1954年−1955年、アメリカ・ニューヨークの近代美術館 MOMA (The
Museum of Modern Art) における展示50周年を記念して、展示当時の写真集を作りました。
■ 設計者・吉村順三 記 ■
(1954年9月 )
「20階、30階のビルに囲まれた狭い土地で、小さな日本の平屋がどう見えるかと心配していたが、出来て見ると、檜皮の屋根の曲線が周囲の建物と強い対照を見せ、白い築地に囲まれた庭が静かな額縁となって却って効果的であった。
庭と建物が一体となって作り出す環境は、西洋には全く新しいもので、日本が数百年も前からこの様な家を作ってきたということに人々は驚いている。
鐵とコンクリートの町の中で苔のある石、柔らかな庭木の曲線、泉水の音、青畳、檜の木肌、襖の軽い線等の構成が心の安らぎを感じさせるためか、広縁に座って何時間も庭を眺めて動かない人々が少なくなかった。
私にとっては、機械的に近代化されたアメリカ建物と洗練された手工業による日本の建築を対照して見ることが出来て非常に得難い経験だった。
……………… (以下略)」 |
建 築 概 要
・建 物 書院(56.6坪)、茶室、その他付属(16.9坪)
・庭 園 200坪(前庭、主庭、茶庭)
・考 証 関野 克
・設 計 吉村順三
・施 工 第11代・伊藤平左エ衛門
・障壁画 東山魁夷
・造 園 佐野旦斎 |
撮影個所A〜EEをクリックすると写真がご覧いただけます。 |
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