この部屋には、私の好きなこと、あれこれとりとめもなく並べています。
ちょっと息抜きに。
音楽のことなど
05年12月
倉木麻衣の2002年のアルバム「FAIRY TALE」を。この中の5曲目「Winter Bells」が、
私の知る限りの、最高のクリスマスソングです。7曲目の「Can't forget your love」は、
こ〜んなに切ないのにどうしてベスト版に入ってないのだろう・・・許せん・・・。
前から持ってるCDなのに、ナゼか突然ハマってしまい、この1ヶ月こればっかり。
北海道5日間もこれ1枚(他のも持って行ってたのに)を、擦り切れるまで
ガンガンかけて一人で走り回りました。(「擦り切れる」という旧レコード世代的発言に
私の実年齢を感じたあなた、あなたは正しい・・・。CDは、すりきれません・・・。)
映画のことなど
本のことなど
05年12月
「えんちゃん」 中場利一 角川文庫
いや〜これも面白かった!「岸和田少年愚連隊」以来のファンです。(ナイナイの
出てる映画も面白かったよね)。
この本の中で「あの辺は女一人で行くとことちゃうよ。岸和田より味付けは濃いよ・・」
とまで言われている通天閣ふもとが、私の出身地です。文句ある?
ダンプやタンクローリーのごろごろある家で、それらに乗る荒くれどもの間で育った私
には、懐かしい世界です。
いや、この本ほど荒っぽくはないですよ、さすがに・・・・・。
06年2月
東京事変 「大人」
「日本全国の、まだ買ってない人は、まず買いましょう。
たとえ今まで椎名林檎のファンでなかった人でも。話はそれから。」
とまで言いたくなる一枚。私のは、もう擦り切れてる・・・。
(CDは擦り切れないってば)。
大雪の運転時などは、恐怖心に負けないように大声で一緒に歌っています。
(←そんなことより運転に専念した方が・・・by夫)。一度、うっかり窓が少し開いてて、
信号待ちの時に大恥かきました。はい、おんちです。
景気よく歌う私も、歌詞が英語の所にさしかかると突然無口に。
大阪弁以外の言語は、何一つ操れない私なのでした・・・。
10.「透明人間」も好き。珍しく明るいよね。
06/12/03
06年2月
「博士の愛した数式」
この映画を観て初めて「数学っておもしろいかも」と思ったけど、
もう遅いってば・・・・。
表面にはあまり出てこないけど、深津絵里の役どころがシングルマザーである
設定が、全体を引き締めている気がする。けなげさを表現させたら、彼女の右に
出る人はいないだろう・・・。
寺尾聰と浅丘ルリ子(役名は忘れた)の間柄も痛々しいけれど、全体が
こんなにも爽やかで清々しく観られるのはなぜでしょう。
「記憶が80分しかもたない」ってことだけど、そういう設定のアメリカの映画が
昔あり、それもすごく面白かったです。「メメント」です。
NEW 07/04/07
06年02月
「産めない女に価値はない?」 家田荘子 扶桑社 ¥1500
題名が凄すぎ。生殖医療を受けている(受けた事がある)女性や、精子提供・
卵子提供で出産した女性の生の声のリポート。驚く話が。
「(不妊の女性が)他の人が妊娠した時、内心流産を願ったり、側に寄って欲しく
ない、見たくない」などと思ってしまう経緯を読んで、「こうはなりたくないな」と考
えた人も、治療を続ける内に、妊婦が隣に座った時、「流産しちゃえ」「足ひっかけ
てやろうか」と思ってしまったという話が・・・。こっ、コワい・・・。
さらに驚くことに、その人が公的機関の不妊相談室に相談した時のアドバイスが
「みなさん(!)そう仰るんですが、その時は、自分を責めちゃダメです。自分を甘
やかして下さい」というもの・・・。いいの?そんなんで・・・。
治療をしてる人の方が、心から人の妊娠を喜んだり、妊娠・出産の無事を祈ったり
できるもんだと思ってたのに。だって、そうでしょ、普通に考えたら。
どうしようもなく「羨ましいなあ」とかくらいは思っちゃうとしても。人さまざま・・・。
他にも、治療が苦しい(痛い)とか心や体調、日常生活が大変になる話がいっぱい
あり、現在治療中の人および治療しようかなと考えている人は読まない方がいい
かもです。
ブックオフにはまだ何冊かあったけど(横手店)。よく考えたら、このような世界に、
私も片足突っ込んでいる・・・?(両足だよっ!)
