2003年3月31日発行(第12号)

■京都美山町見学会

  3月21日快晴、舞鶴道、綾部I.C.より地道を走ると、茅葺民家がちらほらと視界に入ってくる。梅棹マヤオさんの工房&厨房「ゆるり」は杉木立の裏山を背景に美しいたたずまいをしていた。築120年の茅葺民家の基本構造はそのまま生かして、木工事は大工さんに、20年間自分たちも少しずつ手を加えながら改造されてきたそうです(学校の体育館が取り壊される時に桜の木をもらい床の板張りをしたこと等)。
茅葺民家は夏涼しく冬暖かいと言われているが、夏は風がよく通り快適だが、冬はやはり寒い。熱源は炭や薪・・・友人のアドヴァイスで床下を断熱して床下をファンヒーターで暖房するという床暖房を設置し、随分寒さが和らいだそうである。「ゆるり」とはこの地方の方言で「囲炉裏」・「ゆったり」と言う意味。昼食には、鹿肉のマリネ・ぜんまい・生麩・ゆば・あまごの炉辺焼き・五穀米等、地元の食材が生かされ、器共々味わいのあるご馳走でした。梅棹さんは村の人々は親切だし田舎暮らしの不便さは感じない。むしろ美山の四季折々、自然と共に暮らす楽しみの方が素晴らしいと言っている。陶器と茅葺民家・・・共に自然の素材を使った造形物が美しいハーモニーを響かせているように感じた。茅葺の里では、民家の構造部分もよく理解できる茅葺民家を見学。屋根を葺いている材料(すすき・葦等)の展示・囲炉裏・かまど等・・・草木と土と水。自分たちの手で育てた自然の素材を使って建てられた家は大切に手入れをして住めば親から子へ、人から人へと住み継がれるのが本来の姿。今も生き続けている古民家、ここでは時間も空気もゆっくりと流れているような気がした。

(小山美代子)

 
■講演会「シックハウスの健康被害の現状とその対応」

 昨年12月7日、皮膚科医師の笹川征雄氏と「シックハウスを考える会」の上原裕之氏をお招きし、シックハウスの健康被害の現状とその対応について講演していただきました。
 笹川氏からは、シックハウス症候群の定義やその判断基準について話していただきました。判断基準としては、健康障害発生の確認、建築物と症状の相関性、室内空気汚染の確認、があげられましたが、子供と大人とは違いがあるように個体差もあり、季節によっても発症状況がかわるということでした。質疑では、「ホルムを除去しても臭いに敏感な人もいるので、いやな臭いを選択しないようにすることも必要。」とコメントしていただきました。
 上原氏は、診療所兼自宅を新築した時に受けたハウスシック被害の体験談と、シックハウスを考える会で取り組んだ保育園の例をもとに話されました。様々な原因を解明するためには、医学、科学、建築など多岐に渡る専門家による調査が必要で、現地調査を重要視した対策を、ということを話されました。
 両氏ともシックハウスを考える会で実際に取り組んで得られた知識や経験を話されましたが、「ある専門家から聞いた」「あの本に載っていた」という一般解ではなく、現場の状況をしっかりと把握することが基本だということを改めて感じました。

(山本和代)

■=活動紹介= シックハウス専門相談員

1.シックハウス対策専門相談
昨年10月「神戸市すまいの安心支援センター(すまいるネット)」で全国の自治体に先駆け"シックハウス対策専門相談窓口"が開設され、"健康な住まいを考える会"の有志10名が担当することになりました。すまいるネットの一般相談を受け、更に専門的助言が必要な方を対象に1時間程度の面接(予約制)でシックハウス症候群の予防と改善に向けて建築技術面での具体的なアドバイスをしています。今までのところ予想に反して相談件数が少ないのですが、2度相談を担当した澤木さんに感想をうかがいました。
「どちらのケースも相談者の不安感といった精神的な問題が大きな部分を占めており、その不安感をどう鎮めるのかという問題の重要性を痛感しました。限られた時間の中で相談者が一つでも安心でき納得できることを見つけてもらえたらとの思いでお話しするのが精一杯の状態で、後になってあれも言ってあげたらよかった、こう言ってあげるべきだったとか反省することばかりです。
世の中に氾濫する不安をかき立てるような情報、逆に危険な部分をカムフラージュした安易なCM情報などに対し、私達の立場でできる情報の整理と正しい知識の普及活動などに引き続き努力していくことの必要性と、とにかくやってみないとわからないことだらけの状態で専門相談を始めたので経験を積み重ねることの必要性を感じています。」

