マスターの日記


    
 NO.596「黄綬褒章」 2023年11月22日(水)                

 長年にわたってその道一筋に贈られる黄綬褒章(お
うじゅほうしょう)を先日、ワイフの弟が受賞し皇居
で天皇陛下からお言葉を賜った。彼は山形県寒河江市
でサクランボ農家をやっている。たまたま、先月の2

0日私は人生最後(?)の山形旅行に出かけ、彼とワ
イフと3人でゆっくり愉しい会話をしてきた。その翌
日、正式な内示があったそうだ。配偶者以外は連絡で
きず後日、電話でその内容を知りワイフは自分の事の

ように歓んでいた。黄綬褒章の内容を改めて知り眞に
彼に相応しい賞だな、と昔の写真を観ながら思った。
国会議事堂で彼のサクランボの植樹に立ち会った一枚
の写真。今から40年前の二人の若々しい姿……

彼は父親から譲り受けた田畑を次々とサクランボ畑に
変え、土壌改良、品種改良、剪定、など研究はもちろ
ん毎日、暗くなるまで畑を見て回り手入れに余念がな
かった。自分の畑だけではなく、ご近所のサクランボ

畑の手助け、その上、山梨や北海道から呼ばれると時
間の許す限り、何回も技術指導に訪れている。ある時
彼に「自分の手の内を全て見せていいの?」と聞いた
ことがある。「自分が持っているものはみんな出して

いる。良いサクランボを作ってもらいたいからね。」
この言葉に彼の人柄を感じた。やがて山形のサクラン
ボが全国に知れ渡り、山梨や北海道の余市等がサクラ
ンボの産地となったのである。

今回の受賞は彼等夫婦がコツコツ努力して作り上げて
きた努力の結晶のような気がする。彼は受賞後のお祝
いを最小限に抑え、その時間を”軽部会”という若手
農家の指導、育成に力を注ぎたいと語っている。
おめでとう!軽部サクランボ園の皆さん。
 
     
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