試聴記

■2005年3月13日

ドブリン・ペトコフ&プロヴディヴ・フィルハーモニック管弦楽団の「ハルサイ」を聴く。

およそ10年前に購入したCD。買った理由はキャッチコピーが面白かったから。確か“前代未聞のトンデモ盤”といったようなものだったと記憶している。出だしのファゴットからして何か変な吹き方である。全体的にテンポは遅めで、各楽器のバランスがおかしい。そのため思いもよらぬ音が駆け巡り、なかなか面白い演奏だ。また今度じっくり聴き返してみようと思う。それにしてもこのペトコフとは一体何者なのか?ご存知の方がいたらご教授下さい。

■2005年3月14日

デュプレ&チェリビダッケの「ドヴォコン」を聴く。

本日、近所の古本屋に立ち寄ったところ、この盤が棚に陳列されていた。発売当時から強い興味を抱いていたものの、ついつい買いそびれていたCDである。値段を見ると1,000円。「これは買いだ!」と早速購入し聴いてみた。ドヴォコンを聴くのは何年ぶりだろうか?少なくともここ2、3年は聴いていない。私のお気に入りは「フルニエ&シェルヘン盤」で、上品なはずのフルニエが奇人シェルヘンの挑発に乗ってしまった爆演だ。さてまずは第1楽章、うーん、オケがイマイチだ。しかしさすがはデュプレ。弦が切れんばかりに強くこすりつけ、すごい迫力!そして第3楽章、デュプレの表現は一層起伏が激しくなり、強烈なカンタービレが胸を打つ。その反面、チェリビダッケの伴奏がどうにも好きになれない。

■2005年3月19日

クーベリック&バイエルン放送交響楽団の「マーラー9番/HALLOO盤」を聴く。

これは凄い演奏だ!クーベリックのライブはどれを聴いても本当にハズレがない。この盤の最大の魅力は弱音の美しさ。特に第4楽章のラストがひときわ感動的である。松本大輔氏の著書、「クラシックは死なない!」で別のテイクである「AUDITE盤」が絶賛されているので(こちらは未聴)、近いうちにぜひ聴き比べてみたい。「愛聴盤らいぶらりー」に加える予定なので、請うご期待!

バルビローリ&ベルリン・フィルの「マーラー9番」を聴く。

名盤として名高いこの演奏、私にとっては少々刺激が足りない。ましてや上記の「クーベリック盤」の後に聴いてしまうと、気の抜けたソーダのように感じてしまう。

■2005年3月20日

マルケヴィチ&ワルシャワ国立フィルの「ハルサイ」を聴く。

これは史上空前のとんでもない演奏だ!詳しくは「愛聴盤らいぶらりー」にて。

■2005年4月3日

ミトロプーロスの「マーラー5番/LIVING STAGE盤」を聴く。

緩急自在なテンポで刺激的な演奏だ。第3楽章が終わると拍手が沸き起こるというというのも頷ける。惜しむらくは録音の悪さ。襖の向こうから聞こえてくるようなこもった音で、迫力が半減してしまっている。

クーレンカンプ&フルベンの「シベリウス・Vコンチェルト」を聴く。

こちらは鮮明なモノラル録音。クーレンカンプの艶やかな音色が素晴らしい!フルベンの伴奏もいつも通りのテンションでエキサイティングだ。

■2005年4月10日

クレーメル&メータの「メンデルスゾーン・Vコンチェルト他/ANF SOFT WARE盤」を聴く。

幻の駅売りCD“ライヴ・クラシック・ベスト100”の中の1枚。2枚組CDで4曲収録されているが、その内容に驚くことなかれ!

