|
* ミニであるにもかかわらず、鉢植えでは九号以上で育てた方がよい。
とにかくよく伸びる。特にシュートは三段処理ぐらいまで伸び、八号
以下の鉢では高くなりすぎてバランスが悪くなる。
* 5月初旬から咲き始める早咲き。花保は7~10日間。期間は3週間。
夏季は二週間保たないが、秋は一か月になることもある。開ききった
ときはだらしのない姿になる花だが、それまでは厚い花弁の澄みきっ
た白とピンクの濃淡の美しい花容。名にふさわしい、やさしさ、やわ
らかさ、慎ましさのある薔薇。しかし生育は旺盛で、男性的。こうし
たミニに共通しているのは、萼が細長く、花梗上位の小葉と子房まで
が短い。一般に、どれほど強い薔薇の品種でも何らかの原因で衰弱し
たり、生育が急に鈍ったときにそうなりやすいものだが、ミニの場合
の健全な株では逆のことが言えるのだ。ただしこのことは、まともに
伸びた枝先の花について言えること。極短枝は比較にならない。
* 特に根出しが活発。ミニの中には鉢植えされて当然、同様に根を多
く出すものが多いけれど、この薔薇はとりわけ多く、しかも健全な白
根の数では群を抜いている。ところで、接ぎ木の薔薇の場合根は台木
のものであるから、接がれた品種とは関係ないもののように思われが
ちだが、実は品種と大いに関係があることをこの薔薇で知ることがで
きる。つまり薔薇の生育は品種と台木の両者の関係によって決まるこ
となのだ。
* 元肥の種類を選り好みする。ボカシ有機肥料以外では固形か粉末の
有機肥料でないと。他の化学肥料などは合わない。ときに25-11
のような高度化成のリンカリ肥料が効くこともあるが。もともとステ
ムはやわらかい方なので、房の花が全て開くと曲がりやすい。それを
防ぐには、元肥の一か月前に必ず炭カル20gか消石灰30gを施し
て、生育中はミミズ糞を土へ混合する。追肥には骨粉入り油かすか魚
粉を各40gほどとする。または有機液肥を100倍で。4月と9月
にカニ殻50gを。
* 剪定の判断は容易。咲き殻摘みは房の中の咲き終わったものから順
に摘み、房全体がおわったら五枚葉を2枚つけた外芽で。シュートは
伸びるだけ伸ばし、分枝したら処理。樹形を整えるためやシュートの
勢いの停滞を怖れて早めに処理すると、株全体の生育がおかしくなる。
この辺のことも基本とは異なるところだ。
* 水分をよく欲しがるので、土表が乾いたらすぐに灌水。ただし夏季
に半日陰へ移すような必要はない。朝夕二度の灌水で十分。
* シャクトリムシが好み、ハダニも大発生することがある。花弁も葉
も厚みのある薔薇によくあること。ニンタマ液を木酢800倍以上で
割り、散布か灌注で防除。ハダニへコーヒーをとよく言われるが、濃
いめのストレートコーヒーでなくては効果は低い。対象数が多いと高
くつく。耐病性は高い方で、どの病気にも罹り発病するが、負けるこ
とは稀れ。あらゆる漢方薬も効き、適量をたびたび施せば健全に育つ。
特にウコンや、ニンジンのへたのところをすり下ろした酵素。ダイオ
ウ粉末。ヨモギの葉に少しだけ傷をつけ、乾燥させたミョウガをくる
んで数ヶ月寝かせておいてから植土に軽く埋めておくと、夏季の微生
物の働きを助ける。高温期を過ぎた初秋の黒点病による被害をかなり
防げる。ただ、耐性が増進したわけではないので誤解しないように。
|
|