2.セミナー
 専門相談の他に、一般の人対象のセミナーの講師を務めることでシックハウスに関する知識を広く一般の方にお伝えする機会をいただいています。昨年10月には住宅月間"こうべ・すまいフェア"の一環として「シックハウスのことを知ろう!室内を汚染する建材の実態」と銘打ってのセミナーが行われました。今年5月にはすまいるネットが主催する"こうべ・すまい大学"で「すまいと健康 ―シックハウス症候群を考える―」というテーマでのセミナーが予定されています。

3.学習会
相談窓口開設の1年以上前に野池政弘氏の集中講義を受け、その後冊子「シックハウス対策の基礎知識」を現在の相談員が手分けしてまとめあげ発行しましたが、その見直しや情報交換を中心に、月一度のペースで学習会を行っています。シックハウスに関心があり勉強してみたいと思っておられる方はまず「シックハウス対策の基礎知識」を読み、上記学習会にご参加下さい。事務局に申し込んでいただければ次回の学習会のご案内を差し上げます。なお「シックハウス対策の基礎知識」はすまいるネットで300円で販売しています。

(常俊桂子)

■健康な住まいを考える会 2002年度会計報告

<収入> (単位 円) <支出> (単位 円)
前年度繰越
272,069
木構造講習会共催費(6/29)
70,000
建築文化振興基金
210,000
講師謝礼(8/31)
30,000
年会費92名分
92,000
講師交通費(8/31、昨年分)

6,000
すまいるネットより冊子作成費
210,000
講師謝礼(12/7)
20,000
すまいるネットよりセミナー講師料
30,000
講師交通費(12/7)
5,000
シックハウス冊子売上代金
30,000
シックハウス冊子作成費 (編集、原稿、検討会など)
202,000
環境共生住宅冊子代金
1,810
シックハウス冊子印刷代
26,250
電磁波測定器貸し出し料
1,000
セミナー会場費(ラッセホール)
57,372
セミナー非会員参加費(8/31)
500
懇親会昼食代(赤のれん)
51,910
セミナー非会員参加費(12/7)
4,500
美山町見学会バス代
84,000
セミナー資料代(12/7)
4,200
美山町見学会保険料
2,800
懇親会参加費(1/11)
47,500
美山町見学会昼食代(厨房ゆるり)
92,000
美山町見学会参加費(3/21)
120,000
美山町見学会資料館入場料
7,000
美山町見学会参加費(3/21)非会員参加費
28,000
美山町見学会高速料金
9,340
利息
8
美山町見学会運転手寸志
2,000
合計
1,051,587
世話人会交通費3回分
14,000
 
世話人会会場費3回分
14,000
    世話人会会議費
7,200
    シックハウス相談員会議費
3,387
    すまいるネットセミナー活動費
28,000
    事務用品費
6,933
    コピー代
16,347
    郵送料(切手、はがき代)
36,725
    nifty代金 (01年10月〜02年12月)
13,958
    合計
806,222
  
年度末までに、会報関係およびシックハウス対策相談会議交通費、約6万円を出金の予定です。

■「健康な住まいを考える会」の今後                             
  今年度で、建築士会からの建築文化振興基金からの助成期限が終了し、次年度からは会の活動も資金的に自立した形で継続することになりました。年会費は今までと同じですが、事業ごとに受益者負担の参加費で清算することになります。今後も暮らしのなかでの課題を共有し、セミナーや見学会、体験学習などを経験しながら、社会へアピールしていく会として有意義な事業を計画していく予定です。現在、約120名の会員のうち、男性会員が50名程になり、事業の参加にも男性が半数を超えることが多くなりました。ハードだけでなくソフトに関することにも、世の中の関心が高まってきていることの表れではないかと思っています。一人では解決出来ない課題について問題点を探り、大切なことへの認識を深め、共有の思いを楽しく語れるような会を目指しています。今後は、活動の労力を有効に生かす為に、今までの会報を中止し、ホームページでの情報を充実する予定ですので、皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