1)メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64
 ギドン・クレーメル(vn)&ズビン・メータ(co)/イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団(1975年 ザルツブルクLive)

2)チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
 ダヴィッド・オイストラフ(vn)&ルドルフ・ケンペ(co)/トリノ放送交響楽団(1970年 トリノLive)

3)ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 ト短調 作品56
 アンネ=ゾフィー・ムター(vn)&ヘルベルト・フォン・カラヤン(co)/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1982年 ザルツブルクLive)

4)シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
 イゴーリ・オイストラフ(vn)&ダヴィッド・オイストラフ/ウィーン交響楽団(1972年 ウィーンLive)

さて肝心の演奏の方だが、まずはクレーメルのメンデルスゾーンにいきなりノックアウトされてしまった。この美しさ、細やかな弦の動き、こんなに聴かせるメンコンは初めてだ。メータの伴奏もピタリとハマッた素晴らしい演奏!そしてオイストラフ親子によるシベリウスも感動的。イーゴリの実に繊細で表情豊かなヴァイオリンが絶品だ!父ダヴィッドのサポートも文句なし。その他、ダヴィッド・オイストラフのチャイコフスキー、ムターのブルッフもレベルが高い。このCDを見かけたら絶対に買うべし!

■2005年5月1日

フェドセーエフ&モスクワ放送チャイコフスキー交響楽団の「マーラー5番」を聴く。

名だたる巨匠がいなくなってしまった現在、フェドセーエフは最も注目すべき指揮者の中の1人だ。特に十八番であるチャイコフスキーの演奏に関しては並々ならぬ進化を遂げており、今やかつてのムラヴィンスキーやスヴェトラーノフと肩を並べる存在といっても過言ではない。だがこのマーラーの5番はちょっといただけない。どうもテンポ設定に原因があるように感じられる。各楽章にもよるのだが、全体的にはゆっくりしたテンポで、刺激的な“揺さぶり”がほとんどない。結果として味の変化に乏しく、退屈な演奏と言わざるを得ない。非常に期待していただけに残念である。

■2005年5月2日

フェドセーエフ&モスクワ放送チャイコフスキー交響楽団の「マーラー2番」を聴く。

上記の「マーラー5番」同様、面白みに欠ける演奏。ロシア物で聴かせる“大地を揺るがす大音響”もここではなりをひそめている。

■2005年5月4日

フェドセーエフ&モスクワ放送チャイコフスキー交響楽団の「悲愴/RELIEF盤」を聴く。

昨夜聴いた彼のマーラーはひどかった。しかし現在チャイコフスキーを振らせたらフェドセーエフの右に出る者はいない!それを再確認すべく、今回は彼の「悲愴」を引っ張り出して聴いてみた。誉れ高き1999年録音の「RELIEF盤」である。第1楽章は一見何気ないように感じられるのだが、じっくり聴けば各楽器が非常に丁寧に演奏されているのがよく分かる。ボウイングも巧みだ。第2楽章は中間部におけるティンパニーの打ち込みが非常に個性的で面白い。第3楽章は快速テンポで駆け抜ける。マルケヴィチやアーベントロートの演奏のような大見得を切った表現は一切ないが、このスピード感、迫力には恐れ入った。私は通常この手の(大見得を切らない)表現にはあまり興味を示さないのだが、この第3楽章は個人的には5本の指に入る名演である。第4楽章はさほど感傷的ではないが、柔らかなタッチでほの暗さを醸し出し、実に美しい演奏を聴かせる。やはりフェドセーエフのチャイコは格別だ!全体的にムラヴィンスキーの演奏に近いものを感じるが、「悲愴」に関してはフェドセーエフのこの演奏の方が自分好みである。

■2005年5月15日

朝比奈&新日本フィルの「悲愴/fontec盤」を聴く。

大河の流れのようなスローテンポ。決して一流とは言えないオケから重厚な音を引き出すその手腕は認めるが、個人的にはもっと感情の高まりを露骨に表現した演奏を好む。

バーンスタイン&ボストン交響楽団の「マーラー9番/FIRST CLASSICS盤」を聴く。

ライブの臨場感伝わる好演奏。以前、評判の高いアムステルダム・コンセルトヘボウ管との「巨人」を聴いて、その緩みきった表現にがっかりしてしまったが、この9番は彼のスタイルにピッタリの曲だと思う。中でも第3楽章の畳み込みと第4楽章ラストのとろけるような甘美な表現が最高だ!バーンスタインの足音等もふんだんに収録されており、この演奏がいかに熱のこもった演奏だったかを物語っている。

