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  耐病性 
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 元薔薇のブッシュの方はステムがとりわけ長いポリアンサとして知られている
 が、この薔薇は元品種の生育の旺盛さがそのままクライマーとして出たもの。薔
 薇の世界ではこういうことは珍しくなく、スポーツ品種の優秀さが全園芸植物の
 中でも際立っている。多少の日陰に適応でき、寒冷地以外では真冬も盛んに咲き
 続ける。なお「シンデレラ」は刺のない薔薇として有名だが、この薔薇には細く
 て鋭い刺がある。
 夏の高温期には花色は白く抜ける。ただ花付きは衰えない。香りの強さも年間
 を通じて変わらない。
 月上旬には蕾を見せ、下旬には咲き始める早咲き。花保は日間と短いが、
 花期は
ヶ月前後ある。夏と秋も変わらない。ただし冷夏の年は、長雨でないか
 ぎり秋に
5080日間も、驚異的に長期間咲き続ける。これは咲殻摘みをした直
  後、わずか
~5日でその切り口から見せて咲くためで、こうした薔薇はまちが
  いなく根数が非常に多くて猛烈な養水分吸収をしている。わたしは植え付けてか
  ら2年後に、水の中で数えたことがある。
8000本まで数えたところで気が遠く
  なってやめてしまった。

 先祖返りを起こしやすい点があり、その場合蔓は伸びない。また蔓性種になっ
 たときも、この品種の特徴は数本の先行蔓が幹のようになって、そこから毎年新
 しい分枝を出していくことにある。つまり、ベーサルシュートの出が毎年のよう
 にあっても、そのほとんどが蔓にならず短いままになる。
 春の一番花が満開になったとき、数千輪の放つ芳香の凄さは並ではない。この
 薔薇のオイルをもし集めたら、わが家にあるその他のすべての薔薇を合わせたそ
 れよりも多いかもしれない。
 元肥は堆肥とともにたっぷり。地植の場合総量が2kgでもかまわない。基準
 としては、油かす400g、魚粉300g、骨粉または過石600g、硫酸カリ
 200g。堆肥は牛糞が最も合い、10リットルバケツで2杯は与えること。追肥
 は魚粉200gに、化成の粒肥料6-38-6-18など、必ずMgを含むもの
 を一握り混合する。Kの補給は塩化カリ100gを1000倍に希釈したものを、隔
 月で一度に
リットル。雨が続くときは与えない。梅雨明け後に表土が青っぽく
 なり酸化しているようなら、草木灰を播いて中耕。また、容器植のものには原液
 をそのまま与えるタイプの化成液肥がこの薔薇には良く合う。

 抵抗力は最初から強く、年々耐性が増進する。どの病気も発病しにくくなる。
 コガネムシの幼虫には、アルムグリーンを800倍に希釈した液を2~3リット
 ル灌注。

Lecture 2 クライミングタイプの春剪定
Lecture 2 クライミングタイプの秋剪定
Lecture 2 施肥設計と実践
Lecture 2 クライミングタイプの整枝


Salon   枝変わり











                    -栽培ワンポイント-              

                       「根 毛」(1)   

