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  耐病性 
Souvenir de Anne Frank  スーヴニール・ド・アンネ・フランク
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 花弁数が17という数字は極めて珍しく、わたしはこの薔薇でしか
 知らない。アンネが亡くなったとき、16歳だった。多くの薔薇に見
 られるように、この薔薇も枚数は増減する。16枚の時もあるのだ。
 樹としてはいかにもフロリバンダらしく、5~10輪の房咲きとな
 り、樹高は低い。シュートの出は標準的で、特に多いわけでも少ない
 わけでもない。一つの特徴は予防をしないでいるとわが国では必ずそ
 のシュートがうどん粉病に罹り、しかも劇症に見えることだ。これは
 たとえば「ケーニギン・ベアトリクス」などと同じ性質であり、成熟
 期になってやっと少しおちつく程度。したがって予防は欠かせない。
  他の病気には比較的強く、稀にボトリチスも出るが、うどん粉の予
 防をしていれば防げる。湿度の高い日はこまめに重曹または木酢各1
 000倍を散布すること。
 害虫はあらゆるものが来て被害を受ける。病気よりもむしろ害虫に
 よって樹勢が弱りやすく、日常的な防除が必要となる。ただし殺虫効
 果のあるものでなく、忌避や保護効果のあるもので。特にマメコガネ
 やチューレンジバチ、またハダニが群がりやすい。忌避・保護剤であ
 れば徐々に被害は小さくなる。
 地植の方が少しだけ生育はよいものの、むしろ鉢植えに絶好の品種
 だ。ていねいな水培肥培によってみごとな花付きと枝の生長を見せて
 くれる。そこにはピースの血筋である強健さと母のレーブ・ド・カプ
 リの強さが受け継がれている。
 HTやFに共通の罹病性があるからといって決して弱いわけではない。
 施肥にはぼかし肥料が最も向いている。施しておよそ一か月後、施
 して混和した土の匂いを嗅いでみると、実に快適な匂いになっている。
 これは土中発酵が進んだのではなく、ぼかしがあらゆる益センチュウ
 を呼び寄せているためだ。そのこと自体は少しも珍しいことではない
 が、他の品種のそれよりももっと楽しみにできる。特にぼかしにあら
 かじめカニ殻を加えてあったときにはさらに香ばしい。
  地植ではぼかしと別の場所へ骨粉を単独で300g局所施肥し、さ
 らに別の場所へカキ殻を200g浅く広く混合しておく。このような
 元肥をしておくと、新芽の赤みがいっそう増し、房の中で最初に開く
 一輪にみごとな花を期待できる。ときにはHTの良花さえ凌ぐほどの
 花を咲かせるだろう。
  追肥には鉢植えなら粒状高度化成を一つまみ、地植なら骨粉を15
 0g。いずれも緩効性であるが、花を乱すことはない。春・夏の気温
 が異常なほどの上昇をする時期であれば、ぼかしを与えておいた方が
 よい。そして鉢植えには連日灌水を。渇水にはある程度強いのだが、
 それでも限界は早く来て急速に萎れる。
 剪定は暖地では中剪定、標準値・寒地では強剪定を。毎年同じ程度
 の剪定をくりかえすようにし、変えない方がよい。