■2005年7月3日

ホロヴィッツ&バルビローリの「チャイコフスキー・Pコンチェルト1番」を聴く。

久々の試聴です^-^v ここのところ非常に立て込んでおり、ゆっくりとクラシックを聴く余裕がなかったもので・・・。今回はホロヴィッツが無性に聴きたくなり、この盤を数年ぶりに聴いてみた。正直言って驚いた。こんなに凄い演奏だったとは・・・。特に第3楽章は圧巻!なんと5分55秒の超快速。最近ではセルとの共演盤がこの曲の決定盤としてもてはやされているが、このバルビローリとの録音は第3楽章に関しては目下敵なしではないだろうか。そのスピード感、テクニック、興奮度、どれをとっても申し分ない。バルビローリの伴奏も熱い!

■2005年7月18日

ワルター&NBC交響楽団の「チャイコフスキー5番」を聴く。

1940年のライブ。晩年のワルターの穏やかさとは対極にある、起伏に富んだ激しい演奏。特に第4楽章の超スローテンポ、フルベンばりの最後のアッチェレランドはストコフスキーもびっくり!「マーラー1番」と「シューマン4番」も収録されており(この2曲は現在未聴だが、凄い演奏という噂)、個人的にはかなりお勧めの一枚だ。「シルベストリの4番」「ストコフスキーの5番」「ゴロワノフの6番」などが好きな人は必ず聴くべし!

■2005年7月24日

バルビローリ&シュトゥットガルト放送交響楽団の「マーラー2番」を聴く。

1970年、バルビローリ最晩年のライブ。スタジオ録音のバルビローリとは全く違い、熱気溢れるスリリングな演奏。弦楽器の美しさ、管楽器のギラついた響きが刺激的だ。テンポは揺れ、時にはアマチュア並みの危うさを見せる。やはりこの人もクーベリックやワルターのように、ライブでこそその真価を発揮する指揮者だったのだと実感した。第4楽章、第5楽章は屈指の名演!声楽陣の美しさも格別だ。

■2005年9月17日

ホルヴァート&スロヴェニア・フィルの「マーラー2番」を聴く。

念願の一枚を手に入れた。洋泉社MOOKの「クラシック名盤&裏名盤ガイド」で堀澄浩氏が絶賛しているホルヴァートの「復活」である。ホルヴァートはそれまで全く無名だったにもかかわらず、この演奏だけで一躍“裏の巨匠”としてマニアの間で崇められる存在となった。さて肝心の演奏はというと・・・やはり噂に違わず強烈だ!もちろんライブだけに多少の綻びはある。しかしこの圧倒的な迫力、説得力は他の追随を許さない。ティンパニーを中心としたパーカッションの常軌を逸したやかましさが刺激的だ!そして第5楽章の合唱の美しさは涙なくして聴くことはできない。

■2005年10月8日

チェクナヴォリアン&ロンドン・フィルの「ハルサイ」を聴く。

熱血系指揮者、チェクナヴォリアンの「ハルサイ」がCDリリースされたと聞いて、期待に胸膨らんだ。というのもこの人、ロシア系、それも東洋の香りを漂わせるような音楽に抜群のセンスを発揮するからだ。ロンドン響との「シェエラザード」がそのいい例である。しかしこの「ハルサイ」には失望した。チェクナヴォリアンの持ち味である勢いの良さや躍動感が全く感じられず残念!

