* 外弁がピンクで中弁がくすんだオレンジ。花付きはかなりよく、満開
時の愛らしさはみごと。花弁数が43枚と比較的多く、ときに2,3輪の房
咲きになる。光沢葉との調和も美しい。広がるように水平に枝を伸ばすタ
イプなので、スタンダード仕立てに向く。
* 5月上旬開花の早咲き。花保は7~12日間。花期はおよそ3週間。咲
き終わりに褪色する。散り方はきれいで、見苦しい残り方はしない。秋の
花保は12~15日間。ただし罹病していない場合のみ。
* 数の少ない主幹を上手に育てる必要がある。幹が充実し始めたら液肥
はストップ。続けるとオレンジの色が濁る。盛夏は花色全体が一日で褪色
しやすい。したがってできるだけ容器植にして場所の移動を。春と秋は日
照不足のときにシェイプが崩れる。これは原種の「ロサ・アキキュラリス」
「ロサ・アルバ・マキシマ」「ロサ・センティフォーリア」など、もともと日照不足に
よってシェイプが崩れやすいものの血を引いているからで、「ロサ・バンク
シア」や「ロサ・キネンシス・センペルフローレンス」「ロサ・ルゴーサ」
などを祖先に持っていれば、そういう崩れは起きない。
* 花に比べて葉が小さく、水不足や黒点病で落葉させると衰弱は早い。
このようなタイプの薔薇は、おおむねホルモンや酵素の体内移動が速いだ
けでなく、それらの生産の停止も速い。身を守るためにそのシステムが働
き、条件がよくなって回復すると、再び活発に生産して生長が早まる。黒
点病・うどん粉病への耐性は十分にある。つまり、見かけ上の衰弱のわり
には枯死しない。立ち直りの速さは群を抜いている。害虫ではアブラムシ
が好み、スリップスも無対策だと大量に花びらの間を動き回る。アルムグ
リーンの800倍液散布を。
* ミニのタイプとしては「ラベンダー・レース」「ポンポン・ド・パリ」
「スタリナ」」等と同じ。これらのミニに共通しているのは、樹として際
立った強みもない代わりにひどい弱点もないということ。健全さを維持で
きれば、老樹になっても整然とした株の姿を見ることができる。
* 横張性なので密植には不向き。イギリスやフランスのフォーマルタイ
プの庭園によく見られる「階段状」花壇の植え方をすると、フラワーカー
ペット・ステップができあがる。 |
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[Rook.Org]
[Wikipedia]
[THE UNIVERSITY OF ARIZONA]
[Rosegathering]
[Wikipedia] |
[Dave’s Garden]
[Peter Beales]
[Help Me Find]
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-栽培ワンポイント-
「ジョロの使い方」
今さらジョロの使い方なんてと思わないでほしい。ベテランの人たちでさえ何となく
の使い方をしているから、気をつけていただきたい。
( 1 )用意するジョロ
……最も多く市販されているプラスティック製やポリエチレン製の物でもかまわ
ないが、経年劣化すると覚悟して使用。できれば防錆加工してあるステンレス製
の物か、樹脂製の物で。
本体の形状やハスノミの形は自分の好みでよい。
容量については品種や株数( 鉢数 )によって使い勝手のよい揃え方をすればかま
わない。ただ、地植のものへはできるだけ容量の大きい物がふさわしい。
( 2 )鉢植えに注ぐ場合
……講座で述べたように布を敷き、布に向かって注ぐようにする。これは土表か
らの病原菌胞子が跳ね返るのを防ぐためだ。どの部分にもたとえば黒点病の胞子
が無数にあり、ぽたりと水滴が一つ落ちるだけで数千の胞子が跳ね返り、その何
割かが葉裏に付着してしまう。
布をめがけて注ぐため、ハスノミは通常のような上向きではなく下向きにとりつ
けておくことになる。
また、灌水である場合を除き、鉢底から流れ出るまで注がないこと。よく見受け
られるのは、鉢の一箇所にだけ適当量を注いで終わりというやり方。これでは早
めに鉢底から流れ出るので切り上げが早まり、十分に与えたことにならない。か
らだを回すか鉢を回して注ぐ場所を表土全体にするように。土表近くまで繁って
いる株に対しては、布を使えないこともある。その場合、ハスノミを取って本体