でも、これは1999年の本なので、今とは事情が違う点も多々あると思います。
「産んではいけない!」楠木ぽとす・新潮文庫、も凄かった(読むなよ、そんなもん・・・)。
なかなかにメゲる内容です。これを、事もあろうに不妊外来の待合室でこっそり
読んでしまいました。
この2冊を読んでなお、明るく元気に不妊外来に通う私って・・・。
06年3月
「2001年哲学の旅」 池田晶子編・著 永沢まこと絵 新潮社 ¥2200
当ホームページ「Artist」のコーナーに表紙の写真があります。
内容は対談あり、哲学史の楽しい解説あり、読者の手紙や相談室あり、と、
飽きさせない内容の一冊。
中でも「聖地巡礼紀行」は、紀行文か旅行の手引き(地球の歩き方みたいな)
として読んでも役に立つし面白いし、何と言っても、絵がすごいんですから!
哲学に興味はあまりなく、ぱらぱらと、写真や絵や哲学っぽい雰囲気を楽しもう
か、という人(実は私も・・・?)にこそオススメの美しい本です。
この本は文字通り2001年に出たのですが、題名が面白いですよね。
06年3月20日
ROCO 「コミカルライフ」
まさに「耳で聴くオモチャ箱」の形容がピッタリの楽しい楽曲の数々!
@「コミカルライフ」、D「DOGEYE」がとくにたのし。
じっとしたまま聴くなんてどうしてもできない!絶対に踊ってしまう。
でもよく聴いていると、明るさの中に、何かをあきらめたような不思議な
ものがなしさが漂ってる気がするのは、なぜ・・・?
そしてG「Sunny Day」、おいおいどうした、思いっきりクラい・・・。
楽しくなりたい人にも、悲しい人にもおすすめの、ふしぎな一枚です。
06年3月21日
倉橋ヨエコ 「婦人用」
慎重なはずの私がジャケットを見ただけで買ってしまったCD。
(変なもんだろうな〜という程度の予備知識はあった)
これがもう大正解の面白さで。昭和歌謡の発声のジャズのような、懐かしい
ようなサイケなような。歌詞も可笑しい。
「夜は自己嫌悪で忙しい」「私の日課は被害妄想」「私の特技は自信喪失」
「私の魅力は魅力ないこと」といった名言(?)が並び、全編これほぼ失恋。
中島みゆきの歌詞に矢野顕子の曲をつけたみたいな(あまりに乱暴なくくり
でした、申し訳ないです・・・すみません)。
ヴィレッジヴァンガードの紹介文に「自虐系」とあったのもうなずけるすごさ・・・。
ここまで来ると物悲しくも何ともなく開き直って唄えます(?)。
屈託なく浸れるよいCDですが、誰にでもはウケないでしょう。
ヘンなもの好きのあなた、是非、お毒見を・・・。
06年3月22日
パンダとササノハ 「パンダと音楽」
ご紹介3夜連続最後の今日は、史上最強のこの一枚写真中央。
抱腹絶倒・万人悶絶のものすごいおもしろさです。
この際、ジャンルが何か、とか訊かないで。パンササはパンササ系。
特に22・23・24曲目の続き(?)物の殺人的なおもしろさ。
初めて聴いたのが運転中だったので、一人でハンドルを叩いてひーひー泣き笑い
ながら走るはめに・・・。他車からの気味悪げな視線が痛かったです。
歌詞カードはなくて、ヴィレッジヴァンガードの店員さんと、歌詞(セリフ)気になり
ますよね、と盛り上がる。交互に歌詞を言い合っては笑い転げたりして。
「そんなに聞き取れました?」と言われたけど、あれは、もろに関西弁。私が聞き
取れんでどうする!関西人は(でなくても)聴いてみましょう!