 薔薇も他の植物同様に養水分のほとんどを根毛から吸収している。 ところで
根毛とは根の先端である根冠に生えている組織であって、根全体の1%にも満た
ないような体積しかない。にもかかわらずどれほど地上部が大きくなっても根毛
からの吸収だけで生きていけるのは、根毛の数と表面積の大きさによる。特に表
面積は根の他の部位の数千倍から数万倍もある。
 ではなぜ根の先端にしか生えないのか。それは植物が動物にはない進化を遂げ
たことにあり、「根冠分裂組織」の仕組みにある。これは人間にもない。もとも
と土壌中の養水分を得るためには地下の生長点はできるだけ小さくなければなら
ない。土壌微生物たちが養分のことで協力してくれるためにも。しかも、根がも
しも一定の長さで止まるのであればたちまち死を意味する。養水分の枯渇という
危険を避けるには伸び続ける必要がある。つまり根の端を生長点として細胞分裂
を猛烈に行わないといけない。さらに進む先にどれほど不都合なものがあろうと
も、曲がりながらでも止まらず伸びる。このような適応が根端に生まれ、進むた
めに固い根冠をつくり、しかもその場に根毛を殖やしていく進み方となった。
 言うまでもなく、細根やヒゲ根のそれぞれの途中で仮にいくら根毛を生えさせ
たとしても役に立つのは一時的だ。それらの先端でこそ不断に役立つ。こうして
根冠の力はときに岩石やアスファルトをも突き抜けるほどの勢いを持つようにさ
えなった。よく目にする雑草などのアスファルトの割れ目からの成長は、根の先
端が猛烈な突進力を持っているのが地上部へ表れたことになる。
 ところでわたしたちが手入れで根の先端を切除すると何が起きるか。切られた
根の先端に近いところに新たに根冠分裂組織が形成される。そこから先を土へ返
しながら分裂組織が根の先を伸ばし続けていく。そのようにプログラムされてい
るから、すべての根の先を切り落としても薔薇は枯れないのである。
 ではすべての根をクラウンへの付け根から切除するとどうか。この場合もその
まま水に浸けておきさえすれば新しい”根生え”が始まる。しかも数本ではない。
台木はワイルドローズという条件は付くが、クラウンの大きさによって数十から
数百の根生えが起きる。したがって、めったにないことだが、もしも薔薇を土か
ら抜いたときにすべての根がネコブ病その他に冒されていたら、すべての根をク
ラウンから切除してただちに治療液に10日から2週間浸けておくとよいことに
なる。50%以上の確率で新根が出て来る。
 また、枝と同じく根も切られることで刺激を受ける。根冠を失い根毛を減らし
てしまうのは薔薇にとって非常に大きな危機だからである。全季節を通じて回復
力が発揮される仕組みがすぐに動く。切り口からの病原菌の侵入に備えるためで
もある。
 既によく知られているように、一株の全根毛を一線に並べてつなげば、東京・
大阪間の距離ほどにもなる。そして全表面積はわが広島県の面積に等しい。根毛
は細かく小さい。しかし土の中で生きていくためにはどうしても必要な形だと言
える。土の中とはそのような環境なのだ。どこか人間とその環境に似ていないだ
ろうか。
 宇宙から地球を観た宇宙飛行士達が、地球の大きさを実感して人間の小ささを
慨嘆する。小さく細かく、しかも進む力と守る力にあふれている生命が、すべて
小さいままであることがいかに理に適っているか。わたしたちの進化における真
理はそこにあると思える。

                                                        

                                                     
Refer  根毛をつくる遺伝子、つくらない遺伝子(理化学研究所) 






                     -栽培ワンポイント-              

                       「根の生態(1)」

 下の図は根のバイオマスについての実験で、容器植の植物(図ではエンドウ)が競合関係
になる相手を持つとき、どのような根の生態になるかを調べたもの。


            (H・ド・クルーン他編 『根の生態学』 シュプリンガー・ジャパン 2008 より)

 左側のフェンスシッター植物と呼ばれるエンドウが、右側の競合相手の根を入れられた
エンドウよりも生育がよいことがわかる。右側のエンドウは左側のエンドウと競合させら
れているわけだ。
 実は、同じような実験が薔薇の春苗・秋苗でも行える。しかし薔薇の場合、密植関係に
あって、最初の三年間ほどは右側のエンドウのような生育になるものの、その後はどの株
も変わらない成長を見せる。これが木本植物の力であり、密な植林を行えたり、森林にお
ける自生植物の密度の高さへの適応を招いていると考えられる。
 つまり根の深長性と側生性との間に、競合初期における差は見られても、その後には差
がなくなると言える。このことがあるから、花壇などですでに育っている株の隣に新しい
苗を植えても、どちらもちゃんと育ってくれるのだ。しかも株としての年齢や樹勢、樹形
のサイズには無関係に。
 ただ、横長や径の大きい容器だからと、先住株のある隣へ別の株や苗を植えつけると、
根のバイオマスは双方で崩れ、双方の生育が悪くなる。両株を同時に植えつけるのでない
限り、根どうしは共生関係を持たないことになる。そのことに注意しておけば、容器植の
薔薇の株元に後から薔薇以外の植物で、それが草本性のものなら植えつけられることもわ
かるだろう。
 そして地植でも、列植や密植で後から植えられた薔薇の根と、先に伸びている薔薇の根
との間で起きる競合も、土の量さえ十分なら互いに根を交差させてでも共生していく。と
ころがそのように試みたのに後から植えた方の株がいつまで経ってもよい成長を見せてく
れなかったというときには、だいたい土の量が不十分であったことが多い。庭ではない、
通路や溝のみに土があり、そばの人工物や自然石で量が制限されていれば、やはり生育は
よくない。土の質がどれほど良くても、量も条件なのである。