の口から直接注いだ方がよい。
( 3 )地植へ注ぐ場合
……株周り全体へ注ぐときにはジョロでなくバケツ等を使おう。バシャッとかけ
るのではなく、容器の口を地に近づけ、ゆっくりと静かに注ぐ。通常は株周り全
体へではなくバケツでもジョロでも部分的( 局所的 )に、少し掘り下げてから注
ぐ。たとえば地植のER一株の周囲全体へ十分に与えるとなると最低10リット
ルは必要で、しかも根の張り方によってはロスが大きい。
だから局所的に2リットルから3リットル与える方が無難だ。もともと、根はそ
の方向めがけて伸びてくれるのだから。そしてすべての根が吸い上げる必要もな
いのである。
( 4 )希釈方法
……散布機での希釈と同じく、ジョロの中にあらかじめ少しだけ水を入れておき、
そこに必要な液を入れる。それから残りの水を必要な倍数となるよう満たすわけ
だが、ジョロが小さなものではないとき、棒でかきまぜたり、ホースの先を入れ
て注ぐのは希釈にムラができて、均一な希釈となりにくい。そこで蛇口から勢い
よくジョロへ注ぐか、またはホースの先に散水器を取り付けて噴きだし方を「シ
ャワー」にする。いずれの場合も均一な希釈液が作れる。
( 5 )体力勝負
……広い花壇や鉢どうしが離れているときには、この辺りという見当をあらかじ
め付けておき、注ぐ液の入ったジョロをそれぞれの場所に必要数置いておく。希
釈のための移動を減らすためだ。何度も往復するのはジョロが重くなるほど厄介
なもの。したがってジョロの数が重要で、片づけ場所とも相談しながら揃えよう。
広大な庭園などでは以上の方法の他に、もしもホースをゆとりを持って引き回せ
るようであればあらかじめジョロでもバケツでも空で置いておこう。引き回しの
面倒さえさほどでなければ注ぐ薔薇の所で希釈水を作る。今日ではホースのつな
ぎ器具として十字や立体十字の形をした物があるから、蛇口や散水栓からのホー
スは一本とし、そこに複数のホースを接続して分岐させよう。
ともかくジョロを使う手入れは意外に体力を消耗する。それはしばしば手抜きの
口実となる( 笑 )。
嫌に思わないためにも楽な方法を工夫しよう。
( 6 )片づけ
……できるだけジョロは逆さまに置くようにしよう。雨水のことだけでなく、中
が乾いているほど劣化は遅くなる。また、物置などへ収納するときはジョロどう
しの積み重ねを避けよう。狭ければ吊り下げておく。ロープなりを一本か二本天
井から吊り下げ、その途中にS字等のフックをとりつけておけばよい。見た目も
綺麗だ。
なお、ジョロの中に注ぎ残しを入れたままにしないように。使い切るようにすべ
きだ。特に種々の薬剤や木酢等の酢酸系のものは作り置きしないように。
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-栽培ワンポイント-
「ステップ植のポイント」
やや広い植え付け面積があるとき、家庭花壇ではスロープ植ができにくい場合が
ある。そんなときにステップ状に薔薇を植え付ければ多くの問題が解決できる。
( a )段差を設けるわけだが、たくさん植えようとして一株に狭いステップしか与
えないでいると、結果的に傾斜が大きくなり、根が広がっていけなくなる。ワ
ンステップに幅( 奥行き )60cmは必要。
( b )スロープと違い、土止めが必要になる。あらゆる素材が考えられ、好みで選
べばよい。ただし破損することがないのはレンガでもなく、自然石である。そ
こでデザインされたものにしたいときには、人工石の中から球体を選ぼう。角
があるものは必ず欠ける。次によいのが段差を大きく取るときの円筒形のもの。
この場合材質は何でもよいが、連結式のものを避けたい。
( c )上記の土止めと土との間へ、長い年月をステップ保持させるべく、堆肥の層
を入れよう。土のみの時、だいたい縁石の際の土がこぼれたり沈んだりする。
土を補充するのであれば幅を持って入れ替え作業しなくてはならず、梅雨のあ
る地方では不向き。ところが堆肥はいくらでも補充しやすく、また縁石を通し
て段差面から蒸散していく水分を、言わば「縦のマルチ」としてくいとめてく
れる。
( d )ミニ薔薇でないかぎり、ワンステップに多くの株を植えない方がよい。むし
ろ自分の身体が株間へ楽に入るぐらいの余裕を見よう。できれば一株とし、肥