「ネットで、歌詞の一部を打ち込んだら、ずらずらっと歌詞、出てくるんですよ」
らしいです。ヴィレッジヴァンガードのスタッフの間でも「パンササのしゃべり」
がはやっているらしい(我が家でも)。「かあいいでっしょお〜」とか。
でも、聴いて頂ければ、わかります。きっとそうなるから。
ポップス好きも、テクノ系も、歌謡系も、民謡系も。ヴィレッジヴァンガードまたは
Amazonに走れ!?
一家に一枚。私もう、一生これ一枚で生きていけるかも。
3月(2006/03)のご紹介は、とくに面白かったので3夜連続で。
いずれもヴィレッジヴァンガード(秋田フォーラス8F店)にて購入。
06年4月6日
「Degung Bali」
このタイトルの読み方すら分からないのですが、とにかくバリの音楽です。
3/24にホテル海風土で教えてもらい、やっと4/1に、仙台の泉区、
J−WOOD(輸入家具や手作り家具、バリ雑貨・アジア雑貨などのお店)
に行ってきて買いました。教えて下さったHさん、ありがとうございました。
J−WOODには、他にも店舗があるようです。東北の人はチェックしてみる
価値あるかも。(秋田にはないです)。首都圏の、似たようなお店より、だん
ぜん値段が良心的だし。家具はどれもすごく素敵だし。小物もいいし。布も。
ウチでは「Degung Bali」の、入門編ベスト盤(「The Best of Instru
mental」と副題がついている)と、シリーズの1(1とは書いてないけど)、2枚
をまず買いました。が、なんで2以下のシリーズも一気に買わなかったのかと、
お互いを責め合う毎日です・・・早く続きが聴きたいよう。
もうこれで今月、私達がバリ音楽から抜け出せることはないだろう・・・。
(後日談: 本当に残りをまとめて買ってきてしまった・・・もうずっと聴いてる。
秋田道〜東北道を走ると条件反射で頭の中にバリ音楽が流れる
ほどです。
06年4月
「ALWAYS 三丁目の夕日」
日本アカデミー賞凱旋記念で、千円で観られたので行ったけど、こんなに
面白いならもっと早く行けばよかった!
私達が小さい頃は、まだこんな街角で、こんなファッションだったんですよね。
なつかし〜(トシがバレるって)。
大阪の下町もこんなだった。ああ通天閣・・・。
この時代、この世界観を破綻なく表現するために使っています、といったCGの
使い方にも好感がもてるし。(だって、使い方よく考えてもらわないと、CGって、
基本的にキモチ悪いですものね。)
淳之介役の少年の、思いっきり貧相なのにかわいい「不思議なみすぼらしさ」
が、我々大人の心をわしづかみ。なかなかの役者だし。ん〜かわい〜。すっかり
感情移入しちゃったので、実父の元から逃げて養父(?)の元に戻って来るとこ
ろでは本当に貰い泣きしてしまった。映画館内の大人はほとんど皆泣いていたで
す・・・映画が終わって明るくなったのに、誰も立つに立てない、っていうくらいに。
06年4月
「少年裁判官ノオト」 井垣康弘 日本評論社 ¥1600
「酒鬼薔薇聖斗」を担当した方なので、マスコミ・広告ではそのことが前面に
押し出されていますが、買って読んでみると、落ち着いた本です(当たり前
か・・・)。
マスコミを賑わせた件も、他の件も、事件の重さに変わりはなく、淡々と綴ら
れる一件一件が、「そうなの?」と笑えたり、しんみりさせられたり。
時折かすかにほの見える、この世界の人事のこと。いわゆる「出世(ワープロ
で変換するだけでもイヤなコトバだ・・・)」ってのも人それぞれのモノと実感。
自分の執った処置が「あれで良かったのかどうか?」死ぬまで答えは出ない