Lecture 害虫編














Lecture 2 フロリバンダの施肥設計と実践







Lecture 2 フロリバンダの春剪定







                   -栽培ワンポイント-

               「ぼかし施肥成功の判断と団子づくり」

 EMを用いたぼかし肥料を講座の通りに与えれば、肥効がちゃんと目に見えるはずで
ある。

( 1 )成熟期いっぱいまで、ときには老熟していても、必ずベーサルシュートが発生す
る。つる薔薇ではぼかしを与えていなかった頃よりもベーサルもサイドも太く長くなる
( 2 )赤みを示す品種であるとき、新芽の赤みはかなり冴えたり濃くなったりする。以
前の芽の色との違いに注意してみられたい。
( 3 )盛んに分枝するタイプでは上位の新枝ほど長く伸びる傾向が出てくる。下位の新
枝ほど本葉と本葉の間の節間が短くなる。つまり葉の密度が樹として高まる。
( 4 )元々透き通るような健全な白根が、太く濃い白根になっていく。
( 5 )病虫害に強くなる。葉の苦みが増したことでそれがわかる。農薬を用いていなけ
れば囓ってみられたい。
( 6 )樹高の低いタイプほど腋芽が増える。芽掻きに忙しくなる。
( 7 )花色が薄い品種ほどその透明感が高まり、濃い品種ではもともと弁厚のあるもの
ほどさらに厚くなる。
( 8 )たとえばデンティ・ベスのような雌しべに比して雄しべがかなり長くなるタイプ
では、先端の葯が大きくなる。そして雌しべの分泌物が増えはしないけれども粘質が高
まる。
( 9 )根毛が増え、水養分の吸収力が上がる。
( 10 )ミミズが増える。

 以上のすべてが観察できることが多く、またすべてでなくとも三つ以上該当すれば成
功したと判断できる。
 さらに、完熟ぼかしであれば根が直接触れても肥焼けをしないのを利用して、団子施
肥が行える。これは簡便な施肥法なので、多忙なときに試してみられたい。
 地植であればこぶし大のサイズ、鉢植えであればゴルフボールよりやや小さいサイズ
とし、団子にして土へ軽く埋め込む。このときぼかしに粘りけがなく乾燥していたら、
EMの1000倍の希釈液をつくり、両手をその中に浸してからぼかしを丸める。土に
入れるときに崩れすぎない硬さであればよい。
 雀に掘り返されないためには、施肥後マルチをしておこう。
 もちろんこの団子は作り置きができる。
 実践では土との混合施肥で元肥とし、礼肥や追肥で団子施肥をすることが多くなる。


                                                         




                    -栽培ワンポイント-

              「ぼかし作りが失敗するとき/失敗したら」

 失敗になる原因には以下のようなことがある
( 1 )EM糖蜜液を大量に注いでしまった
   ……材料の米ぬかその他がもともと保持している水分があるので、液は大量に
   与える必要はない。具体的には講座に記したとおりで、それ以上であれば材料
   が余分な水分を吸収できず、密閉容器内のその水分は傷む。その腐敗は徐々に
   広がっていく。
( 2 )発酵中に蓋が開いてしまっていた
   ……嫌気発酵と好気発酵とは、条件がまったく違うために別の発酵菌が繁殖す
   る。好気条件下では発酵熱が生じ、50℃以下までしか上がらない発酵のとき
   米ぬかや油粕の腐敗が進む。60℃以上の発熱であれば有益菌がほとんど死滅
   する。その後ハエなどが産卵して蛆が湧くことも多い。
( 3 )米ぬかの比率を守らなかった
   ……多すぎるときには失敗は少ない。しかし少なすぎると腐敗の心配は減るが
   容器内のぼかし材のほとんどが発酵してくれない。
( 4 )ぼかし材料として化学肥料を大量または多種類混合してしまった
   ……講座で述べた以外の化学肥料は、まず発酵などしないし、種類によっては
   極度の酸性化が乾燥中に進んだり、骨粉や過リン酸石灰と化学反応を起こして
   しまう。いずれの場合もこのぼかしを用土に入れれば根が傷み、多くが枯死す
   る。

