2002.01.29

古  代  史

古代が、遠い昨日から
 −−−それは、記憶の書に化石としてしか、載せられていない。
取り返しのつかない昨日に
私の前に
鮮やかに蘇る。

私のいない古代から  私のいる古代へと、還るたびに
  幻の属から
  人間の属へ
記憶の書が蘇る。

古代、作らねばならない人間の顔が
作られた者の向こう側に
肖像画の似姿の様に
数千年の時を経る。