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Kei様
また間髪おかずにメールしてしまいました。
今回はマルチング資材についてです。
今まで資材として、杉,檜のバークファイバーを使っていました。
これはこれで、めくりやすかったり,安価だったりで使いやすかったのですが、
この間のメールのやり取り中『マルチングの上でも病原菌がうろつくならば、それ自
体を駆逐するモノでマルチングはどうか。。。』
と、安易な考えにとりつかれました。
で、先程貴HPを見ていて、カニガラとカキガラの項目を見て、これで何とかならない
かと思った次第です。
カニガラだけの分厚いマルチングも考えましたが、カキガラとのハーフアンドハーフ
で2cm位のマルチングはどうかと考えています。
我が家は現状すべて鉢植えですので、もっと必要となれば来年以降の試行になります
が。。。
このマルチング、費用がどうかと、今試算していますが、一旦施したあとは、月ごと
に、藁堆肥とともに薄く層を作るように追加していこうと考えていますので、
年間でもそれほどかからないのではないかと試算している次第です。
カキガラとの混用マルチングで、なにか支障が考えられれば教えてください。
今のところ、ニオイがどうか?というところと、アルカリ化がどうかを気にしていま
す。
使う資材は川合肥料のカルフレッシュ(粒)と、カナダ産カニガラを予定していま
す。
香住水産というところが、足の部分のカニガラを安価で扱っていて、そちらも使った
ことがありますが、その際は問題なく使えていましたが、大量利用で残留塩分がどの
程度か気になるところです。
川合肥料さんは、使ったことは有りませんが店の信用でまあ良いのではないかと思っ
ています。
もし信頼のおける資材店があれば教えてください。
また、微量要素の施肥も考えています。先のやりとりで書いた肥料、ブラドミンや
バッドグアノ、ミリオン等の含有物でで足りると思っていましたが、
マグネシウムなどに不安があり、今季始めより、一部の鉢に硫酸マグネシウムを少量
ずつ月ごとに与えています。
シュートの出など、一定の目に見える効果がありましたが、硫酸マグネシウム自体の
使用に少し抵抗があります。純粋にマグネシウムのみのものですが化学肥料として何
か弊害があるのではないか、漠然とした不安です。
生の米ぬか利用だと鉢植えでは弊害がありすぎ、ボカシであれば、他の肥料成分との
調整が複雑になりすぎます。
川合肥料に『陸王ミネラ』という商品があり、これはマグネシウム、カルシウム、
鉄、など微量要素を補ってくれそうです。 硫酸マグネシウムも微量要素をかなり
補ってくれているようなので、決定的な理由が今季見つからなければ、
来季は両方を試してみようと考えています。
微量要素の補い方で、なにかお考えがあればお願いします。
また、多分にこれは難しいのでしょうが、木に必要な栄養素の年間グラム数、凡そを
教えてもらえませんか?
多分木の大きさ、種類、その他で少なからず変動するのでしょうし、その為にどこの
HP、どの本にも載っていないのでしょうが、
いろいろな資材を組み合わせて使う上で、その資材には必ずパーセンテージで含有量
が記載してあり、
結局、何をどの程度施すのか手探り状態です。
鉢植えでは流亡も激しく、どれほど意味を成すのかもわかりませんが、
目安があれば組み立て易くなると思います。そしてその目安を作れるのは、多分に長
年の経験を持たれる方だけだろうと思います。
ちなみに以前、水耕栽培の際の与えた要素と水に残留した要素の掲載があるページが
ありました。
それを鵜呑みにできるのか、水耕栽培という自分に馴染みのないもので、判断ができ
ずにいます。
文字にすると何か複雑に考えているようですが、毎日の水やり時に漠然と思っていた
ことを書いてみました。
よろしければお返事、お待ちしています。
ドン・シモジョウ
7.31 2010
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今晩は。返事が遅くなりました。
どうやら、「応用が利かぬかな」というのが貴方の基本的な関心事のようですね。
それも大切な好奇心のあらわれであって、失敗も成功も貴重な財産になりましょ
う。いずれであっても最初に薔薇以外のもので試すように心がけましょう。
順にお答えしますと、
>カニガラとカキガラの項目を見て、これで何とかならないかと思った次第です
……HPにも書きましたように、カキ殻の方はマルチ材として十分に使えます。
ただし二ヶ月ほどで新鮮なものへ交換しましょう。それ以上敷いておくと、
表土をアルカリ化させるおそれが少しでもあります。
カニ殻の方は、残念ながらマルチ材としては使えません。有益な微生物を
増やすことで病原菌防除に役立てようということであっても、その効果が
出るだけの時間が経ったころに腐敗とはまた別の傷みが始まります。また
放線菌が他の無害な糸状菌とともに菌糸を殻へ生じさせ、見た目に不健全
になってしまう場合もあります。さらに、それ以外にも数種類の鳥に横取
りされるかもしれません。わたしはそれを経験しています(笑)。
通常、薔薇の身体でなく土表にのみ重曹等を散布するだけでも十分な効果
があるので、カニ殻マルチまで必要ないと判断します。
>大量利用で残留塩分がどの程度か気になるところです
……ここで言う塩分とは、タンパク質が分解された後に必ず生じる栄養塩類の
ことだと思いますが、確かに多量に用いれば土壌にそれだけの量の塩類集
積を起こします。これはゆっくりとですが確実に土を酸化させ、薔薇の根
も微生物もつらいという状態を作ってしまいます。だから大量には用いな
いでおきましょう。
そのことは硫酸根についても言えることで、化学肥料の多くが硫酸根を土
へ残します。ただしわたしたちは農家のように大量には投与しないから、
あまり不安に思わない方がよいでしょう。しかも長い年月の間に、その硫
酸根も微生物によって無害な無機物に分解されていくものです。多すぎれ
ば彼らが追いつけないことになりますが。
硫マグは即効性で、しかも15~20%のマグネシウムを含んだ、肥効の
強い肥料です。薔薇の場合、この肥料を用いればリン酸の効きがよくなる
とともに、若干でもカリウムの肥効を妨げるように働きます。だから土壌
に混合して与えて酸性を速めるよりも、2%になるまで希釈した上で葉面
散布した方がよいでしょう。酸性ですから重曹とは近接使用できないこと
になります。6日以上空けた方が無難です。
>陸王ミネラとの併用
……何ら問題はないと思いますが、どちらも少量ずつから始めてみましょう。
微量要素の補い方は、わたしが基本としているのはやはり微量要素のみの
液肥を用いることです。それも薔薇のその時々の様子を見ながら対処して
います。最初からこれだけ与えておけば十分という量が定まっているわけ
ではありません。すべて薔薇の生育次第です。
そして、堆肥やぼかし、有機質肥料等から必要なだけの微量要素が補われ
ることが基本にあり、それで実際的に不十分な様子が見えたときのみ液肥
で補えばよいでしょう。鉄分、モリブデン、硼素、マンガン、亜鉛その他
のすべてについて言えます。
>多分にこれは難しいのでしょうが、木に必要な栄養素の年間グラム数、凡そを
>教えてもらえませんか?
