びと硬軟との違いでできる、その薔薇の樹形の差なのだ。
    ブッシュは   あくまで比較上のことだが   硬く、シュラブは軟らかく
    てしなるように伸びる。当然樹形が異なってくる。ブッシュで横張り性がある
    かないかを意識するのもそのためだ。その性質が強ければ樹形も横へ広がる。
    一方シュラブは、フリーにしておけばしなっていくので、樹形は始めから広が
    りを持つものとして認識される。したがって剪定や整枝後に、ブッシュは低い
    芽の位置から枝を活発に伸ばさず、シュラブはどこからでも芽を伸ばすし、た
    とえ高い位置の芽ばかりが動いてもアーチ状に垂れていくから繁みのある樹と
    して認識される。

     これでブッシュ性とシュラブ性という語の使い分けについてはっきりしたと
    思う。従来からシュラブを「半つる性」の薔薇だとわが国で説明されてきたの
    も、クライミングという当然の分類(枝が長い)が生まれてきたからだ。 ブッ
    シュであるランブラーなど存在しないように、枝に軟らかさがあるからこそ、
    グラウンドカバーという分類も生まれた。ブッシュは誘引という仕立てから免
    れ、シュラブは誘引して仕立てるという人の楽しみを与えている。しかも両者
    は同じ薔薇としてきわめて近接しており、だから実に多様な交配によってたい
    へんな数の薔薇が生まれてきたし、今も豊かになり続けている。

     それが原種たちが持っていた、類い希な植物であるのを示す天性だと言える
    だろう。

     ( もちろんアンクル・ウォルターのような例外もある。このようなクライミングHTは誘引する必
      要が生じる )

                                      
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Cultivation
Album
Iceberg アイスヴァーグ

w. 白  径8~10cm  15枚
90cm( 高 )×75cm( 横 )
または1.5m( 高 )×90cm
丸弁盃状房咲き   
中香  強健