NO.561「
突然!嬉しい贈り物」
2021年3月30日(火)
突然、郵便配達の人が大きな袋を抱えて玄関に現れた。何だ
ろう?宛名は私の名前である。渡された重い封筒の中身は写真
と文章がびっしり詰まったファイルだった。A女史のご主人から
のものだった。A女史は私のワイフの先輩である。山形県東根
出身で横浜市の小学校で先生をされていた。ご夫婦は仕事を終
えられた後、第2の人生をタイの北部の山奥の僻地に15年間
援助活動を続けていた。A夫妻のタイでのボランテイア活動は
ご主人が68歳の時から始まり83歳になった2014年まで個人的
に財政的な支援と現地で具体的な生活指導をする傍ら日本の友
人知人を中心に支援団体”ともしび”を立ち上げ活動の輪を広げ
ていった。山間部の学校の宿泊施設の建設、水道システムの修
理,浄水器の購入など…生活に密着した様々ことに村民と力を合
わせて取り組んできた。現地の子どもから老人まで皆から慕わ
れていた。山奥で暮らす貧しい若者がAさんと支援団体”ともし
び”から奨学金をもらい大学で勉強し、卒業後、公務員や教師
になって生き生きと働いている。
活動は後継者に引き継がれて、現在に至っている。ご主人は自
分が高卒で50歳の時に通信教育で大学に入り58歳で卒業して
いる。自身の経験から貧しい若者への支援には特に力を注いで
きた。今、その若者たちが社会で活躍中だ。感謝の手紙、結婚
式の招待状、日本にお礼と報告に来る人など、沢山の人々から
慕われている。送られてきた写真入りの当時の活動の様子を読
んでいて大変、羨ましく感じた。Aさんは今が最高の時かも知れ
ない。その気持ちを直接、伝えたいと思い私はお礼の手紙を書
くのをやめて、ご主人に直接、電話をした。ご主人、羨ましいで
すね。いやー読んでくれてありがとう!元気な力強い声が受話
器を通して響き渡ってきた。ボランテイア活動で一番喜んでいる
のは活動をしている本人かもしれない。彼は今年90歳になる。
Aさんは素晴らしい人生を愉しんでいる。まだまだ、人生はこれ
からですよ、と語る。私はAさんから力強い元気をいただいた。
写真6枚
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