■2005年10月9日

セーゲルスタム&デンマーク国立放送交響楽団の「マーラー2番」を聴く。

実に聴きごたえのある「復活」だ。かなりスローな演奏だが、所々で効果的にテンポを揺らすため全く退屈しない。また声楽陣も素晴らしい。第4楽章の独唱などは表現力が非常に豊かで、ドリス・ゾッフェルやブリギッテ・ファスベンダーといった大物と比較しても決して引けをとらないし、第5楽章の合唱も最高の出来映えだ。全体的に完成度が高く、同曲屈指の名演といってもいいだろう。近々「愛聴盤らいぶらりー」に加える予定だが、もう少々聴き込んでみたい。

■2005年10月16日

ギーレン&ベルリン交響楽団の「ハルサイ」を聴く。

いや〜、満足満足!詳しくは「愛聴盤らいぶらりー」にて。

■2005年11月3日

ブーレーズ&BBC交響楽団の「マーラー5番/ARKADIA盤」を聴く。

これも期待以上に凄い演奏!詳しくは「愛聴盤らいぶらりー」にて。

■2005年11月19日

ブーレーズ&BBC交響楽団の「マーラー2番」を聴く。

ブラボー!この演奏は“クラシックの聴き方が変わる本<テーマ別・名盤&裏名盤ガイド>”の中で次のように書かれている。「確実なのはこのCDが大変面白い内容であるということ。先鋭なスタイルが作品の強大なパワーを把握し、精確かつ強靭に放射する様子に聴衆も感動のブラヴォーである。」このコメントの通り、本当に感動的なライブである。あの頃のブーレーズは良かった!

■2005年12月3日

アンチェル&チェコ・フィルの「ハルサイ」を聴く。

全体的に高水準!第2部に入ってからのティンパニーはかなりエキサイティングだ。また所々で前のめりになったり、珍しくテンポを急に落としたり、アンチェルらしからぬ?表現が満載でなかなか面白かった。

スヴェトラーノフ&ソヴィエト国立交響楽団の「ローマ三部作」を聴く。

“泉”も悪くないが、やはり“祭”と“松”が断然面白い!“祭”の呆れるほどのバカ騒ぎぶり、“松”のラストにおける異様な引き延ばしに爆演マニアは狂喜乱舞すること必須である。他の演奏では「トスカニーニ盤」「バティス盤」がテンションが高くてたいへんよろしい。あとは未聴の「オーマンディー盤」が気になる。

■2005年12月17日

ロヴィツキ&読売日本交響楽団の「新世界」を聴く。

ん〜、この演奏はいい!ロヴィツキという指揮者がこんなに凄かったとは・・・。アンサンブルはかなりシャープな仕上がりで、マルケヴィチをも彷彿とさせるような演奏だ。また時折大胆なテンポの変化を加え、独特の味わいを醸し出している。個人的にはこれまで宇野氏絶賛の“スメターチェク盤”を同曲最高の演奏としてきたが、この演奏はそれを凌ぐかもしれない!

■2006年5月9日

チェリビダッケ&ミュンヘン・フィルの「シェエラザード」を聴く。

さすがに評判の演奏だけのことはある。雄大でパワフルなのは言わずもがな、色彩感が素晴らしい!面白さという点ではチェクナヴォリアン盤やストコフスキー盤がダントツだが、とろけるような甘美な雰囲気を味わうならチェリビダッケ盤が正解!

■2006年5月27日

チェリビダッケ&シュトゥットガルト放送交響楽団の「火の鳥/EXCLUSIVE盤」を聴く。

シェエラザード評でも触れたが、色彩感豊かな音楽で抜群のセンスを発揮するチェリビダッケにとって、「火の鳥」は格好のレパートリーだ。木管、金管のユニークな表現がこの曲の美しさをより一層際立たせ、夢心地へと誘う。またクライマックスへ向けての盛り上げ方はさすが!

■2006年5月28日

ミュンシュ&フランス国立管弦楽団の「幻想交響曲/DISQUES MONTAIGNE盤」を聴く。

ミュンシュの「幻想」と言えばパリ管とのスタジオ録音が有名であるが、これはフランス国立管とのライブ録音。こっちのほうが断然面白い!というよりも元々“「パリ管盤」は過大評価されすぎ”というのが私の見解である。このライブではテンポを大きく揺らし、所々でミュンシュの唸り声さえ聴こえてくる。一度聴けば「パリ管盤」など比較にならないほどの熱気と迫力に圧倒されること間違いなし!