(野崎瑠美)

2002年10.月1日発行(第11号)

■セミナー「シックハウス対策の現状と課題」
 健康な住まいを考える会は、8月31日(土)午後1時30分〜4時30分、神戸市すまいるネット会議室にて野池政宏氏を講師に招き、「シックハウス対策の現状と課題」と題するセミナーを開催した。参加者は35名。
野池氏の長年に亘る、綿密な調査と情報の収集、全国のあらゆる相談に応じてこられた豊富な経験、そして氏ならではの分析力と判断力によって到達された「シックハウス対策」のエッセンスを非常に分かり易く聴かせて頂いた。
明快な解は「戦前の家にする」に尽きるが、現況の改善を考える場合、建材側・建物側・医学の3つの要因を調査、総合することによって目標設定が可能になる。野池氏のシックハウス対策の「基本は建材選び」であり、「目標は化学物質過敏症を引き起こす可能性を極めて小さくすること」である。即ち、野池氏の立場は、「全て自然素材でないと駄目」というのではなく、「どこまでならOKか」を見極めることである。
その内容は・・・[大原則1]すべての建築材料のMSDSを取得 [大原則2]建築完了から入居までの期間を長く取る、濃度・臭いの確認 [具体的ポイント]@床:無塗装の無垢材を使用、塗装材・接着剤は指針値物質を含まないもの、下地合板はFc0以上 A壁・天井:仕上げには、合板・ビニルクロス・溶剤系塗料・臭いのきつい水性塗料は使わない、下地は無機系のもの(石膏ボード・珪酸カルシウム等)かFc0以上の合板 B収納・建具:フラッシュ製(合板・木質繊維板)を避けホルムアルデヒド放散量ほぼ0のものを C床下等:できる限り薬剤を避ける方法をとる D断熱材:化学物質の放散量の少ないもの
 以上は、「目標」達成の為の必要条件であろう。
 その他、建築基準法におけるシックハウス対策案の概要、厚生労働省の室内濃度指針値、建材に関するホルムアルデヒド放散量の規格についての実践的な説明があり、その中で、健康環境マークは全く当てにならないものであることに触れ、また、これまでの講習でも度々取り上げられた、樹脂モノマー+溶剤+添加剤という合成樹脂のしくみをより詳しく解説された。
 最後に、「自然との共生・国産材の使用・健康的で耐久性の高い住まいの普及」を基本理念とした「緑の住まい(グリーンハウジング)」構想の提唱があり、シックハウスの改善、シックハウス症候群を発症させない住まい作り、という「現況打破」の姿勢から一歩踏み込み、積極的に理想の住まい作りを推進して行こうとされる氏のこれからの新たな取り組みを示された。 非常に具体的、実践的で内容の濃い話しで予定時刻を大きく上回った有意義なセミナーであった。
(長町 奈百子)
■講演会「実務に役立つ木構造」
 去る6月29日、神戸市教育会館において稲山正弘氏による木構造の講演会が行われた。参加者72名。稲山氏は構造設計者であり、数少ない木構造のオーソリティである。接合金物を減らすために考えられた樹状立体トラスと面格子を用いた「岐阜県立森林文化アカデミー」で2002年日本建築学会賞を受賞された。木のめり込み特性を活かしたことが評価されての受賞であったが今回の講演でもそのことを強調されていた。木造軸組工法を理解するポイントは接合部である。最大耐力は部材ではなく接合部で決まり、水平変形の原因のほとんどが接合部にある。RCやS造と異なり木造の接合部は破壊する前にめり込むことによって粘り強さを発揮するのだと。
 また「新・許容応力度計算法」についても言及された。耐震について構造計算で耐力評価できるようになり、従来のような耐力壁の位置や量にとらわれない設計が可能になった。ただしこれは品質管理された集成材などに限られるので、将来「機械等級製材」が壁量計算しなくていいようになれば、ムク材を用いて住宅メーカーには出来ない家づくりができるようになるという住宅設計者にとってはやり甲斐のある時代の到来を予測させるお話を聞かせていただけ、短時間ではあったが中身の濃い充実した講演であった。質問時間が削られたのが残念だったが、30分時間オーバーして終了した。
(常俊 桂子)
■神戸市における新築住宅の室内空気中揮発性有機化合物の実態調査