……皆さんにとってのこの重大な関心事についても、上記のことが言えますね。
わたしも薔薇栽培を始めた頃、HTには年間で70gになるリン酸が必要
だと言われただけで、あとは何もわかりませんでした。事実、お書きのよ
うに「必要量」というものを確定できない話なのです。流亡のこともあり
ますが、それ以上に薔薇の品種やその時々の生育次第で値がすべて変動す
るのです。わたしのHPに述べている元肥や追肥の各肥料の量も、目安に
すぎません。しかも常にそれらの量を与えておけばよいというものでもな
い。冬から冬までの生長をできるだけ詳しく観察し、その年数を積みつつ
おおよその目途を立てていくしかありません。堆肥の種類や気候、病理の
有無等いくらでも施肥量を確定させない要因があります。動物や魚のよう
にはいきませんし、パンジーのような草花と薔薇とを同じように考えるわ
けにもいきません。それだけ薔薇というものはわたしたちを悩ませてくれ
る高雅な生きものなのです。その点でもわが子と同じですね。
なお、水耕栽培とはまったく異なるのが土耕栽培です。すべてにわたり、
参考にはなりません。用いる資材によっては薔薇へ応用が利くものがあ
るでしょうが。
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| 8.3 2010 |
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Kei様
資材一連の件、よくわかりました。ありがとうございます。
硫酸マグネシウムは今現在まで与え続けている株が2鉢ありますので、今シーズンは
結果まで見極めてみます。
来シーズンからは投入資材に陸王ミネラを追加し、微量要素の補給をしてみようかと
思います。
阿蘇では長雨から抜け出し2週間、先にお話したように、坊主に近くなった株でも
葉っぱの展開が早く、
資材など環境を整えたことによるかと毎日、楽しみに庭をまわっています。
今もっとも考えを巡らせているのは、ハサミの入れ方です。
HPの剪定項目を読み返しながら、逸る気持ちを抑えて木と対話中です。
この対話が新しい道を照らしてくれれば良いのですが。
ドン・シモジョウ
8.6 2010
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補足
今回の最後の質問にある「施肥の必要量、養分の必要量」という問題は、回答文にある
ように薔薇の品種や生育状況の違い、土壌を含めたすべての環境によって答えが異な
ってしまうことです。さまざまな栽培本にもわたしのように元肥の量を明示してありますが、
年間の量に関しては決して明らかにしていないはずです。稲を始め農産物であれば、量
と時期を明らかにした指導や実践が行われていますが、花を観賞する薔薇栽培では、簡
単な割り出しは不可能なのです。ぼかし施肥にしても、鉢植えの年間必要量を講座に記
しましたが、それも絶対値ではありません。ただ、このようなぼかし肥料であれば一年間
のいつ、どのくらい与えればとりあえず適正へ近づけるかということを把握しやすくなります。
その結果、年数が経てば経つほど、適切なぼかし施肥ができるようになります。
また、流亡とも関連することの重大な事項として、「団粒化」のことがあります。これについ
ては地植講座で詳しく解説する予定ですが、土の団粒化が進むかどうか、その速度、ま
た範囲や団粒の質の問題が無機元素の吸収や働きに非常に大きく関与します。つまり、
一般的にはこの団粒の状態を薔薇の地上部や根の生育から判断していき、団粒の状態
がよければよいほど、施肥量が少なくて済むということがあるのです。
ただ一つ、ここで皆さんに、特にドン・シモジョウさんに知っておいてほしいのは、微生物
を中心とした生物相が豊かな地下と地上であることが、薔薇の生育にとって最も幸せな
ことだという事実です。生物相が偏ったり、そもそも貧しいと、薔薇はわたしたちのために
咲かせる花を、それだけ苦しみながら懸命に作り出すことになる。土の悪化とは、すべて
の生命をいずれ拒む道なのです。わたしたちがそのことに荷担することだけは、絶対に
したくないものです。
薔薇の生育も自然全体も、無限の変化のうちにあります。その変化をわたしたちが追い、
先回りし、振り返ってみるのが、栽培の本質と言えるでしょう。変化の把握こそ、いのちを
理解することではありませんか? だから観察が大切であり、対話をしようとする姿勢が
ものを言うのです。
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| 8.7 2010 |
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(ぼかし施肥を行っていると、いつ何をどのくらいということを判断しやすくなる。施肥全般の中心になるから) |
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