■2006年7月23日

<祝>コンテンツ追加特別企画「新世界のベスト盤は?−@スメターチェク&プラハ放送交響楽団」

コンテンツの追加(ドヴォルザーク)を記念して、今回から数回に渡り、新世界の徹底聴き比べを行います! 第1回目の今回は、あの名盤「スメターチェク&プラハ放送交響楽団」について。 詳しくは「愛聴盤らいぶらりー」にて。

■2006年8月20日

<祝>コンテンツ追加特別企画「新世界のベスト盤は?−Aセル&チェコ・フィル」

新世界の徹底聴き比べ第2弾は、1937年に録音されたセルの演奏。このCDは「IRUKA DISKS」という見たことも聞いたこともないようなレーベルで、正直言ってかなりチープな作りである。裏面に書いてある解説によれば、英国HMVのオリジナル・78回転レコードから転写されたものとのこと。ノイズがひどく、お世辞にもいい音とはいえない代物だが、オリジナルの音を下手にいじくっていないところがいい。演奏の方は過激な表現を一切排除した、スタンダードな名演といえるのではないだろうか。私個人としては少々物足りないが・・・。

マデルナ&ミラノRAI交響楽団の「ハルサイ」を聴く。

このギクシャクしたリズム感、崩壊寸前のアンサンブルがなんとも刺激的!以前記載した「ペトコフ&プロヴディヴ・フィル盤」に勝るとも劣らない個性的な演奏だ。また時間があるときにゆっくり聴き直してみたい。

■2006年10月14日

<祝>コンテンツ追加特別企画「新世界のベスト盤は?−Bケルテス&ウィーン・フィル」

さて一向に筆が進まないこの企画もついに第3弾目(笑)。今回は巷ですこぶる評判の良いケルテスの演奏を久々に聴いてみた。この演奏は過去に何度か聴いてはいるが、際立った印象はなく、なぜそれほどまでに皆さんが絶賛するのか分からないまま今日に至っている。まずは出だしの部分だが、最弱音で奏でられているため(あるいは再生装置のクオリティー?)あまり良く聴こえない。そのためボリュームを目一杯高くしたところ、やられました!低弦の雄たけび、ティンパニーの爆発。スタジオ録音だがライブのようなハイテンションで最後まで手に汗握る演奏だ。なるほど、人気の秘密がこれで納得!

■2006年10月15日

<祝>コンテンツ追加特別企画「新世界のベスト盤は?−Cクーベリック&チェコ・フィル(91年ライブ)」

今日はクーベリックのライブを取り出して聴いてみた。ライブのクーベリックといえば「AUDITE」のマーラーシリーズや「ORFEO」の幻想交響曲など、スタジオ録音からは想像もつかない燃焼度の高さ、ユニークな解釈が面白い。この新世界も熱のこもった演奏であるが、特筆すべき“サプライズ”はない。そうした意味でやや不満の残る内容。

■2007年3月17日

バーンスタイン&クリーブランド管弦楽団の「マーラー2番」を聴く。

皆様、お久しぶりでございます。実に半年ぶりの更新です。さて今回試聴しましたのはバーンスタインの「復活」で、オケはなんとクリーブランド管弦楽団。いや〜、テンション高いです。部分的に弦パートがやや小ぢんまりとまとまりすぎているかなと思わせるところもあるが、全体的に迫力に満ち溢れ、バーンスタインの魅力を十二分に満喫できる演奏。第3楽章では怒涛のごとき揺さ振り攻撃が炸裂!そして最終楽章はゆっくりとしたテンポで美しい旋律を切々と歌い上げた感動的名演。声楽陣も文句なし。また随所で登場するバーンスタインの鼻歌がチャーミングだ!

