NO.546 「錆を磨く」 2020年2月2日(日)
令和2年に入り、あっという間に1月が過ぎ去ってしまった。マスターの日記
最低月に一回、更新すると決めていた(ワクワクしながら週一回、書き続けて
いた頃が懐かしい)のに2月になってしまった。色々、訳がありがありました。
でも、今日は快晴の空を見ながら、新鮮な気分でキーを打っています。
昨日8年ぶりに顔見知りの青年が我が家にやってきました。彼は現在35歳
このサンルームで初めてお話をした時、彼は27歳だったかな?長いドイツの
放浪の旅から、日本に戻ってきたようだ。私は自分の体験を思い出しながら
時を忘れて彼と話し込んだ。あれから10年近く時が過ぎている。
35歳の時、私は独身だった。実家の近くにアパートを借り、世田谷の駒沢
から仕事場がある文京区の音羽まで通った。当時は結婚適齢期を超えた独
身者は肩身が狭い雰囲気が漂っていた。近所に住む姉が食事を差し入れ
てくれたり、実家で食事をご馳走になったりした。このままでは拙いと、会社
から頭金になるお金を借り、ローンを組んで鷺沼にマンションを買って完全
な独立生活を始めた。通勤時間は倍になり不便な生活が始まった。今の自
分なら到底、耐えられない環境だ。だが、あの頃はそんな気分は微塵も感じ
なかった。何なんだろうか?しばらく考えてみた。答えが見えてきた。そう若
さと情熱だ。仕事は本当に楽しかった。ストレスはゼロ。いや、それ以上マイ
ナスの状態だ。残業でアルバイトの学生と床に寝袋に入って寝たこともある。
これがまた実に楽しい。夜中まで議論したりして……
我が家を訪れたAさんは現在独身35歳。会社ではパソコンを使っての設計
の仕事を任されている。いろいろ話を伺っていると悩み事があるようだった。
人はそれぞれ性格や物の考え方など様々だ。悩み事のない人はいない。
誰にでも当てはまる正しい解決方法など存在しない。信頼できる人からのア
ドバイスや友人知人の意見を参考にじっくり考えると自然に答えが浮かび上
がってくる。あとは自分を信じることである。何しろ若さ。これは最大の武器で
ある。 さて、私はどうなの?Aさん以上に悩みごとを抱えている。最大の武器
は錆ついている。だが、錆は磨けば光を取り戻す。サボらず、コツコツやるしか
ない。期待を込めて毎日、磨いています。