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* 名は「トラデスカント・トラスト」のオーナーの名前から。彼はロ
ンドンに Meuseum of Garden History を建てた。花はワイン
系のERの中では最小の品種。矮性だが多花性で、特に春の一番花は
花付きがよい。秋は少し花数が減る。肥料不足だと大幅に。枝は、横
張り性種と違ってアーチ枝になる。濃緑葉の数はさほど多い方ではな
いものの、株全体に柔らかい感じを与えている。色彩は強烈でも。
* 肥料切れになると途端に生育に陰りが出て、回復までが容易ではな
い。したがって、元肥を欲張るのではなく、礼肥と追肥を忘れないこ
と。肥料の種類は何でもよくて、多肥害はまず出ない。しかし不足気
味で花は小さくなり、またNが少なすぎると全体がコンパクトになり
すぎる傾向がある。その場合は比率を1:3:1から1:2:1へ変
える。地植のものは微量要素不足の心配は要らない。容器植の場合、
有機液肥を三か月おきに2リットル以上与えること。つまり九号以上
のものであるべきだ。また真冬にのみ苦土石灰を施し、他の季節には
与えない。そのとき、樹の大きさに合わせた加減が重要で、必要以上
に施すと春の芽がなかなか動かないことになる。葉面液肥も効果は高
い。
* 5月初旬に開花する早咲き。花保は9~12日間でやや短い。花期
は平均25日前後だが、気温によって大きく変わる。開花中に花色が
刻々と変化し、センターのクリムゾンと言ってよい色合いは深く沈ん
でいく。このような変化の薔薇は珍しく、通常とは逆である。
母親「プロスペロ」の血を引いていると言え、また父親の一人である
「グロワール・ド・ディジョン」にもそうした変化の特性が見られるこ
とから、その特色が強まったものと思える。
* 病害虫への抵抗力が少し弱い。全ての病気に罹る可能性は高く、カ
イガラムシ以外の全ての害虫に狙われる。病気に対してはとにかく根
に良好な土づくりをしてやり、無機養分の吸収率を上げていけば、徐
々に丈夫になっていく。害虫に対しては早めの捕殺が最善。農薬類な
どは葉の裏にある気孔を傷めやすい。シリンジはだからこそ効果があ
ると言える。生薬を用いても葉が弱ることがあり、他の薔薇では見か
けないことだ。
* 樹形がまとまりにくいタイプだけに、剪定がやりづらい。強剪定で
かなり深切りしても、その年樹形がよくなるという保証はない。整枝
においても、無理に高さや左右を揃えるような切り方をせず、むしろ
よい芽のところで切るように。咲き殻摘みにおいても、本葉を1~2
枚付けてという基本にはこだわらないようにする。次の芽の伸び方が、
枝によってまちまちになりやすいから。
* 耐暑性はかなりすぐれていて、盛夏に疲れを見せることなく生長す
る。もちろん旺盛な活力というほどのものではない。しかし貴重な、
目に楽しい伸び方ではある。梅雨期の生長に難があるというときには、
ネマトーダを疑う必要がある。予防としては冬季にダイオウ粉末を広
く土と混合し、春と秋に堆肥でマルチをしておく。捕食センチュウで
害センチュウを食べてもらうのだ。バスアミドやD-Dは使わない方
がよい。また、夏はマルチを取り去った方がよい。地温の上昇は、表
土にかぎってはこの薔薇によい影響がある。
* 春、日照不足の時、花色はどす黒くなる。しかしその色でさえも、
この薔薇は自分のごく自然な顔色なのだと主張している。事実、一株
に咲いた全ての花色を見てみると、色彩の多様性はここまでになるこ
ともあるのかと、まるで人間の目の色彩感性のレベルを試しているか
のよう。花弁の重なりにおける陰影の見え方も、注意して見つめてい
るとたいへん味わい深い。多品種の薔薇を長年育ててきた人にはわか
るに違いない。この薔薇は、この色彩と陰影の美のために、あらゆる
ものを犠牲にして生まれ育っているのだと。
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[GREEN JAPAN]
[三井化学アグロ株式会社]
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