平成14年1月に完成まじかの共同住宅について室内空気中揮発性有機化合物の実態調査を神戸市環境保険研究所で実施していただきました。
今回はこちらから依頼したのではなく、神戸市の環境保健研究所に協力する形で実施されました。
建物はRC造で実施した部屋は40uくらいのワンルームです。
室内の仕上材は床無垢材フローリングに植物性塗料(オスモカラー)を塗り、幅木も同じく木製で植物性塗料(オスモカラー)、壁と天井材は石膏ボードに水性エマルジョンペイントの施工でした。
健康住宅にこだわって化学物質をできるだけおさえた材料を採用したつもりだったので揮発性有機化合物の量は暫定目標値以下になる事はまちがいないだろうと、たかをくくっていたのに測定結果は暫定目標値を少しオーバーしていました。
検出された揮発性有機化合物はエステル類とテレペン類が大半を占めていました。
健康住宅をつくったつもりがそうでなかった事がショックだったので、野池さんにお聞きしたところ完成間じかの建物でこの量は立派な建物ですといっていただけたのでほっとしています。
暫定目標値は完成前と完成後1ヶ月では随分違いがありそうです。
しかし完成してからは調査していないので暫定目標値からどのくらい下がっているかわかりません。今回の調査した新築5軒のうち、3軒は暫定目標値を超えていました。特にそのうちの、2軒は暫定目標値の3.5倍、3.8倍の値を示しています。
新築5軒のうちの残りの2軒については一軒が暫定目標値ぎりぎりの値、一軒は低濃度でした。既築のうち築8ヶ月の住宅については暫定目標値のほぼ半分の値でした。築3年及び10年の住宅については低濃度でした。
この結果、築後1ヶ月以内の住居では室内空気で厚生労働省のTVOC目標暫定値400μg/m3を超えるところはかなり多いと推定されます。   (担当y)
■このような材料を使ってみました?!
 住宅のベランダの手摺をヒノキの無垢材を使い防腐剤として柿渋ペイント(トミヤマ)外部用を使ってみました。
当初の予想としてヒノキは吸い込みがまばらで色むらがでるんではないかと思っていましたが木肌色を使ってみたところほとんど色むらは出来ませんでした。
2002年3月31日発行(第10号)
■セミナー「住まいづりのための建材の選び方」
去る2月9日、東京のリビングデザインセンター、OZONE情報バンクの田頭啓子氏にシックハウスにならないための建材選びについて講演をして戴き、52名の参加がありました。OZONE情報バンク「室内環境ラボ」は東京ガスの100%出資で4年半前に開設され、400アイテムの建材の展示やアドバイスを中立の立場で行っています。この膨大な情報は3名の選任スタッフで集められ、ホームページ(http://www.OZONE.co.jp/)
で取り出す事が出来ます。建材についてはMSDS(製品安全データシート)の提出をメーカーに求め、66化学物質の情報チェックをしています。まもなく建築基準法でホルムアルデヒドの量が規制されます。そうなると製品は公に近い機関でホルムアルデヒドを計測してラベリングする事が義務付けられます。以下の建材について、選ぶときのチェックポイントを聞きました。@壁紙 A塗料 B左官材 Cフローリンク ゙D畳 Eコルクタイル F天然リノリウム G天然ゴムOZONEのホームページでかなりの情報が得られますが、実物を手に取り確認するためにも、関西圏にこの様な情報バンクが必要です。共同出資で実現することを期待します。

