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 白はときにピュアにときにアイヴォリーがかって発色。季節によってピ
ンクの濃淡が変わる。春の一番花、二番花の数輪、秋から冬にかけての頂端
の花に、たいへんすぐれた花が良く咲く。外弁の一部に皺がよることもある
が、花色が乱れるようなことはまずない。5月上旬から咲き始め、中旬にピ
ークを迎えるやや早咲き。花保は13日間。期間は2035日間とばらつ
がある。
 吸水力がきわめて強く、常に水をたっぷり欲しがる。地植の場合、水養
分を求めて驚くほどの距離を根が伸びる。通常HTの根張りの深さは70~
80cmだが、この品種の根は1m以上潜る。横へはもっと長い。そしてか
なりの数の太根を出し、細根も多く、その色が白ければ白いほど健全で頼も
しい生育をしている。
 元肥を12月に与えるとき、少しぐらいなら根を切ってもかまわない。
できれば切り口にルートンやココナツミルク(サイトカイニンを含んでいる)
を塗ること。肥料の種類は選り好みをしない。1:2:1の比率で、200
g、300g、100gという量が目安。Pの吸収が見かけほど強くないの
で、栄養成長をしている間は切らさないようにする。元肥にヨーリンを使っ
た場合は、追肥に過石・魚粉を用い、地植で計200g、容器植で計150
gを施す。梅雨時に日照が少ない年は、第一リンサンカリの200倍液の葉面
散布でPKを補う。回数を多くするならアルゴフラッシュの1500倍~2
000倍液を4、5日おきに各月3回を標準に灌注。秋は有機液肥で。化成
と有機は決して交互灌注してはならない。花に何らかの影響が必ず出る。
 剪定は基本通りに。注意がいるのは整枝であり、既出の枝のどこからで
も分枝する性質があり、気まぐれな切り方を続けると、偏った樹形になりや
すい。したがって、秋剪定のときにも普段も、不要な芽が伸びる前に芽掻き
をしたほうがよい。
 耐病性はきわめて強く、ガン腫病に感染してもめったに発病しないほど
健康に自信がある品種。木炭や竹炭、EMを上手に使うと、病気に対しては
向かうところ敵なしのような頑健さ。ただし花に斑点病が出ることがよくあ
り、3月から11月の間はHB101等での予防がたいせつ。この病気だけ
は一度赤い斑点を出したら決して消えてくれない。なぜこの「赤カビ」に罹
りやすいかは不明。
 害虫はすべて来る。しかし耐性があって、葉も革質で厚く、つまりクチ
クラ層
が厚いので、イラガですら食害を途中でやめるほど。大量に群がった

ときはすぐに捕殺すること。通常の予防をしていればまずそんなことにはな
らない。大きなカナブンも木酢20倍の使用で飛来を防げる。ただ灌注と散
布の併用を。
 コンパニオンに初恋草を選んだことがあり、これは失敗だった。株元か
ら離してであれば互いに邪魔をしない。ふさわしいのはピンクのスターチス
やセージ類。またハゴロモジャスミンもよい。あえて薔薇の枝を登らせてや
り、ともに咲かせると美しいし、ハゴロモジャスミンの香りはハダニが嫌う。
 水分がたっぷりでないとき花弁からの蒸散が抑えられ、白もピンクも決
して艶やかに輝かないという特徴がある。おもしろくもあるが名前通りとい
う気がする。胸の奥にシャイな気持ちを閉じこめているかのようだ。











Lecture 2 施肥設計と実践









Lecture 2 HTの春剪定
Lecture 2 HTの秋剪定
Lecture 2 HTの整枝

Salon   根頭ガン腫病
[住友化学園芸]

[Wikipedia]





[群馬大学]







初恋の感情は一瞬で生まれる。 どのくらい続くかは人によって違う。想いの中身も形も。 しかしすべての人に共通なのは、 一度しかない心のことである。




                   -栽培ワンポイント-

                    「薔薇の側根生」

 薔薇の根が直根生ではなく側根生であるのは誰でもご存じだろう。
深長根を出さず
に横へ伸ばす。台木の根でも自根でもそうである。初
恋のように深長根も長く伸ばす
ものは珍しい。ではなぜ側根生である
のか?

 その理由は樹としての成長の特徴にある。杉や檜のような大木には
ならないのに、
彼らのような根の張り方をする。もともと高さを稼ご
うとしないにもかかわらず、な
ぜ同様な根の伸び方となるのか。それ
は原種の自生地を見ればわかる。つまり水分の
ことだ。原種のほとん
どすべてが、自然界では水分に豊かな場所でしか生まれなかっ
た。し
かも樹として、湿地や湖沼を好みながらそれらのただなかでは生育で
きない。
つまり酸素のことだ。親水性に富みながらも、水の中では生
きられない。人が酸素と
養分を補給してやれば別だが。
 言うまでもなく、山地の標高の高い箇所よりも、低い箇所の方が水
分は豊かであり、
例外はあるものの高山の頂き近くで自生の薔薇を見
ることはまずない。酸素も希薄に
なるからだ。本通ハミルトンガーデ
ンをつくったとき、土を1mの深さまで掘り抜い
てから堆肥を投入し
て50cmまで埋め戻し、さらに元肥を混ぜて残りの土を戻した。株
間にである。それから2mの株間で植えていった。このとき、ある一
株をクラウン
が1mの深さになるように植えてみた。実験してみたの
だ。その一株は、地際に新し
いクラウンを形成しはじめた。枝から根
を出して。しかも半年後も古いクラウンと根
は生きていた。これは、
水分は絶対条件であり、酸素が必要条件であることを示して
いる。も
ちろん地表近くの方が酸素は多い。深いほど溶存酸素量は少なくなる。

 気候帯によって変わる話だが、たとえば乾燥地で野の中程に薔薇が
自生することは
ない。水分が足りないからだ。条件がいくつも重なり、
運良く根を潜らせて行ければ
別である。そうでなければ枯れてしまう。
 ところで、わたしは水分と酸素という二つのこととは別の根拠が、
側生根にあるこ
とを知った。第三の条件である。それはわたしたちを
小躍りさせたり、深い感慨に至らせる事柄なのであるが、解説は地植
講座
に譲る。ここで述べておきたいのは、薔薇のすばらしい可能性の
ことだ。薔薇という植物は、その花の美しさとともに、無限の可能性
を秘めている。選ばれるべくして選ばれた、運命の花なのだと言いた
い。わたしたちはたいへんなものを育てているのである。心を込めて
育てなくては意味がない。その心とは、観る心、聴く心のことだ。

                                                 
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       Road to Rosa synthesis
Cultivation
Album
Hatsukoi 初恋

pb  白にピンクの覆輪  剣弁高芯咲き
径11~12cm  35枚  1m(高)×1.2m(横)
中香  強健