正解のない仕事、休日や夜、家でこなす部分も多い仕事。
ん〜。休める時はすかさず休んで遊びまくって下さい。と、言う気になります。
笑えたのは、表紙の写真。執務机の後ろの特等席(とも言える)場所に並んで
いるのは、漫画「家栽の人」ではっ。ウチにもあるけど。(「栽」は、わざと「裁」で
なく、栽培の「栽」にしてあるとか)。
あの漫画に出てくる、仕事と園芸に明け暮れ、誠実に生きている地味〜な
主人公が、私の理想の男性だったりします。(誰も私の理想はきいてないって。)
06年5月
「クラッシュ」
本年度アカデミー賞受賞作品。の、わりには地味な扱いで、TOHOシネタウン
ではなく、フォーラスシネマパレでの上映(これがどんなに地味な事か、秋田人
にはお分かりでしょう)でした。昨日(5/19)までだったので忙しいのに無理して行った
けど、行って良かった!これを映画館で観そびれたら、人生の大きな損失になる
ところでした(大げさ?)。
最初は一見、人種差別テーマかと思わせておいて、ハナシはもっと深かった・・・。
有り体に言っちゃうと、人間には、どうしようもない悪い部分と、誠実で崇高な部分
が無理なく(?)同居している、ってお話でしょうか。
それだけならよくある話だけど、この映画がよかったのは、人間のその、どちら
の姿が本当だとも、どちらがいいとも言っていないっぽいところ。教訓ぽくも押し付け
がましくもなく。(でも大体善いところの方が後になって出てくるので、あとくちよし)。
特に(私にとって)よかったのが、ど〜しようもない差別主義者のセクハラ警官が、
有事には、命を賭して人命救助にあたったエピソード。
救おうとした相手が、事もあろうにさんざんエッチなセクハラしちゃった相手のご婦人
だったので、その場面の緊迫感は、並大抵のものではなかったです。
どんな面も、一つ一つが「その人」を構成しているのね・・・。
この映画は、何人もの登場人物に少しずつ何らかの接点がある、いわゆる
グランドホテル形式(1932年グレタ・ガルボ主演映画「グランドホテル」由来の形式)
なのだと思うけど、こんなに成功している例を他に知らないほど。
ところで、フォーラスシネマパレでは、好評につき、この映画の上映は一週間延長
されたそうです。い、急いで行ったのに・・・でも、何か嬉しいですね。
06年6月
「明日の記憶」
渡辺謙がアルツハイマーを発症するという設定だけでも話題を呼んだ作品。
仕事人間で、家庭のことは妻(樋口可南子)に任せっ放しだった主人公ながら、
病気になってからの、妻の支えぶりが美し・・・すぎて、夫は疑問を呈していた。
「あんなん、あり・・・?」(いや、もちろん私も感動はしたけど。)
「うん、私も疑問に思う。それはともかく、私らは、どうする?どっちかがそう
(アルツハイマーとかに)なったら?」
「さっさと病院とかホームとかに放り込んでさっぱり忘れる。で、元気なほうは、
早よう次の相手を探して、別の幸せを建設するほうにエネルギー使う。のが、
建設的やと思う。」
「だよね〜。賛成。」(二人とも、トシ取ってから次の相手なんて探せるようなタマ
じゃない、って事は失念してるところが浅い私達・・・・。)
こんなドライな私達では、美談にも映画の主人公にもなりませんことよ。
映画の内容が内容なので、周りの観客も私達と似たような年齢の夫婦づれが
多く、み〜んな
「私達だったら、どうする?」
みたいな事をボソボソと語り合いながら帰って行くのが笑えた。
みんな同じだ・・・。でも、いま考えたってきっとムダ。
その時にならなきゃわかんないって!