クーベリック&アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の「マーラー5番」を聴く。

本日試聴したもう一曲は、1951年録音のクーベリックの「マーラー5番」ライブ。バイエルン放送響との「AUDITE盤」が有名だが、今回聴いたのはアムステルダム・コンセルトヘボウ管との「TAHRA盤」。きりりと引き締まった辛口の演奏だが、内容的に特筆すべき面白さはなく、至ってオーソドックス。やや期待外れで残念。

■2007年4月28日

アルゲリッチ&デュトワの「チャイコフスキー・Pコンチェルト1番/ANF SOFT WARE盤」を聴く。

知る人ぞ知る“伝説のトンデモ盤”。“クラシックの聴き方が変わる本<テーマ別・名盤&裏名盤ガイド>”では次のように紹介されている。「同じ場所(終楽章後半)でこの二人(デュトワとアルゲリッチ)は、高くなったテンションをギリギリまで引き伸ばし、「まだよ、まだよー、まだいっちゃダメー!」みたいにエッチなカタルシスをご披露してくれる。ちなみに、同じペアの結婚記念録音みたいなDG盤は、きれいに寄り添ってますといった気の抜けた演奏でつまらない。DG盤を披露宴のキッスとすれば、これは初エッチの夜のコーフン。エッチ度から言えばダントツのCDである。」この演奏、確かにダイナミックな躍動感が彼女らしいと言えばそう言えなくもない。しかし当の本人(アルゲリッチ)によると「これは自分が演奏したものではない。」と言っているそうである。とすれば一体誰の演奏なのか?問題の終楽章後半は結構笑えます。

■2007年5月5日

カラヤン&ベルリン・フィルの「ハルサイ/PALEXA盤」を聴く。

かつてアンチ・カラヤンという言葉が存在したが、私は正にその一人である。思えば一番最初に買ったレコードが、彼の指揮した「チャイコフスキーのピアノ協奏曲(ピアノ:ラザール・ベルマン)」であった。それまでは「ケンペ&ネルソン・フレイレ盤」のカセットテープを、それこそ擦り切れるまで聴いてきたのだが、レコードという代物に興味を持ち始め、父親にせがんだところ、父は迷わず「カラヤン&ベルマン盤」を薦めた。当時クラシック関連の雑誌では、評論家達がこぞって彼のレコードを絶賛した。その影響で、この「カラヤン&ベルマン盤」には並々ならぬ期待を抱いていた。きっと夢のように劇的な演奏が展開するのだろうと・・・。しかし実際には全く期待を裏切る凡演だった。その後もカラヤンの演奏に感動したことは一度もなかった。今回この「春祭」を買ったのは、ユーザーレビューがとても興味深かったからである。“これ本当にカラヤンの演奏なんでしょうか?”“なるほど阿鼻叫喚って感じですね”“聞き終ったあと思わずガッツポーズを取ってしまった”等々。そして私の感想。“こんなカラヤンが聴きたかった!”

■2008年1月12日

アーベントロート&ベルリン放送交響楽団の「悲愴」を聴く。

大興奮のスケルツォ!詳しくは「愛聴盤らいぶらりー」にて。

■2008年2月1日

ネルソン・フレイレ&ミカエル・シェーンヴァントの「ブラームス・Pコンチェルト2番/インターネットラジオ放送“BartokRadio”」を聴く。

それなりのPCさえあれば、世界各国の様々な放送が楽しめる“インターネットラジオ”。最近私はこれに夢中である。過去の貴重な音源をはじめ、ライブ生中継なんかもある訳で、これを聴かない手はない。日本時間の深夜から明け方にプログラムが集中していることが最大の難点ではあるが、タイマー機能のある録音ソフトを備えればこの問題もクリアできる。さて今回エアチェックを行なったのはネルソン・フレイレのピアノによる「プラームスPコンチェルト2番」。私はこのピアニストが大好きだ。小さいころには彼の「チャイコフスキーPコンチェルト1番」のカセットテープをそれこそ擦り切れるほど聴いた。南米の出身ということもあってか、非常に情熱的な演奏をするピアニストである。この演奏でもそんな彼の魅力が全開!終演後のブラボーも熱狂的。