                                                       







                     -栽培ワンポイント-              

                       「根の生態(2)」

 今度は根の働きについて基本を押さえておこう。鉢植講座では水養分の吸収や根冠のこ
と、根の分岐について述べたが、根の働きはそれ以外にもある。

(1)しばしば根の分泌物のことをサイト内に記し、主に微生物との関連で説明してきた。
   しかしこの有機酸(根酸)には、根が土の中を進む際の土との摩擦抵抗を減らすと
   いう潤滑油の働きもある。
(2)吸った水分が土へ逆戻りするように出ていかない仕組みも持ち、土壌中が乾いてき
   たとき、根と土との水分濃度に応じて細胞を変化させている。

 これら二つのことに水養分吸収のことも併せて言えるのは、根の細胞の多様性だ。特に
(1)(2)の仕組み・変化が、土という環境に根を適応させてきたことをよく理解させ
る。ほとんどの植物の根に備わっているこの多様性が、薔薇においても獲得されていて、
健全で旺盛な根の働きを維持させている。
 また、薔薇の根も一般の草花や灌木の根と同様、クラウンから発生したばかりの根は
「幼根」と呼ばれ、まさに根の幼児と言える段階。この根が伸長していき、その度合いに
応じて生長力を持った一人前の根へと進んだとき、分岐する。この二次根の方が幼根だっ
た一次根よりも細く短いことの方が一般的でも、手入れや土壌害虫などで一次根の途中が
傷つくと、二次根の方が主根の立場へ変わる。さらにこの二次根も傷つくことがあるが、
その前にすでに三次根を出しているのが普通で、こうして根系全体が甚大な影響を受けず
に済むようにと、根分かれは続いていくようになっている。地植講座でくりかえすが、よ
い土であるほど、恵まれた幸運が続き、わたしたちも根への接し方が丁寧であれば、実は
薔薇は野放図に根分かれを連続させないタイプの植物である。つまり一次根か二次根が主
根としてぐいぐいと土中を伸び続け、より多くの水養分を得るべく、安定的に最少限度の
分岐で済ませる。その結果、グループ差品種差はあるものの、かなりの距離を伸びていく。
 このことはたいへん重要で、他の株や樹木の根との競合が、摩擦という意味ではたいへ
ん少ないことにもなり、だから密植や列植が可能になる。通常地植の薔薇の根は、鉢植え
の根よりも数でははるかに少ないのもこういうことなのだ。もちろん根毛の数では、逆に
地植の方が鉢植えの薔薇よりもかなり多い。

 A.頻繁に移植をくりかえさないこと。
 B.根の切断を多くしないこと。
 C.コンパクトな品種の株周りの半径2m、大きく育つ品種の株周りの半径6mの円内
   に、降雨後の排水のムラ(水溜まり)、有機物のムラ(堆肥未投入の箇所)がない
   こと。
 D.握り拳二つ分以上の大きさの石が多数ないこと。

 以上の4点に注意してほしい。いずれも貴方の手で改善できることだ。

                                                                
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       Road to Rosa synthesis
Album
Cecile Brunner,climbing つるセシル・ブルンネル

p. クリアピンク  満開時に色は濃くなる
径4cm  5~10輪の房咲  四季咲  
6m(高)×7.5m(長)  強香  強健

Cultivation
耐寒・耐暑性