(木本和子)

 

■西宮の「草志舎」で懇談会
 昨年12月20日(土)西宮北口にある「草志舎」の見学をかねて、懇親会を開催、25名という多くの参加を得ました。「草志舎」は、阪神大震災を体験したオーナーの清水彬久さんが思うところあって、やさしい文化の発信基地として自分の土地に建てられた民家の味わいを生かした建物で、自然保護活動等の活動拠点にもなっています。最初にオーナーの清水さんから「草志舎」をつくった思いや活動の様子を聞いた後、「囲炉裏」を囲んで参加者全員が順次発言する機会を持ちました。自己紹介をかねて、近況やいろいろな体験、健康な住まいを考える会への期待など身近なことからちょっと遠大なことまで様々な話題が飛び出し、つい時間の経つのを忘れるほどでした。お昼も過ぎ、このあと近くの「花ゆう」というこぢんまりした和食のお店で昼食会となりました。多くの参加者のため、袖がすり切れるぐらい寄り合って、食べたり話をしたりで楽しく昼食会も終わりました。阪神文化圏のスポットを垣間見ながらの有意義な建すま懇談会でありました。

(垂水英司)
■Hyogoフォレストツーリズモ開催報告
 10月20日、兵庫県立丹波年輪の里主催・当会共催でフォレストツーリズモが開催されました。今回は恒例の山林での体験実習に加え、山崎町の県立森林・林業技術センターで県産スギ材の実大強度試験を見学しました。当日の供試体には事前に会員に募集した案の中から、垂水百合子さんの提案された、特にリフォーム時の梁の補強方法として考えられるスギ角材と平材の両側面に合板を接着剤で張り合わせたものが採用されました。実験の結果、補強角材は、補強しないものに比べ最大せん断荷重・ヤング係数ともに高い値となりました。一方、平材についてはあまり差がありませんでした。合板での補強はある程度有効であることが判明しましたが、補強方法を工夫すればさらに効果が期待できると思われます。
 毎年主催者には大変なお世話になり、貴重な体験をする機会を与えられることに感謝すると共に、県産材を利用した健康なすまいつくりを今後も積極的にすすめる大切さを改めて感じました。


(正木恵子)
2001年10月1日発行(第9号)
■シックハウス対策学習会開かれる
6月23日・30日、中央区サンパル内の神戸市すまいるネット会議室において、健康住宅の達人・野池政宏氏を講師に招き、シックハウス対策学習会が開かれた。会場は二日間とも満員で、建築関係者のみならず一般の市民からも多数の参加があり、このテーマへの関心の高さがうかがわれた。彼の話は、参加者の興味を引き出す要点を心得、わかりやすく有意義なものであった。
 この時期、私はある木造住宅の設計を進めており、特に土台まわりのシロアリ対策に悩んでいた。野池氏の話では、まずシロアリの性質を知ることが重要だとのこと。建築の工夫として@雨漏り・水漏れを・結露の発生を防ぐ。A断熱材等シロアリが好むものを土壌面にくっつけない。Bシロアリが好まない木材を使う。Cベタ基礎にする。D基礎は出来るだけ高くする。E風通しをよくする。F床下に人が入れるようにしておく。そして何より大切なことは、年1回程度は床下の点検を行うことで、野池氏は数年前からこの点検の仕事をしているそうだ。問題解決、これで行こう。後は定期点検を彼に頼むことにしよう。
 この学習会で使用されたテキストは、「建築知識2001年3月号の特集‐シックハウス[完全対策]バイブル‐」で、主として野池氏がまとめられたものである。内容は、室内化学物質汚染の現状・各省庁の対策への取り組み・シックハウス対策建材の選定から、実践編まで多岐にわたっている。ユニークなのは、使用する建材の安全性を調べるためにホルムアルデヒド等含有の有無をメーカーへの質問シートとして載せてある。ぜひ、バックナンバーを取り寄せて一読されることをおすすめする。
(SD設計室 佐古誠司)

 