 失敗後の対処
( 1 )( 2 )→失敗したぼかしの量と等量かもしくは倍近い量で、新鮮な赤玉土を混
       合し、密閉状態で二週間程度置く。それから蓋を開けて匂いを嗅ぎ、
       腐敗臭が薄らいでいたらEMの500倍液を1リットル注いで攪拌し、
       密閉。50%の確率で、10日から二週間後には甘酸っぱい匂いへ変
       わる。これで使用可能。もしも腐敗が進んでいるだけのときには、植
       物が植わっていない庭土へ深さ10~20cmのところへ埋めてしま
       おう。再使用はできない。
( 3 )→発酵してくれなかったぼかし材を小分けして容器へ入れ替え、米ぬかを補充
    する。このときEM糖蜜液を最初と同量注いで攪拌しておく。一週間から
    10日後には使用できる。なお、容器内に隙間が大きくできないようにして
    おく。空気が残りすぎていれば再び失敗しやすい。
( 4 )→少量ずついくつもに小分けし、それぞれを団子に丸めて追肥用とし、置き肥
    に用いる。決して地中へ入れてはならない。また鉢植えには用いない方がよ
    い。
    地植の株から離れたところへ置く。二週間から三週間で形が崩れてくるから、
      それからその場の土へ浅く混合する。取り去って捨てない方がよい。


                                                         





                    -栽培ワンポイント-

                   「ビタミンB1( チアミン )」

 健康志向が強まり、多くの情報や製品があるにもかかわらず、いまだにわが国にも
脚気に罹る人は多いらしい。よく知られているように、この病気はビタミンB1不足
から起こる。わたしも幼い頃に罹ったことがあり、足の「だるさ」に悩んだ。
 ところでこのビタミンB1は、人間の健康に必要な多種のビタミン類の中で、唯一
薔薇を丈夫にし、各部位の生長を助ける働きをしてくれる物だ。水溶性で、過剰害も
なく、しかもアルカリを嫌って弱酸性を好む。
 ビタミンB1は、土壌中にはもともと植物の遺体からごく微量にしか検出されない
ほど少なく、ほとんど存在しないと言ってもよい。ところがこの物質は人間や動物の
生理活性物質であるだけでなく、植物においても同様である。その根拠はリン酸と結
合しやすいことにある。三種類ある化学結合のうち、二番目のチアミン二リン酸にな
ると、薔薇と土壌の各種酵素の働きを助ける補酵素として水溶後に大活躍する。つま
り施肥されたリン酸が薔薇の体内でアデノシン三リン酸となってからの、エネルギー
としての活動を始めやすくする。この補酵素は蓄積されず、すべて使い切られるとい
う過程を経て、消えていく。そのおかげで、薔薇の生長部位の活気が違ってくるのだ。
 すでに知られているように、ビタミンB1をたくさん含むのが米ぬか( 胚芽 )なので
ある。米ぬかをふんだんに用いたぼかしが、なぜ薔薇によいか、これでおわかりだろ
う。ぼかし材として入れたリン酸肥料を、無駄なく有効に生かしてくれるのが米ぬか
なのだ。
 そして講座で注意したように、アルカリ系肥料を決してぼかし材にしてはならない。
もし入れれば、ビタミンB1はアルカリによって分解されてしまい、少しも当てになら
ないものになってしまう。そのことが知られるはるか昔から、ぼかしや米ぬか単独施
肥に際して、草木灰や石灰を同時使用してはならぬことが知られていた。その知恵は、
ほんとうにたいへんなものだったのである。これはもう、お米というものが先人たち
へ( 胚芽からの成長という感動も含めて )、何かの心によって伝えたとしか思えない。
 もちろん、水溶性であるからこそ米のとぎ汁にも溶けており、だからときおり土へ
注いでやるのが有効となる。かつて、わざわざ人の飲み残しのサプリメントを砕き、
土へ入れた人がいたが、そんなことをしなくとも、とぎ汁で十分であり、しかも推奨
したぼかし制作をしてあるなら、元肥としてのぼかし施肥で十分なビタミンB1の量で
ある。したがって、もしも元気のない薔薇の株があるとき、少量ずつたびたびぼかし
を追肥するか、または米ぬかを鉢でも地植でも、一握りか二握り程度、中二週間で与
えればよい。ごく浅いところの土と混和しさえすればよく、簡単に行える。

 わたしたちは感謝しよう、この日本で薔薇を育てられることに。

                                              
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    ob    オレンジブレンド
    径7~9cm   30cm( 高 )×30cm( 横 )
    中香   四季咲き
    花弁数17枚  分類上半八重咲き
耐寒・耐暑性