「最初の弟子たち」
ヨハネの福音書1章35〜42節


◆ヨハネは、イエス様の弟子たちが集められる最初の「証の一週間」を描きます。しかも、アンデレ、ピリポ、ナタナエルなど、比較的無名の弟子たちを登場させ、イエス様を証することが、私たちの大切な使命であることを教えます。

◆最初の二人の弟子
ヨハネは、自分の方に来られるイエスを見て、再び、二人の弟子たちに、「見よ、神の子羊」と言いました。

@人から人へ。二人は、その言葉に促されるように、イエスについて行き、最初の弟子となります。さらに、彼らを通して、次々とイエス様のもとに弟子が集められました。「二人のうちの一人は、シモン・ぺテロの兄弟アンデレであった。」と、名前が明らかにされています。もう一人の無名の弟子こそ、この福音書の記者ヨハネでしょう。
A短い信仰告白が用いられている。「神の子羊」、「私たちはメシアに出会った」、「私たちは、モーセが律法の中に書き、預言者たちも書いている方に会いました」との短い信仰告白を用いて、イエスの弟子たちが集められました。

◆アンデレの証
イエス様のもとに留まった次の日、アンデレは、

@シモンを探しました。彼はまず、兄弟シモンにイエス様を紹介したかったのです。
Aアンデレの証。そして、シモンに、「私たちはメシアに会った」と証をしました。
Bシモンとイエス様の出会い。シモンは、すぐに、イエス様のところにやって来ました。兄弟や友人の証には力があります。
C新しい名。イエス様は、シモンを見つめ、「あなたはケファと呼ばれます」と言われました。アラム語では「ケファ」ギリシャ語では「ペテロ」で、両方とも「岩」を表すことばです。イエス様は、シモンがやがて、教会の柱となる事を見通しておられました。
D私たちのアンデレ。イエス様は、今も、アンデレのような人を必要としておられます。

◆何を求めているのですか
二人の弟子は、イエス様が振り向き、「何を求めているのですか。」とたずねられますと、ドギマギして「どこにお泊りですか。」と尋ねます。もっと別の言い方がありそうです。けれども、ここに記されている「泊まる」という言葉は、15:4で、「わたしにとどまりなさい。わたしもあなたがたの中にとどまります。」とイエス様が語られた「とどまる」という言葉と同じです。二人が思わず口走った言葉を受け取り、イエス様は、二人を招いて、泊まっておられるところを見せ、その日、彼らは、イエス様のところにとどまりました。私たちの求めているものも様々です。イエス様は、私たちにも「何を求めているのですか」とお尋ねになり、イエス様にとどまり、イエス様が私たちのうちにとどまってくださることこそ、何よりも素晴らしい事であることに目を開いてくださいます。