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-栽培ワンポイント-
「ミミズと雑草」
ミミズ糞をミミズたちによる施肥と考え、彼らが居心地のよい場所にしてやらなく
てはならない。
ところで逆に居心地の悪いところとはどんな所かについてはあらためてワンポイン
トで詳しく触れるとして、ここではその一つに「薔薇以外の植物はまったく無い庭」
を挙げておきたい。なぜかと言うと、薔薇のみではどんな庭も土も、必ず多様性に乏
しい貧しい土壌へ傾いていくからだ。世界の薔薇園の多くが芝生を植えているのも、
土埃や見た目のためだけではないことに気づいてほしい。理由があるのだ。
最大の理由は、土壌に残留するものの減退効果だ。どのような植物の根も、固有の
残留物を土へ蓄積していく。人工的な施肥でなくてはならない園芸植物は、人の手で
人工肥料を与えられ続ける。すると塩基バランスとpHのことだけでなく、硫酸根や
硝酸塩、根が分泌した有機酸の余剰、土壌内金属元素と結合したリン酸がリンへ還元
していく際の地下水脈の富栄養化が進む。ところが同科異属、異科異種の植物がある
と、それらの根が薔薇の根とはまったく異なるミクロの働きをしながら薔薇と共存し、
互いに相手の残すものの解消を行う。そうしなければ共倒れになる土へ進みかねない
からだ。
自然は人の手がまったく入らなければ100%の循環をすることで自然となった。
そこにRose Salon第18話のような無機質肥料が加わり薔薇のみの薔薇園では人が人
の手で作りだしてしまった問題の解決を半永久的にしつづけなくてはならない。それ
は限りなくもともとの自然から遠ざかることだ。
しかしよく経験されているであろう、どこのどんな土にも雑草が生えてくるのを。
彼らは自然がわたしたちへ向けて寄越した、本来「天使の植物」であり植生である。
彼らの根は人の手でやりきれない解決を自らが生きて繁殖するために、あくまでも利
用している。雑草がまったく無い、制限された薔薇園では、ミミズたちも音を上げる。
園から逃走するだろう。それは地植の薔薇の根の数が、彼らが繁栄できるほど多くな
くて、しかも土を変化させる力の大きい植物だからだ。だが薔薇以外の園芸植物や雑
草があれば、きわめて住み心地のよいところになる。快適で、餌にも困らない楽園だ。
薔薇も含めたすべての植物がきめ細かく変化させた土はかなりのレベルで有機的であ
り、多様であり、ミミズが口に入れて排泄する量も増える。
ミミズにたくさんいてほしければ、執拗に生えてくる雑草の8~9割は根こそぎに
しても残りは地上部だけを刈り取って根を残すようにしたい。芝生や園芸花卉だけで
は、まだ土が望む根量として不十分だ。できるだけ多くの種類の雑草の、一部の根だ
けを生かしておこう。ミミズはそれらの根のそばをたいへん好み、生き生きとしてい
る。その姿をあなたの目でぜひ確かめられたい。

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-栽培ワンポイント-
「庭の掃除屋たち」
地植における生態系については、いずれ地植講座か、あるいはROSE SALONで
詳しく述べるとして、ここではアリやダンゴムシ、ヤスデたちとの付き合いについて説明
してみたい。
数年前、当園でヤスデが大発生したことがあった。それは地植のマルチ材にミズゴケを
たっぷりと敷いておいた結果だった。彼らは薔薇やその他の園芸植物の落ち葉などを食べ
て生きている。それらだけのときには他に惹きつけるものがない限り、数万匹になるなど
