定年延長・再雇用・継続雇用大手各社の事例





JFEスチール


再雇用の上限年齢を現在の62歳から、順次65歳に引き上げていく新制度を労働組合に提示した

新制度では、原則として希望者全員の再雇用に応じ、厚生年金の定額部分の支給年齢引き上げに合わせて、段階的に再雇用の上限年齢を引き上げていく

賃金制度も見直される。これまで再雇用された場合の月例賃金は一律16万円だったが、資格に応じて18万円まで幅を持たせることにする

賞与は業績連動に変更される。従来は年間108万円だったものが、88万円が下限となり、単独経常利益の額に応じて変動する

ちなみに、従来の108万円の支給となるには、単独経常利益で2000億円強の場合。これが4000億円になると、141万円となる

退職金も新設され、20万円〜40万円支給される




日本IBM


従来の継続雇用制度を拡充し、55歳に達した時点で60歳の定年まで働くことを選択するか、65歳まで働き続けるかを選択できる

これは「シニアエキスパート」と呼ばれる新しい職種を導入することにより、実施される。対象となるのは係長相当職以上の資格で、高い能力と経験を持つ社員

55歳に達した時、現状のまま60歳の定年まで働くか、「シニアエキスパート」を選択し、最長65歳まで働くかを選択できるようにする

「シニアエキスパート」を選択すると、いったん定年扱いで退職し、単年度の再雇用契約を結ぶ。賃金は年金と合わせてほぼ退職前と同等の水準を確保する

ただし、単年度契約となるため、本来の定年の60歳前に契約が打ち切りとなることもある




トヨタ自動車


これまで、60歳定年を迎えた技能職に限って63歳まで、1年契約で再雇用していた。その際の基準は「職場の模範者を限定して選ぶ」としていた

これを全面的に改め、技能職以外の全社員を再雇用の対象とし、年齢の上限も65歳まで順次引き上げる

55歳以降の健康状態や勤務実態などを数値化し、基準を満たした希望者は、原則全員再雇用する。60歳以降は1年ごとの契約を毎年更新する

再雇用後の賃金は、現行の賃金制度をベースに年金支給額の変動を勘案して見直す。従来、再雇用された場合の賃金は年金と合わせて退職時の約半分程度だった



マックスバリュ西日本


イオングループの大手スーパー、マックスバリュ西日本は正社員とパート社員を65歳まで継続雇用する新制度を導入する

ほとんどのスーパーは正社員の定年やパート社員の年齢上限を60歳に定めている中で、65歳までの継続雇用制度導入は珍しい

新制度では、社員を経営幹部向けの「嘱託社員」、店長など現場管理職・専門職の「シニアエキスパート」、レジや品出しを担当する「シニアアルバイト」の3つの雇用区分に分ける

「嘱託社員」は正社員のみとし、1年契約の月給制。「エキスパート」、「シニアアルバイト」は6カ月契約の時間給制となる

「シニアアルバイト」は社会保険が非適用で、勤務時間は月80時間〜90時間となる

正社員、パート社員とも60歳以降の継続雇用を希望すれば、面接を経て大半を採用する



新日本製鉄


60歳で定年を迎えた社員を対象とする再雇用の上限年齢を、現在の62歳から段階的に引き上げ、最終的には65歳までとする新制度を労働組合に提示した

厚生年金の支給開始年齢の引き上げにあわせて、上限年齢を引き上げていき、2013年には65歳までとする

従来の再雇用制度は、会社が必要と判断した場合、とされていたが、新制度では定年時における仕事の継続を前提に、実質上、希望者全員を再雇用の対象とする

再雇用での処遇は、これまで月例賃金が一律17万5千円だったものを、定年時の業績給と業務給の合算額と改める



カゴメ


これまでの再雇用制度で63歳までとしていた上限年齢を、2年延長し65歳までとする

現行制度は、パートタイム勤務で年金受給を前提とした制度設計をしていたが、2006年4月以降は、年金を前提としないフルタイム勤務に変更する

これにより、パートタイム勤務では活かしきれなかった定年退職者の高いスキルや経験を活用し、働き甲斐をもって65歳まで勤務できる体制とする

そして、目標管理制度を再雇用期間も適応し、賞与、契約更新における処遇に反映するものとする

再雇用制度の原則は1年契約の63歳までの契約だが、成績優秀者は65歳まで延長される

審査基準は

  1. 職場の規律・調和の遵守性
  2. 健康
  3. 体力
  4. 過去3年間の人事評価
  5. パソコン操作


同社の2001年〜2005年までの運用実績は、定年退職者129名、再雇用応募者90名、再雇用者87名、現在再雇用中49名となっている




住友金属工業


60歳の定年を迎えた社員は、これまで62歳を上限に再雇用してきた。これを段階的に引き上げて、65歳までに延長する新制度を労働組合に提示した

新制度では労使委員会で協議して決めた「業務遂行能力」「技術伝承のための指導・育成力」など5つの基準で再雇用するか否かの判断をする

勤務体制はフルタイム、週3日勤務、パートタイムなどの複数の体系を用意する



キリンビール


現在は希望者全員を62歳まで再雇用しているが、この年齢を順次引き上げ、平成23年には65歳とする新制度を導入する

対象者は60歳の定年を迎える役職者以外の一般職の従業員が対象。在職中の人事考課や技能を採用基準にして、希望者から選抜する方法に改める

再雇用は単年度契約とし、勤務状況を見て次年度の契約延長の可否を決定する

これまで一律だった勤務形態は、従業員の希望で常勤・非常勤を選択できる。非常勤には「1日3時間で毎日」「1日5時間で週4日」などの複数の選択肢を用意する

給与は月給制から時給制に改め、仕事内容や勤務形態に応じて3段階とする。現行では240万円程度の年収が、180万円、240万円、360万円と格差がつく

公的年金も含めた年収総額としては、350万円〜450万円となる見込み



サントリー


平成12年から「エルダーパートナー制度」を導入、希望者の再雇用を実施してきた

平成18年4月より、この雇用期間を現在の2年から3年に延長し63歳とし、将来は65歳まで順次引き上げる。契約は1年ごとの更新とする

また新しく採用基準を設定する。定年退職の直近2年間の人事考課が基準に満たない場合は再雇用に応じない

年収は常勤者で350万円、非常勤では180万円、公的年金を含めると常勤で450万円、非常勤で380万円となる見込み



マツダ


これまでの「シニアファミリー制度」では、工場で働く技能職のみを対象に、再雇用を実施していた

今回新たに「エキスパート・ファミリー制度」を導入し、再雇用の対象を、ほぼ全職種に拡大する

本人が希望すれば、健康状態や勤務実績など一定の基準を満たせば再雇用に応じる

雇用契約は1年単位で、当初は最大63歳までを再雇用の上限とし、2009年には65歳までとする

勤務形態はフルタイムが基本となるが、職種や対象者の希望に応じてパートタイム勤務も可能とする

賃金水準は定年前の6〜7割となる見込み




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