06年7月14日
小島麻由美
「Swingin' Caravan!」
東京九段会館大ホールでライブを観て来たばかりなので、さらに盛り上がって
車の中でもこればっかり。もう歌詞カードなくてもほとんど歌える!
けど自慢にもならない!
昔(たとえば「me and my monkey on the moon」のころ)とは声が変わったのか、
ライブでは昔の曲は少し歌いにくそうだったけれど、このアルバムからのはバッ
チリ。
この人の、暗いんだか明るいんだか解んないキュートな声が私は好きだし、
作詞・作曲・編曲まで全部自分でされているので、
「ああ、この歌詞、これを、こういうふうに曲にしたかったんだな」
というのがダイレクトに心にひびいてくる。編曲は大事、大事。
なんと誰が聞いても意外なことに、私はこの中で「みずうみ」という静かな地味な
曲が好きなのだった・・・自分でも意外だ・・・。
06年8月
「かもめ食堂」
筋と言えるほどの筋はない。のに、とても面白かった。観終わって余韻あり。
小林聡美(役名は忘れた)がなぜフィンランドで食堂を始めたのか、片桐はいり
(役名は忘れた)やもたいまさこ(左に同じ)がなぜフィンランドにやって来たのか、
この食堂以外では、どのような生活背景のある人達なのか、予測されたことだけど、
何も明らかにはされない。そこが、とてもいいと思う。
人と人とが接するということ。
行きずり、と言っていいような関係の人間同士が、その短い時間・浅い関係の中で、
実は強く支えあっていること。
そういうことに、しみじみしてしまう。
主人公の無駄のない美しい作法で作られる食べ物の数々、やはり無性に食べたく
なってしまった。おにぎり(絶対おかかと梅と鮭)、豚カツ、シナモンロール、焼鮭、
豚のしょうがやき。煮物に散らされた、緑あざやかな絹さや。
食べること、が人をつなぐのだから、いろんな人と、いろんなものを食べることも、
家族と慣れたものを食べることも、もっと大切にしようと決意を新たに。
06年10月
「永沢まことの絵の描き方7日間」 永沢まこと 草思社 ¥1900
ふっふ。先月(9月吉祥寺美術館で「アフリカ!アフリカ!展」の時に久しぶり
に著者の先生にお会い出来たので、私の持ってる本は筆者サイン本。
一応これから始める初心者向けの本、という事になっているのですが、これが
なかなか深い。(私がいつまでも浅いだけ?)。
私達、この「永沢流」の絵描きにとって最も大切な絵のキモ、「線」。そして輪
郭線。例えば、15ページでは、その神髄が、やさしいことばで解かれています。
輪郭線とは、「物のカタマリをおおう面の限界に発生するもの」と。
考えてみればあたりまえのことだけれど、どれほどハッとさせられたか・・・。
(詳しくは買って読みましょう!?)
絵を描かれない方でも、画集として、見るだけでもとっても興味深く楽しめる、
美しくステキな一冊です。でもね、見てるうちに、きっとやってみたくなりますよ!
06年12月
(雑誌「Meets Regional」別冊)「東京出張」 京阪神エルマガジン社 ¥680
「関西人が選んだ、東京のうまい店」と副題。大阪人の私の目からみても
「安いわりに、よい」と思えるお店がごろごろ載ってるガイド本です。
特に読み物としても面白いのがP.113〜で、「選りすぐりの宿泊予約サイト」
などとても便利。
その後の「ザ・東京ルール」「関西で言うたら」は、
「笑い取るために書いとるんかいっ!」と突っ込みを入れたくなる程の面白さ
なので、見かけた方はぜひ読みましょう。
「浅草→(関西で言うたら)新世界」・「歌舞伎町→宗右衛門町」・「吉原→福原」
も面白いけど、一番笑えたのが
「ラフなドライブテクニックで一目置かれる(?)存在」としての
「足立ナンバー→和泉ナンバー」です。いや、ホンマにラフですわ。
ちなみに私、「ラフさ」はほどほどの「大阪ナンバー」で秋田を走り回っております。
「和泉」じゃなくて。
見かけた方は幅寄せ・割り込みなどして喧嘩を売ってみて下さいね・・・
じゃなくて、仲良く走りましょうね!
