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  耐病性 
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Album

2000.5.29

Eglantine エグランティーヌ

pp.  ピュアピンク   ロゼット咲き
径8~10cm   1m( 高 )
100枚以上   中香

 この品種名は、第一次大戦中に戦災孤児たちを救済した婦人の名前である。日本名
 で皇太子妃に捧げられた。おおらかでやわらかい花を咲かせ、濃緑葉とのバランスが
 よい。花芯は「レダ」に似ている。植え付け初年度はよい花が咲かないので、しばら
 くは咲かせずに樹の養育に努めること。3年ほどで薔薇の樹として整うので根気がた
 いせつ。
 5月下旬から咲き始めるやや遅咲き。2~3輪の房になることも多い。期間は長く
 約一か月。秋にふくらむ芽の色が非常に美しく、冴えた赤みであるほど良花が期待で
 きるが、花期は普通と違って春よりも短くなる。
 元肥のPは魚粉がふさわしい。ただし根からはいくらかでも離して施すように。こ
 の肥料にはNが多いからである。NとKは種類を選ばない。根は細く、数が多いので
 奇数月にやや多めに与える。土へ混合する量を加減し、置肥で補う。また苦土石灰・
 炭カルは1月のみとする。その他の月に与えても逆効果になる。その理由は、マグネ
 シウムやカルシウムは暖かい時期に与えたり、NPKの施肥と近接した時期に与える
 と、それらの養分の吸収を阻害することにある。品種によって程度は全て異なるが、
 この薔薇では特に顕著だということ。追肥は5-5-5の固形ボカシ肥料か、6-2
 0-4などの化成粒肥料で。前者は量を多くし、後者は控え目で。
 耐病性が少し弱い。花弁が病気で傷むことはないが、うどん粉病をはじめ全ての病
 気に罹りやすい。したがって初めの3~4年は樹を丈夫にしていくことに専念した方
 がよい。
 葉の付き方は多くないので、HBとEMでたびたびシリンジを。またハキリバチがこ
 の葉を切り取りに来るから、夏の間は木酢の30倍散布を早朝に。ハダニやスリップ
 スは少ない。
 チューレンジバチによる被害も、不注意であれば広がる。主幹がなかなか太ってくれ
 ないから、普通はコガネムシの幼虫などを疑うが、この薔薇はその被害がなくとも旺
 盛な樹勢を持たないので太らないとも言える。微量要素のみの肥料への反応も鈍い。
 堆肥を牛糞ペレットへ換えたら少し樹勢が増すようで、気長に体力を付けさせてやる
 のが一番の近道だ。大いに育つには、過干渉の環境としないことである。最初の植え
 付け時に、底へ木炭とともにミリオンを必ず入れるように。
 土壌の性質・構成要素への順応力に難がある。それだけに適切な土作りをしてある
 かどうかの判断の目安になる品種。根量が少なく、しかもあまり伸びない。そこでカ
 ルゲンのような酸素発生剤も用いるが、効果は期待したほど出ない。むしろ細かい堆
 肥を避けて腐葉土やベラボンのようなざっくりしたものを土へ混合した方がよい結果
 をもたらす。なおときおり、細い棒を土の上から刺し込み、新鮮な空気を入れてやる
 ように。日常生活の場を数ヶ月おきに変えてやるのもいいだろう。
* コンパニオンには宿根ネメシアやロベリア、セラスチウムなど。        

Lecture 2 ERの春剪定

Lecture 2 ERの施肥設計と実践





                     -栽培ワンポイント-

                    「耕起栽培( 中耕 )の勧め」

 薔薇栽培の継続的な手入れでぜひ心がけて欲しいのが中耕である。土表を軽く耕す
ことであり、そうすることで元気で丈夫に育てられる。効果は以下の通り   .