■2008年2月2日

アラン・ブリバエフ&スタヴァンゲル交響楽団の「シェエラザード/インターネットラジオ放送“NRK Alltid Klassisk”」を聴く。

この演奏は凄かった。予約録音が上手くいかず、演奏前半を聴きそびれてしまったのが痛恨の極みだが、後半部分を聴く限り、“幻想的な美しさ”“心地よいスピード感”“ここ一番での爆発力”がライブならではの緊張感と相俟って本当に素晴らしい。特に“荒れ狂う波に呑まれる船の難破の場面”での強烈なティンパニーの連打は気絶もの!アンコールを求める観客の拍手がこれまた凄かった。いやはやしかしながらとんでもない超新星が現れたものだ。恥ずかしながら、私はこのブリバエフという指揮者については、今のところ1979年生まれでカザフスタンの出身ということぐらいしか分かっていないが、いずれは21世紀を代表する巨匠の一人となることを皆様にお約束しよう!なおヴァイオリン独奏はエルドビョルグ・ヘムシング。余談ではあるがかなりの美人らしい。萌え〜!

ブーレーズ&BBC交響楽団の「マーラー9番/ARKADIA盤」を聴く。

やはりこの時代のブーレーズは、多少荒削りな部分も見られるものの、今とは全く違ったアプローチで面白い。最終楽章の“冷たい美しさ”が印象的。

■2008年2月3日

サイモン・ラトル&ベルリン・フィルの「展覧会の絵/インターネットラジオ放送“Musiq3”」を聴く。

この演奏は私の好みではない。中庸な演奏というか、面白みが全く感じられなかった。

■2008年2月11日

マリス・ヤンソンス&バイエルン放送交響楽団の「マーラー1番“巨人”/インターネットラジオ放送“NRK”」を聴く。

これは2007年3月2日、ミュンヘンのヘルクレス・ザールでのライブ音源をエアチェックしたもの。スケールが大きく、楽器を思う存分朗々と鳴り響かせた好演。特に奇を衒ったような演奏ではないが、所々で意外な表現も垣間見え、非常に新鮮な印象を受けた。そしてなんといっても金管とティンパニーの爆発力がいい!今まで聴いた「巨人」の中でこれは指折りの演奏である。かの有名な「コンドラシン&北ドイツ放送響」の演奏(コンドラシンの死の直前のライブ)なんかよりよっぽど面白いのでは?近いうちに「巨人」の聴き比べでもやってみようと思う。

■2008年2月16日

特別企画「マーラー1番“巨人”対決−@マリス・ヤンソンス&バイエルン放送響(2008年2月11日付論評参照)VS コンドラシン&北ドイツ放送響」

コンドラシン盤は有名な死の直前ライブ。当時、北ドイツ放送響と険悪な関係にあったテンシュテットが突如登板をキャンセル。オランダで路頭に迷ったオケに急遽手を差し伸べたのはコンドラシンであった。突然の代行にもかかわらず、演奏会は大成功し、コンドラシン本人も大満足だったという。しかし翌朝、持病の心臓発作によりコンドラシンは帰らぬ人となった。さて演奏の方だが、改めて聴き直してみるとこれがなかなか面白い。急遽ピンチヒッターとして引き受けたというのがおぼろげに感じられるのだ。オケの乱れは頻発し、練り上げの甘さが目立つ。しかしその反面、熱気と緊張感は凄まじいもので、汗をほとばしりながら懸命に楽器を奏でるオケの様子が生々しく伝わってくる、実に壮絶な演奏である。特に目まぐるしい変化に富んだ第4楽章が最高!“(マリス・ヤンソンス&バイエルン放送響の方が)かの有名な「コンドラシン&北ドイツ放送響」の演奏なんかよりよっぽど面白いのでは?”という2008年2月11日付コメントを撤回する。<勝者:コンドラシン>

■2008年2月23日

ゴーティエ・カプソン&セミヨン・ビシュコフの「ドヴォコン/インターネットラジオ放送“HR3”」を聴く。

驚愕のライブ!詳しくは「愛聴盤らいぶらりー」にて。



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