ということは一般にはないと言える。ところがミズゴケを土に敷いておくと、皆さんも知
ってのとおり、乾燥時にぼろぼろとくずれて土の表面に散る。その数がたいへん多かった
ことが、ヤスデの大繁殖を招いた。彼らにとって楽園だったのだ。
そのときには隣家にまで進出するかのごとく、境界の塀を乗り越えていったから、住人
に気味悪がられ、やむなく数を大幅に減らす処置をした。自分でも驚いたのは、その後だ。
ヤスデの遺体の多さが、今度はアリたちにとって魅力的なものに映った。どうやってわか
るのか、それまでにも増して、アリのコロニーがいくつも増えた。
アリたちは、生きていて活動する昆虫を襲うことはない。少なくともわが国の一般家庭
や公園のものはそうである。瀕死であり、もう動けなくなれば群がることがあるくらいだ。
そのような光景を生理的に好まない人も多い。しかしアリもヤスデもその他の昆虫たちの
多くが、ミミズ同様まったく薔薇やその他の生きている植物へは害を為さない。そのこと
を思うべきである。鈴虫やこおろぎにしても、鳴き声がよいから好かれているが、アリな
ども好まれ方がが違うだけで、働きは同じだ。
アリはアブラムシと共生しているではないかと思われるかもしれないが、アリマキの甘
露とアリとの関係であって、実はアリの方が一方的にアブラムシの恩恵を受けているにす
ぎない。クロアリでも他の種でも、アリが多いところを敬遠する昆虫の種類も多い。それ
は他の昆虫から見れば、アリが肉食であり、しかも大変な数の群れであることを知ってい
るからに他ならない。
かくして、ヤスデもアリも、家屋内へ侵入しないかぎりにおいては、わたしたちの庭の
生態系をよい方に保ってくれていると言える。しかも彼らはわたしたちがしばしば見逃す
小さなごみ類を片づけてくれている。ありがたいと思うべきだ。海外の薔薇園などでよく
整備されているところ、落ち葉一つないようなところには、実は彼らは少ない。まったく
見かけないことすらある。それを清潔なことだと思う人も多いに違いない。しかし小鳥や
猫、蝶や蜂、ミミズや蟻たちなどと、生きものに豊かなところこそ、すばらしいだけでな
く、みごとな土地なのだと言えないだろうか。
アリの巣穴へボンドを流し込む方法も紹介した。あるいは細い棒でたびたびトンネルを
崩すことをしていると彼らは別の地へ引っ越していってくれる。だがそれはよほど都合が
悪いときだけにしたい。いそいそと、またせかせかと働きつづけてやまない生きものたち
を、さしたる理由もなしに排除してよいはずがない。なぜなら、生きものの種類の貧しさ
は、その庭の貧しさに他ならないからである。そんな庭が、美しいはずがない。
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-栽培ワンポイント-
「抜くべき雑草」
庭や、ときには鉢土にも顔を出す雑草たちのうち、一部を残せばミミズがよろこぶ
のは確かでも、隣地・近接地に畑や果樹園があるときには、以下のような雑草は歓迎
されざるものなので、貴方の薔薇のそばに生体を残さないようにしよう。迷惑をかけ
てはならない。もちろん、放置も防除も、方法や程度の問題である。
緑字・全→全国に生えるもの 青字・寒→寒地に生えるもの
ピンク字・暖標→暖地と標準地に生えるもの
( 1 )野菜等の畑地があるとき
一年生イネ科雑草……メヒシバ( 全 )/アキメヒシバ( 寒 )/オヒシバ( 暖標 )/
ヒメイヌビエ( 全 )/アキノエノコログサ( 寒 )/スズメノ
テッポウ( 暖標 )
