「聖霊による歩み」
使徒の働き16章1〜10節

◆新年に際して、「聖霊による歩み」と題してお話をします。パウロの第二次伝道旅行はスタートから、バルナバとの対立、二度の聖霊による禁止と、困難の連続でしたが、結果的には、ヨーロッパ大陸に初めて福音が宣教され、ヨーロッパにおけるキリスト教隆盛につながりました。今、私たちも、感染症の流行、ロシア・ウクライナ戦争と、足踏みをさせられていますが、後に振返った時に、あの時が、聖霊に導かれて、教会の新時代が切り開かれたと言えるよう、聖霊の導きを求めて歩みたいのです。

◆テモテの割礼(1〜5)
パウロは、第二次伝道旅行の途上、リステラで、ユダヤ系ギリシャ人テモテと出会います。以後、パウロはこのテモテを助手として伝道旅行に同行させます。パウロは、テモテに、この地方にいるユダヤ人たちのために割礼を受けさせました。救われるためには、割礼は必要がないとの強い確信を脇において、テモテに割礼を受けさせ、ギリシャ人にもユダヤ人にも受け入れられ伝道者としようと配慮しました。私たちもパウロのような柔軟な心を持ちたいものです。

◆聖霊による禁止
6節と、7節には、予想もしなかった聖霊による禁止が記されています。パウロの心には、アジア、特にエペソへの宣教の思いが、また、ビティニアへの重荷があったに違いありません。しかし、聖霊によってそれを禁じられ、トロアスへ導かれました。ガラテヤ4:13,14のみことばからは、パウロの病気が予定を変更せざるを得なくなった理由ではと想像させます。計画が二度までも変更させられた背景には、聖霊の直接的な啓示以外にも、そんなやむを得ない事情が起きたのかもしれません。

◆苦しみの中で
こんな挫折した状況の中で、パウロは、ルカに出会い(Cf.「私たち(10)」)、幻を見、直ちに、マケドニアにわたることが神のみこころであると確信しました。10節の「確信したからである」とは、「いっしょにに結び合わせる」との意です。つまり、ここまでの歩みを振返った時、それぞれが結び合って、神がマケドニアで福音を語るよう招いておられると確信したということです。

◆結論:@神様の導きを得たならば、いつも、「従います」と言える柔軟な心で、この一年過ごしたい。
     A神のみこころを学ぶに際して、慎重で謙虚でありたい。
     Bシラス、テモテ、ルカという信仰の友が、パウロの大胆な伝道を可能にしました。この一年、聖霊の導きに従いつつ、私たちもパウロのように、信仰の友と歩み続けたい。