2003年06月22日  NO.148「ダンケ・シェーン 有難う」       
イベントが終わり、手伝ってくれたワイフがエリカを連れて一足先に家に帰った。
静まり返ったサンデッキに腰を下ろし、ビールを飲みながら、一息ついた。バック
には例の ”魔笛” がかかっている。そう、気分のよい証拠だ。”恋をするほどの
お方なら” に酔いしれながら、しばし幻想の世界に踏み入れる。少し前のラテン

の楽しい、陽気な生演奏の音の余韻が耳に残る。みんな満足してくれただろうか。
今、たった一人の静寂な世界。このコントラストがたまらない。Erikaで個展をさ
れている清水女史も彼女しかない独特の世界を持っている。自分の世界を持って
いる人は幸せだ。特に、たった一人になった時、そういう人はむくむくとしびれるよ

うな無限に広がる空間が、泉のごとく湧き出てくる。今、まさにその心境だ。気分に
酔いながら、はるか遠くで暮らす友人の姿が浮かび上がってくる。安曇野に住む画
家のOさんと、詩人の奥さん(昨日、新しい手づくりの小冊子が届いた)、その隣村
で果樹園に情熱を注ぐ若いM夫妻、八ヶ岳で暮らすNさん、この5月に伊那谷に移

住したTさん、・・・・みんなどっぷりその土地に腰を据えて元気に暮らしている。…
昨日、メールをくれた若さあふれるMさんは自分の夢を熱く語ってくれる。自分のま
わりにはこんな個性的な人たちがいるんだな、と思うと何だかほっとするような気持
になる。Erikaを始めて6年目になる。まだまだ幼稚園児の心境だけど、どうせお

店をやるからには、他にはないものを生み出さなければ、やっている意味がない。
来てくれた方は満足してくれただろうか? といつも思いながら自分のロマンを
追い続けたいものだ。私を支えてくれているお客さん……そして、ワイフとエリカに
感謝をこめて、”ダンケ、シェーン ありがとう。”