多年生イネ科雑草……チガヤ( 暖標 )
一年生カヤツリグサ科雑草……カヤツリグサ( 暖標 )
多年生カヤツリグサ科雑草……ハマスゲ( 暖標 )
一年生広葉雑草……ツユクサ( 全 )/イヌタデ( 全 )/エノキグサ( 全 )/ヒメジ
オン( 全 )/ナズナ( 全 )/ハハコグサ( 全 )/ヒメムカシヨ
モギ( 全 )/シロザ( 寒 )/オオイヌノフグリ( 寒 )/ツメク
サ( 寒 )/オオツメクサ( 寒 )/ソバカズラ( 寒 )/スベリヒ
ユ( 暖標 )/ザクロソウ( 暖標 )/ホトケノザ( 暖標 )/ニシ
キソウ( 暖標 )
多年生広葉雑草……スギナ( 全 )/ハルジオン( 全 )/ギシギシ( 全 )/オオバコ( 全 )
ヨモギ( 全 )/タンポポ( 全 )/ワラビ( 全 )/カラスビシャ
ク( 寒 )/スイバ( 寒 )/ジシバリ( 寒 )/エゾヨモギ( 寒 )
/コヒルガオ( 暖標 )/カタバミ( 暖標 )/ヒルガオ( 暖標 )
/チドメグサ( 暖標 )/ドクダミ( 暖標 )/ヤブガラシ( 暖標 )
/ ワルナスビ( 暖標 )
( 2 )果樹等の園地があるとき
暖標・寒の区別なし
一年生広葉雑草……■春 ハコベ/ナズナ/ノゲシ/ヒメジオン/カラスノエンドウ
スズメノエンドウ/オオイヌフグリ/オランダミナグサ
アレチマツヨイグサ
■夏 スベリヒユ/イヌタデ/アカザ/シロザ/イヌビエ/ツユ
クサ/ブタクサ/オナモミ
一年生イネ科雑草…■春 スズメノカタビラ/カモジグサ/イタリアンライグラス
■夏 メヒシバ/オヒシバ/エノコログサ/イヌビエ
多年生広葉雑草……ギシギシ/イタドリ/ヒメスイバ/ヨモギ/ハルジオン/ヨメナ
セイヨウタンポポ/セイタカアワダチソウ/カタバミ/イヌガラ
シ/コヒルガオ/ヤブガラシ/ヘクソカズラ/カラスウリ/クロ
ーバー/クズ/ドクダミ/ヒガンバナ
多年生イネ科雑草…ススキ/チガヤ/ネザサ/イヌムギ/カモガヤ(オーチャードグ
ラス)/ナガハグサ(ケンタッキーブルーグラス)
その他の雑草…… スギナ/ワラビ/ウラジロ/ゼンマイ/ノビル/ハマスゲ
灌木類…… アカメガシワ/イヌビワ/クサギ/ナワシロイチゴ/モミジイチ
ゴ/ノイバラ/ツルウメモドキ/フジ
( 3 )芝地・緑地( 帯 )があるとき
タデ科…… ヒメスイバ/ミチヤナギ
ナデシコ科…… オランダミミナグサ/ツメクサ/ノミノフスマ/ハコベ
アブラナ科…… タネツケバナ/ナズナ
ベンケイソウ科……コモチマンネングサ
マメ科…… シロツメクサ/ヤハズソウ/ネコハギ/メドハギ
カタバミ科…… カタバミ/ムラサキカタバミ
トウダイグサ科……コミカンソウ/コニシキソウ
スミレ科…… タチツボスミレ/スミレ
セリ科…… チドメグサ/ノチドメ
シソ科…… ホトケノザ
ゴマノハグサ科……ムラサキサギゴケ/イヌノフグリ/オオイヌノフグリ/タチイヌ
ノフグリ
オオバコ科…… オオバコ/ヘラオオバコ
キク科…… ハルジオン/ヒメジオン/ジシバリ/セイヨウタンポポ
イグサ科…… スズメノヤリ/クサイ
イネ科…… メヒシバ/エノコログサ/スズメノヒエ/スズメノカタビラ/チ
ガヤ
カヤツリグサ科……カヤツリグサ/ヒメクグ/ハマスゲ
農地等とわたしたちの薔薇の栽培地とでは、栽培対象や栽培方法がさまざまに違う。
特に大規模になればなるほど、手による抜き取りではなく除草剤が使われることが多い。
植物防疫の観点から、2009年現在も非選択性の除草剤( トリフルラリン等 )が大量
に用いられている。だから管理者同士が、除草剤による互いへの悪影響がないかを話し