07年1月10日
h a l o s 「r e c o r d 」
halosのファーストミニアルバム。昨年12月13日に出ました。ライブハウスに
足を運べない人でも草階亮一さんの美声を堪能できる、有り難〜いCDです。
レコードに針を落とせば(違うって。CDだって)、いつでも即座に、寒い秋の日、
高原に立っているような澄んだ気分になる、私にとっては、そんな感じの一枚です。
台所の灯りや路地の夕飯の匂い、ススキの原や桜、街の鉄塔や枕木。
歌詞の歌い上げる様々な情景がどこか懐かしく胸に迫り、物哀しいキモチにも
なってしまう。なんでこんなに哀しくさせる・・・とツッコミを入れつつ今日も針を落とす
(年齢のわかる表現はやめようね)わけでした。擦り切れる・・・(CDは擦り切れません)。
ちなみに「halo」とは日本語では「暈」だそうです。光のかさみたいの。後光みたいな
円形の光がそうですね。
「MOOCS」や「OCN MUSIC STORE」からダウンロード購入も出来るそうです。
ところで、彼の禁煙は無事続いているのでしょうか・・・(大きなお世話)。ブログを
みると、何だかもうヤメたっぽいので、ひと安心(?)かも。
07年1月
「それでもボクはやってない」 & 「愛の流刑地」
2本続けて観る。どちらも要するに裁判ネタ。「愛・・・」の方はもっともっと100%
恋愛モノっぽいかと思っていたので、「おいおい、これも結局は裁判ですか・・・」と夫と
一瞬グチり合ったけど、面白かった。
* 「ボクは・・・」で拘置所に入れられていた人が、「愛・・・」では裁判長なので笑える。
「ボク・・・」は、本当に色々考えさせられる映画で、ちょっとしたセリフにさりげなく散りばめ
られた問題提起がエライ。刑事裁判では、弁護側が検察側より証拠集めなどで苦労
することや、裁判官の心証のことなど。無罪判決をよく出す官が「飛ばされた(?)」という
噂話が喫煙所で交わされていたり(それって・・・30年くらい前にはそんなこともあったと
聞き及んだことあるけどさぁ・・・いまどき・・・)、やってない犯罪行為を「やりました」と言う
方が何かとラクでトク(?)だったり。と、真偽の程はともかく色んな話があるけれど、どれも
これも、これをきっかけに、観た人があれこれ議論できる感じ。
「ここがヘンだよ」を、みんなが、思うだけでも思うようにしていって、それでいろんな事
がよい方に変わっていくならば、よいですね!(おっ、珍しく優等生的意見)。
* 「愛の・・・」で不思議なのは、寺島しのぶ(役名は忘れた。役者さんごめんなさい)が、
せっかく中村トオル(同上・夫役)に「身ひとつで出て行け」と言われたんだから、その
通りにして、豊川悦司と一緒になりゃ〜いい〜じゃん、ってこと。死ぬ(というか、殺させ
て豊川悦司を犯罪者にしちゃう)くらいなら。かわいそうに・・・。
好きな人には、しあわせに、満ち足りた人生を送ってほしい。最終的には、
そう願うのが、「好きになる」ってコトなんでは?
一緒になれれば、二人してヨボヨボになって、縁側で楽しくお茶をすする、そういう
未来もあったのでは?
