日本を引っ張ってきたのはたくましい男たちだ。と思っている人も多いことだろう。
NHKのプロジェクトXなる番組はその男のロマンを懐古趣味よろしく作り上げている。
今,その男たちが現役を退いたとき、妻から相手にされず、会社以外に出て行く場
所もなく、わずかに過去の栄光にぶらさがりながら、家に閉じこもっている人も多い

ことだろう。 90歳を越えた聖路加病院の日野原 重明さんの著書を読むまでもな
く、平均寿命が80歳を越えた今,仕事や、家庭から解放されてやっと自分の人生を
100%エンジョイできる環境が整い、本当の意味で人生これからという時、せみの
抜け殻のようにしおれ、死をカウントダウンしている姿は、たくましい勇士とはほど

遠い。彼らは果たして、本当に勇士だったのだろうか。結婚生活に入り、子供が生
まれると、仕事を理由に夫婦の愛を育てる努力、子を育てる努力を省みず、仕事以
外の社会の一員としての活動を停止し、ひたすら会社のために働く。会社も前に上
げた項目を考える暇も与えず、まともに考えようとする人間を、転勤や出世の道を

ちらつかせて脅かしにかかる。男たちは自分を守るために人間関係を第一優先に
する。この人間関係とは、会社内だけに通用する限られた世界なのだ。(だから他
の世界に出たら全く通用しない。家庭内でさえ通用しない)帰宅が毎日、10時過ぎ
カラオケ・ゴルフは仕事の一部。体が慣れてくると、このパターンからはずれると落ち着

かなくなる。かくしてこの常識が、あらゆる日本の社会構造の土台を作り上げていく
のだ。更に悪いことには、出産、子育て、家事全般、その上夫の世話をしながら働き
にも出ている妻を俺が養ってやっているんだと思っている男性も多い。一週間でも良
いから、夫と妻の仕事を入れ代ってみたらよい。根を上げるのはどちらだろうか?

会社の常識が、日本の常識を作り上げている。日本ハムの会社の経営陣や社員の
対応も典型的なものだ。こうした構造を崩すには、女性と外人のスタッフを半分ぐらい
入れたら良い。会社の常識が変わるだろう。副社長や、部長や課長が次々とラージポ
ンポンになっている姿を想像してみよう。世の中のシステムがもっと豊かになるはずだ。


   
     2002年の日記です。社会情勢が、多少変化してきたとはいえ
     本質的にはあまり変わっていない。みなさんは、どう思いますか?
       
 * 2002年には日ハム牛肉偽装事件があった。
 
   NO.82 「男社会が日本をダメにする」     2002年8月26日