マスターの日記


 
NO.601「我が家のパティオ」    2024年4月24日(水)               

 梅雨のような日が続いている。明日から気温が一気
上がるようだ。典型的な春の心地よい陽気は何処かに
行ってしまった。先日、テレビでスペインのコルドバ
を紹介する番組を観た。細い路をぶらぶら歩くと家々

の壁に花が飾られ、共同住宅の中庭を覗くと端正に世
話された花壇には美しい花が咲き誇っている。何処を
歩いてもこんな光景が目に入る。パティオと呼ばれて
いる。住んでいる人が日常生活を愉しんでいるのだ。

番組を観た後、書棚からワイフがフォトブックを取り
出してきた。2013年5月、私たちはコルドバを訪れてい
る。狭い路地の両側に花が飾られ、メスキータの塔が
見える。二人並んでいる人物をしげしげと観る。若い
ふたり……そこに私たちが立っている。

 毎日の夕方の散歩、恩田川の桜も散り、今は上流の
ハナミズキが見頃を迎えている。昨日は帰り道川のコ
ースを外れ、住宅街の道を歩いた。しばらくしている
とワイフが足を止めた。花の鉢で埋め尽くされた庭で

年配の夫人が黙々と花の世話をしている。ワイフは彼
女に声をかけた。「こんなに沢山のお花、精が出ます
ね」二人の会話は止まらない。………そのうちに一鉢
差し上げましょう、ということになった。3日後、再

び彼女の花壇の前を通ると遠くから手を振って迎い入
れてくれた。ずうーっと私たちを待っていたという。
シラーという紫色の鮮やかな花咲く球根をいただいた。
花壇が賑やかになる。……我が家のパティオ(笑)……
明日はトマトの苗と花を買い行こう。