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* 5月上旬から咲き始めるやや早咲き。ただし蕾の時期に低温に遭う
とやや遅くなる。花保は長くて10日間。秋もあまり変わらない。花
期は2~3週間。さほど長くない。冬季は稀にしか蕾を付けず、付け
ても開かないことが多い。
* 偏愛とも思えるほど、根が木炭を好む。この薔薇ほどびっしりと巻
き付くものを他に知らない。これは微生物に活発な活動を促すためと
推測できるし、また木炭の孔隙が含む酸素を強く求めているとも理解
できる。いずれにしてもたくさんの根が炭を抱きしめている様子は圧
巻であり、何かすがすがしいことを感じさせてくれる。容器植でそれ
を見やすいけれども、地植でも元肥を入れる前に木炭を敷いておくと
同じ光景が見られる。そのようなとき、特に何か不都合がない限りそ
の木炭と根の抱擁を触らない方がよい。そっとしておくのが最善。
* 寡肥には弱く、多肥には強い。ただし多肥のとき必ずうどん粉病を
発症すると覚悟しておく。症状以外には少しも見苦しい害は起こらず、
ダメージも比較的少ない。予防も治療も一度で十分であり、高温や低
温への移り変わりと共にうどん粉は消える。
黒点病に罹ったときの病状の程度は、年によって変化が大きい。これ
は雨や灌水と関係が深く、降雨の合間に強い陽射しがないときに生育
に陰りが生まれやすい。ところが直射日光が十分に当たると、回復も
速く、見ていて気持ちがよいほどの開花を見せてくれる。そして落葉
が多いときほど、また同時に気温が安定している日が続くほど、ピン
クが花弁に美しく表れる。その情景には説得力のようなものがあり、
香りとともに詩情を漂わせて開き、散っていく。散り際は綺麗だ。
* 動物糞だけでなく、植物系のあらゆる堆肥を好み、土に砂礫性があ
ることを嫌う。どんな理由があろうとも、粒状の石、砂を入れない方
がよい。ただし堆肥の量は多い方がよいと言っても単一の物に偏らな
い方がよい。二種類以上の堆肥を混合し、庭土のそこここに集中的に
施す。容器植の場合は用土に均一に混ざるようにする。
* 肥料を選り好みしない。堆肥を入れた箇所へ、高度化成をひとつま
み、あるいは鶏糞をあらかじめボカシ肥500gに混合しておいたも
のを計10リットルほど施す。いずれも未熟な物は避ける。一番花が
半分ほど咲き終わった時点で礼肥を。このとき油粕と骨粉を1:2の
割合とし、そこにカニ殻を100gほど加える。夏の元肥で塩化カリ
を200g、ヨーリンを150gとし、Nを与えない。10月以降の
追肥として固形の油粕を、容器植の埋め込みのようにして株周りの根
が伸びている長さと思われる箇所へ、円を描くように埋める。このと
き、他の肥料を加えないようにする。苦土石灰は3月と11月。主幹
が10本以上立っていれば150g、それ以下のとき100gで十分。
年間を通じてMgの補給をする必要があまりなくて済み、またカルシ
ウムを補わなくてはならないこともほとんどない。そういった意味で
は肥培が楽だろう。
* 灰色カビ病やさび病、ベト病、そしてウィルス性の病気にはたいへ
ん強く、めったに罹病しない。ガン腫病への抵抗力も、長く症状が改
善されないままにしても枯死しないだけのすぐれた点があり、他への
感染の拡大にのみ注意。
害虫はアブラムシをはじめ多くの種類がやってきて食害する。特に
チューレンジバチの幼虫やハダニが好み、近くで別の品種が被害に遭
うと、この薔薇にも必ず及ぶ。予防は先手を打って行うのが必須であ
り、害虫を見かける前からアルムグリーンやニームを使用することが
たいせつだ。ただ比較的大型の害虫には縁がなく、そしてカイガラム
シもまったく来ないとも言え、それはこの薔薇の枝の細さや枝と枝と
の距離に関係がある。密植していてさえ手入れが容易なほどに、細い
枝が離れながら立つし横へも広がる。
* 施肥が遅れればブラインドが出やすくなり、そうなったものは早め
に掻き取るようにすること。掻き取られた刺激が頂芽やすでに伸びて
いる新芽によい影響を与える。つまりブラインドを残したままにして
おいたときよりもしっかりとした伸長を見せ、花付きもよい。
* 高温期に香りが貧しくなりやすいので、気温が28度を迎えようとす
る時期にニンジンの頭をすり下ろし、一握りほど株元近くに埋める。
土と混ぜないでおく。必ずとは言えないが、香りの豊かさが回復する
ことがある。このとき米のとぎ汁を後からかけておくのもよい。
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