街で出会う
視覚や聴覚や臭覚や触覚が出会うもの
ビルとビルの切れ目の向い側に見える、夕暮れの山脈
そこに画像の様に見えるもの
そこに、そのようにあるものなんだと言う所から
一つが記される。
積み重ねると言う感じで
街で、ものにであう
クリスマスのショウウインドウ
バス停にたたずむ人々
その中で何かが変わるはずなんだと思う
何であるか
これが私の深いそこの思いだ
だが、これはけっして現れない。
私の中で物の形態が消えはじめ
身体のの存在が、方向のない所で
行きあぐねているのだから
何であるのか?
ただ路上に座り込む訳には行かない
もし、そうなされたなら、この季節のひんやりした
このアスファルトで、鼓動は
その動きをやめてしまうのだから。
信号が変わり、路上に落ちている
ちぎれたボタンや
Sデパートの紙袋の切れ端を踏み付けて
駅に向かう。
|