地植でも容器植でも細根が土表近くを伸びることがある。気温が高くない時期には
ほとんど問題はないが、高い時期には地表が熱せられた影響を受けて根が傷むことに
なる。しばしば耕せば、根は土表からは離れるような伸び方しかしない。
耕起することで表土がほぐれると、灌水や降雨時に水分が土壌へ浸透しやすいだけ
でなく、空気の流通もよくなる。耕起された深さだけがそうなるのではなく、さらに
その下の土へも酸素が供給される。根は新鮮な酸素ほどよろこぶ。
雑草が育ちにくいし、そもそも発芽しにくくなる。耕して表面に浮くように見えて
いる草のみを取り除いておけばよい。土の中に残った緑の雑草は土壌の有機物の一種
となる。それを分解する微生物が繁殖し、表土の活気が保たれる。もちろん限度があ
り、大量の雑草であればできるだけ除去した方がよい。
雑草の残根が再び育とうとしても、十分な姿にまで成長する前にまた耕されれば、
しだいに根からの発育は行われなくなる。またこの再発育の際に根が分泌するものに
よって、土壌の団粒化に貢献する一要素となる。そのことと同時に、薔薇の根の根毛
が耕起による刺激を受けて増加の傾向を見せる。
耕起した後で表面をならし、マルチングをしてあれば新しいものに敷き変える。見
た目も調い、清潔感とともに施肥も行いやすくなる。できれば礼肥や追肥のつど中耕
を。
ミミズの棲息や繁殖の具合、コガネムシ幼虫などの害虫の有無がわかりやすい。何
かの手入れを施す前に、前者であればよろこぶ食べ物を与え、後者であれば防除の手
入れをしておく。その後にならしてマルチする。
追肥などで部分的な掘り返しと混合をするよりも、全面耕起による混合とした方が
品種にもよるが効果は高い。元肥を限定的に施す際にも、周囲を耕やすだけでもして
おけばいっそう効果は高まる。
根を傷つけることによる弊害は実は少ない。むしろ多少切られた程度の刺激で、新
しい根がクラウンの下から伸びはじめることが多い。根数の多さによる害悪はまった
くない。鉢植えでもそうである。ただし地植での施肥や春に芽吹くころの根の傷害は
悪影響を与えるから注意。

                                                                
検索 Q&A  鉢の表土が固いのはなぜ? 
Lecture 2 地植方法-植え付け方




                   -栽培ワンポイント-

                    「シリンジの鉄則」

 乾燥日が続いたり暑い日が連続すると、薔薇の全身にシリンジをしたくなる。水うちである。
しかし以下のことに注意しないと、薔薇が嫌がることになる。

(1)25℃を超える気温に向かっている時刻や、すでに超えている時刻には行わない
   ……この温度を境に、どの品種でも30℃という高温が来ることへの備えが発動
     する。細胞内の水分を失わないようにしはじめる。そこへ人がシリンジをす
     ると、全身とその周囲が高湿度になり、蒸れる。このことが表皮や細胞壁に
     打撃となる。シリンジされた水分は、薔薇の身体の表面温度の高さで蒸発し
     ようとする。そのとき細胞の水分まで高温へ向かってしまう。熱を奪って薔
     薇の体温を下げるとは、そういうことになる。
(2)ただのシリンジでなく、何らかの薬剤等を混合してかけると、希釈濃度にかかわ
   らずすべて無駄になる
   ……展着剤不要のものであれば問題ない。しかし必要な薬剤等であれば、ただ薔
     薇の表面を流れ落ちるだけになる。
(3)薬剤散布同様、シリンジであっても葉の気孔の多くが閉じようとする。その割合
   は定かではない
   ……四季のいずれも時刻のいずれも問わず、薔薇は気孔内に不意の水分が入るこ
     とを嫌う。それは招かれざる客まで入ってくるかもしれないからだ。そして
     強制的に閉じさせると、それだけ光合成を行う時間と量が減る。昔から夕刻
     に水うちをする習慣であるのも、土も草木もそのころから太陽との関係を持
     とうとしなくなるからだ。気孔の存在を知らなかった時代から合理的だった。
(4)シリンジ後に薔薇のそばに水溜まりが短時間でもできるようではすべきでない
   ……降雨後にできる場合も改良しなくてはならないように、水溜まりとは排水不
     良を意味する。このことは「土に水分がありすぎる」ことになるから、その
     機会を増やすシリンジは、排水不良を助長するようなもの。
(5)薬剤等の塗布や散布から24時間空ける
   ……薬剤によって浸透時間は異なる。ただしほとんどの薬剤等は24時間以内に
     細胞へ浸透する。あるいは部位の表面に定着する。24時間以内にシリンジ
     すると、塗布・散布したものが流れることがある。それでは無駄になる。


                                                                
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