NO.527 「久しぶりの歌舞伎」     2018年9月19日(水)   
   

    先週、歌舞伎を観に都心に出かけた。午前11時から始まる昼の
  部。最近は帰宅する時間を考えて、コンサートなどは夜の開演は敬
  遠している。疲れが残る年齢、いやだねー
  9月の歌舞伎公演は中村吉右衛門が柱となった舞台だ。先月の日経

  新聞の「私の履歴書」の連載記事を読んで初めて、その詳細を知り
  親しみを持った。それまでは兄の先代松本幸四郎(市川染五郎)が
  「ラ・マンチャの男」で華々しく活躍し、娘の松たか子も人気女優
  で売り出し、弟の中村万之助は目立つ存在ではなかった。だが幼い
 
  頃に祖父の中村吉右衛門の養子となり、みっちり芸を仕込まれ、祖
  父の死後、中村吉右衛門を襲名し、現在は歌舞伎の世界では兄を超
  える存在となっているのではないか?兄弟の確執はともかくとして
  舞台で演じる彼のセリフや立ち振る舞いには自信と風格がにじみ出

  ていた。今が最高!のような気がした。久しぶりの歌舞伎、ワイフに
  感謝したい。都心に出かけた前日、友人である近所に住んでいる青
  年A君がやって来た。一年ぶりかな?大学2年生になっていた。前回
  会った時に、将来、映画関係の仕事をしたい、という夢を語っていた

  彼との話を通して、彼がその夢に向かって、しっかり歩み続けている
  のを再確認出来て、私も本当にうれしく思った。来年の春、米国か英
  国に短期留学する予定だという。以前から私は若いうちに外国に行
  くことを勧めていただけに、着々と計画を立てているという話を聞い

  て、ほっとした。最近のテレビドラマや映画の話、大学の映画サーク
  活動、ガールフレンド……時間がアッと言う間に過ぎて行く。一年に
  一回は間が空きすぎるので、半年ごとに会おう、と約束して別れた。
  私は年齢や性別、国籍、職業、身分などを意識して人と会話をする

  ことは、ほとんどない。いつも一対一で対等に話をする。今回も20歳
  の彼と年齢の隔たりを感じることなく、会話の中に溶け込んでいた。
  でも、やはり若い人との話は違う。普段、あまり話題にならないテーマ
  がどんどん湧き出てくる。彼が帰った後、ワイフとサンルームでワイン

  をウキウキ気分で飲みながら、「A君からオーラをもらっちゃったね。」
  ワイフもこっくり頷いた。
  酷暑の8月は自分の身体を心配して毎日の生活を過ごされた人も
  多かったようだ。やっと過ごしやすい陽気になってきた。そろそろ動き
  始めようと思う。A君からエネルギーをいただいたことだし。
  
   
追記 この日記のバックナンバーで調べてみたら、染五郎と松たか子の「ラ・マンチャの男」
        を帝劇で観たのは2002年8月、今から16年前であった。

       

   
  

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