携帯頁
  耐病性 
 Home    Cont.    Info.     Prof.     Album,Cultiv.    Onepoint     Lecture     Lecture 2    Salon     Link    Flower    Topic    Bouquet   Literat.    Books    History  

 大型のミニであるというだけでなく、花弁の色彩が刻々と変化する。
 右上の画像はその手前の段階。この後、花の中央から琥珀色がかった
 ピンクが濃くなっていき、花芯は薔薇としては極めて珍しい茶色に近
 いアプリコットに染まる。もう一つの特徴は托葉にある。本葉はもち
 ろんすべての葉が濃緑の照り葉であることは標準的でも、托葉の縁の
 赤みが花色の変化に連れて変わっていく。わずかな面積でもくっきり
 とした違いがあるから注意深く見つめると気がつく。また、萼片の内
 側にもしばしばピンクが色づく。
 花付きは決してよいとは言えない。房咲きなのに3~4輪と少ない。
 ただ花保は9~12日間あり、花期も三週間を超えることが多い点で
 ミニとしてすぐれている。最長で50日間。月中旬から咲き始める中
 咲き。秋は一か月の花期を見込める。
 元肥は多すぎても少なすぎても樹へ影響が出やすく、NPKが1:
 1.5:1の比率が最もよく、Nは油粕、Pは骨粉、Kは硫酸カリが
 最適。地植の場合、それぞれ150g、150g、70gがふさわし
 い。鉢植えの場合は60g、70g、30gがよい。この薔薇は追肥
 におけるKとCaがたいせつで、月ごとに交互に少量ずつ与えて行か
 なくてはならない。また土壌が硬いと生育が衰え、やわらかいと旺盛
 になる性質が強い。だからたびたび中耕することだ。その際EMの
 1000倍液を灌注した方がよい。ただし冷涼地では米のとぎ汁にE
 Mを500倍で希釈したもので。冬の元肥の前に、通常は苦土石灰を
 入れるところだが、この薔薇には蠣殻を用いる。ボカシ肥料を施す際
 にカニ殻は特に必要ない。
 耐病性はある方でも、写真頁に記したように黒点病には極めて弱い。
 単に落葉が激しいだけでなく生理的なダメージが大きい。芽だし、展
 葉のスピード、枝の太り方、花付き、花径のふくらみ、分枝力などで
 鈍くなる。
  だから黒点病さえ制圧できれば完璧に近い育ち方をさせてやれるの
 に、なかなかそうならない。Nが少しでも過剰になると発病する。予
 防としては重曹の1000倍液へ黒石鹸の泡立て液をプラスして散布
 し、ニンニク木酢液100倍を土表に撒く。うどん粉病には平気で、
 いつのまにか消える。
  害虫はアブラムシとスリップス。乾燥がつづくとハダニも出るが、
 コーヒーシリンジで効果がある。容器植ではアグリチンキの定期的予
 防使用を。
 高性で花も大きく、スケールの大きなミニだから育て甲斐はある。
 しかし実はデリケートな品種であり、思い通りに行かないことが多い。
 水培・肥培・整枝剪定で数年間も樹がしっかりしてこないときには、
 発想を転換して、山土を採取してきてすっかり入れ替えてみること。
 それで劇的に改善されることがある。後はちょうどよい手入れのかげ
 んを自ら理解し会得していくことが望ましい。決して栽培困難種では
 なく、手入れ全般に亘るコツを飲みこめばたいへん育てやすくなる薔
 薇だ。
 コンパニオンにはネモフィラやニゲラが合う。当園では最初ムスカ
 リをわざわざ合わせてみた。ところが土の好みが合わず、容器植や他
 の場所での経験から上記二つに絞られた。ワスレナグサなどは繁りす
 ぎて見苦しくたびたび間引くのでなければ難しい。ゴタゴタとした印
 象になると、ピンク系の薔薇はぼやけてしまう。
 土を軟らかくするのに最適だったのは、意外にも基本である腐葉土
 の活用だった。それでマルチし、毎月のように土へ梳きこんで新しい
 ものでマルチすることをくりかえす。半年ほどで指がすっと入る土に
 なる。
 似たような花に1982年作出の「エールフランス・メイアンディ
 ナ」があるが、比べると明らかに完成度が違う。レディの方がすぐれ
 ている。
 1989年、鹿児島の天文館通りへ商店街活性化の指導にと招かれ
 た時、薔薇の話になって「ミニ薔薇で最も美しいのは何という名の薔
 薇ですか?」と訊かれた。しばらく考えたが実のところこの問いには
 答えようがない。ミニたちは、”咲き続ける”という運命を、たいへ
 んなエネルギーで実行している。自らの運命を懸命に生きているもの
 は全て美しい。