あうべきだし、まずわたしたちの側がたくましくはびこり、近隣の作物や家畜へ悪影響
を及ぼす背景を用意してはなるまい。そしてわたしたちの側も、葉を囓ったり( 笑 )、
花びらを浴湯に浮かべることをするので、事情を明らかにしておきたいし、善処を求め
てよいのである。
わたしたちが抜き取った雑草は、土へ還してやろう。数世紀後、田畑も庭園も消える
ときが来るかもしれないのだから。彼らの堆肥化は、彼らの未来の子孫たちのためにも
意味あるものになっていくし、美しい野が、それだけで価値あるものだと、わたしたち
こそよく知っている人間ではないか。
( 参考 「植物防疫講座 雑草編」 社団法人植物防疫協会刊 )
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-栽培ワンポイント-
「雑草の地方名」
この頁のワンポイント「ミミズと雑草」に記したように、本来雑草はわたしたちの友
となるべき相手である。雑草という一括りにする呼称を嫌う人も多かろうが、わたしの
ように生まれたときから目の前にあって育った者には、何の違和感もない。呼称も彼ら
の一つ一つの姿も消長も、あたりまえのことだった。親しみがあり、触れて痒くともす
ぐにケロリとしてまた遊ぶ。暮らしの中にあったのだ。
そんな彼らが、そのような有様だったからこそ、各地で独自の呼ばれ方をし、遊び道
具になったり嫌われたり、蔑まれたり、うっとうしがられたり、あるいは利用されてき
た。いまいましさと、懐かしさの同居。現代人や都市の中核に住む人々が、そんな心を
持っていただければと願う。
畑の雑草
イヌタデ → アイクサ アカマンマ オコワグサ オナゴタデ
カネキリグサ コメクサ サデ ナンバングサ
エノキグサ → トゥイヌクスグサ
エノコログサ → アワグサ イヌコログサ オクタチ カニクサ
ケムシ ジゴクアワ トートーグサ ネコジャラシ
ハグサ ペロペロ ヤコンシッポ
オオイヌノフグリ → イヌノキンタマ シラミッツブシ
オヒシバ → オンビエ スモウトリグサ チカラシバ ドッチョイグサ
ハグサ ホトクイ
カヤツリグサ → アヤトリグサ カヤクサ カヤツリ カンザシ
スゲ ナカヨシ ハナビグサ マスクサ マスワリ
ミズヒキグサ リンゴノクサ
コニシキソウ → アカクサ
シロザ(アカザ)→ アカジャ アカダ オトコヒューナ センベクサ
テンキリ ビイバ
スズメノテッポウ → カニツリグサ シビービー センバタロー
ピーピーグサ フエノコグサ マメツバナ ミノクサ
スベリヒユ → アカゴンボ インビラビー ゴンベイグサ シノベ
スベリ ゼンゼノキ タコクサ トンボグサ ヌメリグサ
ハイトリグサ ヒデリビー ホトケミン メッパリ
ヨッパライ
ツユクサ → アオバナ アケズグサ インキグサ ウツシ オカシワノハナ
オンドリバナ カマクサ コーヤクサ ソメクサ
ダンブリクサ チンチログサ トテコッコバナ トンボグサ
ハトポッポ ハナガラ ホタルマンジュクサ
ツメクサ → アリンコグサ コゾーナカセ タカノツメ ビンボグサ
ホタルグサ
ナズナ → オトコナ ガラガラ カンザシクサ シャミセングサ スズカケ
スズメノダラコ ナナクサ ネコノピンピン ペンペングサ
ヨメナ
ハコベ → アサシラギ シドメクサ スズメクサ トリクサ ハコベラ
ピーピーグサ ヒズリ ヒヨコグサ ペンペングサ リギ
ハハコグサ → アワゴメ ウサギノミミ オトコグサ オバコグサ
コージバナ ゴギョー チヂコ トノサマノタバコ
ネズミノミミ ハーコグサ ボーコーヨモギ モチグサ