夫 「いや、あの人達が目指してるのは、そ〜ゆ〜ジジババ的ユルんだ愛じゃなくて。
今の状態を凍結保存したいんやで、きっと。
それには、やっぱし、死ぬしかないやん。生きてたら、今後どんどん、日常とか、
現実とかに埋もれていくんやで〜」
そりゃそうだけど・・・。私はやっぱり、最終的には、二人して日常に埋もれたいなぁ。
夫 「誰もアンタには、愛のことなんて何も、訊いてませんっ!!」。ハイ・・・。
*** 観てない人のために結末は言わないけれど、どちらの映画の場合も、ひょっとして、
陪審員制度の裁判だったら、結果(判決)は変わっていたかも。
とか、考えてみるのも楽しいです。あ〜面白かった。どっちも。
07年2月
「バブルへGO!!−タイムマシンはドラム式-」
ヒロスエは面白い!トモダチじゃないから実際はどんな人か知らない。でも「役者」
としての彼女はとてもいいなぁと、昔から今に至るまで、私は愛しく見守ってるの。
1990年。個人的にはウチじゃ二人フリーター(当時はそんな言葉なかった)で、
それ程バブルを謳歌した方じゃないけれど。当時はまだ体のラインもキレイだった
私は(フフ。ここぞとばかりに過去の栄光を強調!)服はぴったぴたのボディコン。
髪は腰よりだいぶ下まで伸ばし、その全体が今井美樹的ソバージュで、凄いボリュ
ームだった。10pのハイヒールは豹柄、足首にはアンクレットチェーン。ひええ。その
頃の写真は一枚も残ってない(そもそも撮ってない)けど、残ってなくて良かったよ!
いや、こうなったら、お笑いネタに、一枚くらいあれば、今(将来も)笑えたかも・・・。
ははは・・・。でも当時は、そういうモンだったんですよ・・・。
皆様はどのようにお過ごしだったのでしょうか?
当時スピリッツに連載の「気まぐれコンセプト」も今読むと面白いだろうな。
バブルを知ってる私くらい(か、もうちょっと上)の世代が一番楽しめる映画だと
思うけれど、中高生の子供なんかがいたら、一緒に観に行っても、みんなで
それぞれに楽しめそう。
一見軽いドタバタコメディながら、まっとうなオトナの感性と丁寧なつくりの脚本で
キチンと時代を見据えている、感じのよい映画だった・・・。
07年4月
「パフューム」
行けないうちに秋田では終わってしまったので、凍結胚をおナカに戻してもらった
直後に池袋で観たけれど、お腹のベビー(まだ4分割卵)には刺激的すぎ・・・。
これは、天才的な嗅覚を持つ主人公の、それゆえに狂ってしまう(全うしたとも
言える)殺人人生のお話。
確かに嗅覚は、人間の感覚の中でも官能に直結している。そして、ありとあらゆる
匂いの中でもっとも刺激的で、天才調香師をも捉え縛りつけたのは、やはり「人」の
匂い。
余談だけれど、映画のパンフの中に日本人調香師の第一人者、中村祥二さんの
談話が載っていて、それによると男女の関係というのは女性が男性を選ぶ。それに
は匂いが強い役割を果たしていて、免疫力の強い子供を産むために、体臭によって
相手を選ぶ。体臭から自分と異なる免疫システムを持っている異性を選ぶと、これま
でにない免疫構造をもった子供が産まれ、新しいウイルスの攻撃に耐えられる、とか。
う〜ん。23年くらい前にききたかったですね、それ。
それにしても、具体的に、どういう匂いの異性を選べば、「自分と免疫構造が異なる」
ってことが分かるんでしょうか?どうせなら、そこまで教えて下さい、中村先生!
ちなみに、私も実は人様から「動物並み」と言われる嗅覚の持ち主です。
私と双璧をなす嗅覚を持つ友人が秋田にいて、彼女にもこの映画を観せてみたい
ところですが、彼女は今妊婦さんなので、あまりにも胎教に悪そうなこの映画は、
おススメできない・・・。
でも、画面では見えないはずの「匂い」が本当に見えたような、香ってきたような、
そんな世界に引きずり込まれるこの映画、ちょっと凄かったです。