料等を入れた土表を手入れの度に踏みしめてしまうことを避けたい。薔薇は固
すぎる土を嫌う。
( e )縁石と土との際から雑草が顔を出しやすい。これを抜くには素手や移植ゴテ
でなく、山菜掘り専用の長くて幅も狭くなっていないコテを用いたい。楽に土
へ刺せるし、根まで抜きやすい。縁石の隙間から生えてきていたら、根を断ち、
いくらか土に残るのはやむを得ない。堆肥層があればこの問題は起きにくい。
( f )ステップだからといって、フラットな花壇よりも乾きやすいわけではない。
ボックスと同じである。夏の炎天下で乾くのが気になったら、最上段と最下段
の土を同じ深さにコテなどで掘り、湿り気を確かめればよい。一般にほとんど
違いがないはずだ。そして降雨がないときには、最上段でも最下段でもなく、
中段のステップへ長時間かけて少量灌水を続けておこう。その水分はステップ
全段へゆっくりと行き渡る。日中に行わないように。
( g )人の立ち位置とステップの上の花との高低差に注意。必要なら立ち位置のビ
ューポイントを設け、ゲストにはそこから鑑賞していただこう。見下ろされれ
ば落ち着かない人もいるものだ。
( h )ステップ花壇を大きく取れるとき、マルチ材として藁や腐葉土を避け、米か
麦のモミガラ、またはバーク堆肥を敷こう。そして水平に見たときにマルチに
凹凸が生じていないようにフラットにならしておく。すると美しい花壇を作り
やすい。手入れの際にも足跡に無頓着になってはいけない。
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-栽培ワンポイント-
「元肥・堆肥投入場所」
わが国での地植は、遮蔽物・障害物のほとんどない、四角やまたフラットな庭・場所で
あることの方が珍しく、植栽場所に何らかの制限があるのが普通だ。そこで困るのが元肥
や堆肥を入れる場所である。
実は多くの人が共通の思いこみをしている。たとえば通路や塀際、花壇の縁取りのある
所へは施せないと。ところが、そのような場所へ施しても一向にかまわない。踏み固めた
り、条件のよくない場所だとの思いこみを排してほしい。
舗装してあるような通路ならともかく、当園のように土の上に敷石という通路は、その
敷石を取り除いて施し、終わればまた石を戻しておいて十分なのだ。
ただし元肥と、堆肥単一の施用とでは、そのような場所での効果は、明らかに元肥の方
が劣る。しかし施肥のつど前回よりも少しだけ深めに入れるのであれば、毎回きちんと入
れることという条件は付くが、堆肥の効果とほとんど差はない。たとえば最初に土表から
の深さ20cmに入れたなら、次回は25cmでよい。さらにその次の回は30cmへ。
もしもやがて50cmを超える深さになるようであれば、そのとき初めて前回とは少しだ
け離れたところ( たとえば隣接して )へ入れるようにすればよい。( ここで言う深さとは、
土表から、土と混ぜ合わせたときの底までの距離 )
堆肥も最初から深くへ施す必要はなく、いくら浅くてもかまわないし、前回よりもいさ
さかも深くへ入れるようにしなくてはならぬこともない。これは薔薇の根がまっすぐ下へ
降りていかず、斜め下へ少しずつ降りていく側生根であるからこそだ。
投入し、しっかり土と混合できたら、すぐにたっぷりと灌水しておく。一度目の水が引
いたら、再度灌水。それから埋め戻し、体重をかけて踏んでおく。それから敷石を戻すの
だが、土壌の質が良好であるほど、掘り上げた土をすべて戻してもなおへこむ。そこで他
から運んできてでも土を足さなくてはいけない。しかしそれを楽しもう。初年度は逆に土
が余るかもしれない。だが冬も夏も続けていると、一桁の年数のうちに、土を足すように
なる。もしそうならないようなら、土質に何か大きな問題があり、かなり広い範囲で土を
ごっそり入れ替えるべきだ。そうならないようにと、投入時にとにかくその場の土とよく
混ぜよう。またその際、小石が多数出てきても、それが自然石であるなら、一つも取り除
く必要はない。一緒に混ぜればよい。
このやり方は、通路でも花壇の縁石の下でも、その場の土の耕しになる。それがプラス
に働く。日常、踏むだけか何もしないでいることになるより、薔薇の根に優しい処置とな
る。
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