ワタグサ
ヒメジオン → アメリカグサ ガイセングサ センソーグサ テツドーグサ
ノギク ハイカラグサ
ホトケノザ → オトカクサ カジバナ クルマバナ ヘビクサ ミコシグサ
メヒシバ → アキボコリ オトコシ カゲクサ カンザシソウ ジシバリ
ハグサ ハタカリ ホトクイ ボンボリ ヨベクサ
オオバコ → アンパン オバコ オンバク カエルクサ ガエロッパ
カニクサ カンビキ ゴッキンゴッキン スモートリグサ
チョチョバ メツバックサ
カタバミ → アケズノアズキ イポチャコ カガミグサ カネコグサ
カンカングサコ ガネクサ コンジキスッパ シイシイ
スイスイ スイバ スイモノグサ スズメノハカマ
ゼニクサ ゼンミガキ トンボクサ ノズ ハコベ ハブ
ミツバ ツメヅケグサ
ギシギシ → イヌシシンド イヌスイバ ウシスイバ ウマズイコ
ウマノスカンコオニスイバ ゲジゲジ シートー シノネ
スイスイ ダイオー ヒコヒコ ヘビスイコ ワダイオー
ンマスッカナ
スギナ → イッポンマツ ウサギノサト ジゴクノカギツルシ スギクサ
ズクンボー ズンズクシ チョーナ ツギホ ツンツン
トーナ ホーシコノオバサン ホタルグサ マツナ マツバクサ
タンポポ類 → ウサギノチチ オヤコーコー カジャ カッコージ クジナ
クマクマタッポッポ タンポ チチグサ チャンボコ
デデッポ ニガナ マンガレ
チガヤ → アマガヤ アマネ カヤ シノネ ズンバ チンバ ツバナ
ノボシ ミノカヤ
ドクダミ → イシャコロシ イモクサ ガラッパグサ ギャーロッパ
クサハチ ジゴクソバ ジューヤク ジョロークサ ドクダメ
トベラ ニュードークサ フジナグサ ヨメノヘ ワゴクサ
ヒルガオ → アメフリバナ イヨヅル オコリバナ カラマリ ゲタヅラ
チョコバナ ナベワリバナ ヒデリソー ヘドツキバナ
ヘビノアサガオ ミミツク ヤマアサガオ
ムラサキカタバミ → アメリカグサ スイスイ スイッパ ハナカタバミ
ヒャクショータワシ ムギメシ ヨコハマソー
ラッパグサ ワルクサ
ヤブガラシ → アカカズラ ゴイシ ビンボーカズラ ヤブタオシ
ヨモギ → クサ クサハナ ブツ モグサ モチクサ ヤイト
ユムギ ヨゴミ ヨンモギ
ワラビ → カグマ ホダ ホドロ ヨメノサイ ワラベ
いかがか。それぞれに、もしも幼い頃から耳にしていれば、一度聞いたら忘れないような
名前ではないか。そうやってわたしたちは植物を覚えていったのである。これらの名に、な
つかしさや親しみ深さ、そして笑いを憶える人ほど、おそらく心豊かな人に違いない。
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-栽培ワンポイント-
「山菜掘りナイフを使おう」
上記のような雑草を抜く以外にもいろいろな用途で使うことができ、しかも丈夫で長持ちす
るし錆びたり刃こぼれもしないナイフがある。それが下の画像のような山菜掘り用ナイフだ。
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刃の付け根から切っ先までは17.5cm。ちょうど大人の手の中指から手首までの長さ。
全長30.0cm。片側に波形のギザキザが入っており、これで草の地上部の刈り取りや根の
切断に使える。また柄は木製で非常に硬く、ほどほどの重みがあって刃とのバランスがよい。
刃には厚みがある。
①草取り……梃子の原理で深く張った根もごっそり持ち上げて掘り抜ける。