Lecture 2 ミニの施肥設計と実践











Link アグリチンキ







Lecture 2 ミニの春剪定
Lecture 2 ミニの整枝
Salon   膨軟な土













小さい身体のままで  彼らはひたむきに  また、ひたすらに生きている。




                  -栽培ワンポイント-

                 「どんな山土を選ぶか」

 上の解説中、地植に対してときに山土をごっそり入れてやるとよいと述べた。それ
は根が張っている範囲全体を入れ替えるほどのつもりで、という意味だ。それ以上の
広範囲あるいは深くまで入れ替える必要はない。
 もちろん新鮮な完熟堆肥も加え、その割合は3割程度まででよい。
 さて、ではどんなところのどんな土がよいのか。
a.山裾の土ではなく、裾よりも少し上で樹林帯が切れる場所の土とするが、あま
  り標高の低い場所はよくない。
b.山間を流れる川の大小に関係なく、川のそばの土ではないこと。池があればそ
  の中の堆積土、または池と林との間で人や車が踏み固めていない土
c.樹林内の植生密度が低く、ただしほぼ完全な日照地や日陰地ではなく、半日陰
  になるところで、しかも緩やかな傾斜地の土

d.種類に関係なく、近くにキノコがたくさん生えているような土
e.少し掘って採取した土が、握りしめると指の間に水分がにじむ土は避ける。
  じまなければOK


 以上の五つのうち、二つ以上に該当すればベストであり、どれか一つだけでも該当
すれば用いることは可能。しかしどれにも十分に当てはまらないときには用土としな
い方が無難だ。なぜそんなことが言えるかというと、その場所の土の有機物分解の段
階が推量できるからで、それは地球上で最大の生物量である植物のセルロースの状態
を指す。わたしたちの目の前に立っている樹木の生きているそれではない。足下にあ
る数百年前のセルロースの「跡」を意識することになる。すべての木は立つためにセ
ルロースを合成して創り出す能力を獲得してきた。これは微生物たちが分解するのに
途方もない時間を必要とする物質であり、遺体だ。その分解の段階が、五つの場所で
薔薇が育つにふさわしいところとして経験上わかってきた。分解の早い段階のものも
すでに終末の段階のものもふさわしくない。その中間で、しかもまだそこに立ってい
る木がないことが重要になる。
 そしてさらに、上記のような条件が充たされていないと、薔薇の養土として団粒化
へ進行中の土であるとは言えず、わたしたちの栽培行為に対してプラスが生じ続ける
のでなくてはならない。
 山へ行こう。そして山の持ち主と親しくなろう。荒らすのでなければ、快く採取さ
せてもらえるはずだ。
 ちなみに、自分の経験では、レディ・メイアンディナで30リットルで十分と言え
る。最低で20リットル。持ち運べる重さだ。

Lecture 2 生育環境別に工夫する施肥
                          
サイト内検索 powered by Google
 
       Road to Rosa synthesis
Cultivation
Album

2001.5.18

Lady Meillandina レディ・メイアンディナ

径6cm   30cm( 高 )  半剣弁高芯咲き
微香  強健

耐寒・耐暑性