②捕殺……害虫を足で踏まずに退治したり、葉に付いている幼虫や卵ごと土中へ突き入れ
る。
③容器の用土替えで……鉢などの土の外周に沿って差し込むことができる。
④土・汚れ落とし……レンガや鉢の外側に付着した土や汚れをこそぎ落とせる。
⑤移植ゴテの代用……土をすくうには不向きでも、肥料等の目分量の見当や比較的小さな
穴掘りに。
⑥ピンセットの代用……薔薇の幹の古い樹皮を丁寧にはがせる。
⑦根の位置や深さの確認……硬い土へも差し込むことができるので、ゆっくりと入れれば
根の所在を確かめられる。
以上の他にもさらに工夫を楽しめるだろう。
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-栽培ワンポイント-
「ガーデニングスパトラの使い方」
spatulaとは金属製のヘラ(篦)のことで、ガーデニング専用の物が市販されている。
主に種子や発芽状態の植物を苗床等から切り出す用途に使われる。
刃の長さ20cm、柄が15cm。刃の厚みは0.5mm。刃の片側には上記の山菜
ナイフ同様ギザギザが細かく入る。特異なのはご覧のような刃の根もと付近の形状。ど
のような数式でこの形が最善となったのかはわからないが、確かに実際に使用してみて
単にフラットであるだけよりもはるかに楽に動かせる。しかも刃の先端がごくわずかに
曲げられており、このこともまた使用をスムースで楽しいものにしている。

(右利き用)
わたしたちが使う目的としては、
(1)鉢土の外周に沿って差し込み、鉢へくっついている薔薇の用土を鉢から引き離す
(2)鉢から抜いた根のほぐし
(3)水中で根鉢の底土をほぐす
以上が主な目的になる。それぞれに、
(1)→まず先端の曲がりを利用して用土の内側から斜めに傾けて軽く刺し、それから
ゆっくりと深く刺していく。このとき刃全体がすでに鉢の縁の角度に垂直とな
るも、必ず小指側へ傾けた状態で刺していく。そして根本まで入ったら、刃を
土に対して垂直に立て、少しだけ上下させながら、掘り進むような調子で鉢か
ら土を離していく。底まで達していないような深さの鉢であっても、これで一
周させておいてから山菜ナイフのような頑丈なものをその跡へ刺し、より強く
鉢から用土を引き離す。その上で鉢全体を30度ほど傾けて床にトントン。こ
れで土は根鉢となって鉢からすっぽりと抜ける。
(2)→刃のギザギザは手前ではなく先端に向けて傾斜させてある。つまりアメリカの
ノコギリのように「引くときではなく押すときに切る」形状だ。これが根のほ
ぐしには都合がよくて、からまっている根の中へ差し入れ、押すようにしてほ
ぐす。それ以前に底土を根から落とす際にも差し込みながらわずかにひねるよ
うな動きを加えて離していく。
(3)→ごく浅い水中で、片手で支えながら根鉢を傾け、やはりナイフの刃を押すよう
にしてノコギリ的な使い方をし、土を切る感覚でほぐす。普通誰もが指でほぐ
していると思われるが、そっと行わないと根が傷ついていることが多い。しか
しスパトラでほぐしておいてから引き続き指を使うと、根の表面を傷つけず、
土壌病害菌の侵入を防げることになる。
スパトラは、決して強い力を加えてよいようには造られていない。あくまでもヘラであ
る。誰でも手早く事を進めようと力の入った作業をしがちだが、この道具を頻繁に用いて
時間よりもリスクを減らそう。薔薇はそれを望んでいる。
なお、接着剤や塗装用のヘラも、形状がこれとあまり違わなければ同じ使い方が可能。
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