■「やわらかな住まい」―まちなかモデルハウスとして―
 この住宅は、神戸市の復興記念事業「すまい・まちづくりフェア」の事業の一環で、「まちなみに配慮された住宅群コンペ」の最優秀作品として選ばれ、5棟のまとまりのうち1棟を建設会社がモデルハウスとして実際に建設し希望者に分譲するという計画のもとに建てられたものです。阪神淡路大震災後、現在も空き地になっている長田区の民有地に「まちなかモデルハウス」を建設することで、地域の活性化を計ろうとしています。
 このコンペでは、日本の長い歴史の中で続いてきた民家を見直し、現代の住まいに求められる安全性と快適性を確保した構造とプランの3階建て木造住宅を提案。断熱性の高い瓦、循環する資源としての木材、調湿作用のある土塗り壁、土間空間を利用した太陽熱を取り入れるためのパッシブソーラーのしくみ、空気の流れを調節する建具や室内バルコニーの配置、防火と構造強化のための「うだつ」など、日本の伝統のなかで工夫されてきた要素を採り入れています。構造上、柱のスパンをグリッドに構成しており、窓割りやうだつなどがリズム感のあるデザインとなるよう工夫しています。地域性を考慮して路地空間を屋内に取り込み、玄関からの広い土間空間は近所の人がそのまま入ってきてお喋りできる交流の場となることを意図したものです。屋内は構造体である杉の柱と梁をあらわしで見せ、床、壁、天井は杉板としっくい塗りのみのシンプルな仕上げとし、断熱性に優れたセルロースファイバーの吹き込みやペアガラスサッシなどで居住性を高めています。健康と環境に配慮した住まいを造ることを目指してきましたが、まちなかの狭小宅地での心地良い木造住宅を新民家として提案でき、見直される機会を得たことは大きな喜びです。
(遊空間工房 野崎瑠美)
2001年3月31日発行(第8号)
自宅改修でまさかのホルムアルデヒド・・・・・
F1ベニヤ過信
 昨年の夏、木造2階建て築後32年の自宅を全面改修しました。今まで、この会で学んだことを実施するいい機会ではありましたが、突然の工事着工という事態に始まり、図面が先か施工が先かの状態で工事が進行、少々悔いの残る結果となりました。 当然のこと、主たる部屋の内装は、健康に配慮した材料を選び、床、天井とも無垢の木、壁は珪藻土入り漆喰という自然素材を十分取り入れたつもりです。ところが、主たる部屋以外の1、2階の納戸・便所の壁、書斎の壁紙下地、オープン棚の背面の壁などにF1ベニヤを使用したために、完成時(10月中旬)に測定すると基準値の0.08PPm前後のホルムアルデヒドが出てしまいました。 @内装材には木を多く使いたいため、木調に近いベニヤでコストを下げる A壁紙下地はプラスターボードよりベニヤの方が釘がきくし、壁紙の貼り替えも容易 といった理由でJASで決められたホルムアルデヒド放散量の最も少ないF1ベニヤを使いました。F1を過信して安易に使った結果、使用面積が問題でした。F1といえどもホルムアルデヒドがゼロではないので、使用量は極力少なくするべきだったのです。ベニヤは建具や家具にもよく使われる便利な材料ですが、やはり使用量には注意が必要です。対策としては、ベニヤの上に「チャフウォール」というホタテ貝殻を原料とする塗料を自分で塗り、ホルムアルデヒドを半減させました。 この失敗以外は概ね、思い通りとなり、時間の経過と共にホルムアルデヒドも気にならなく、まずは快適に過ごしています。
 ※ JAS改正(昨年5月)により、従来のF1は現在FcOとなっています。従来のF1とまぎらわしいFc1は、F1より放散量が多いので間違わないようにご注意を!
(垂水百合子)

手漉き和紙の強さと美しさの秘密を知った『名塩のセミナー』
 2000年11月18日(土)「名塩手漉き和紙講習会に参加、伝統の手漉き作業をみせて頂きました。紙の原料は雁皮、糊はノリウツギなど自然素材を山で探し名塩の泥と共に、丁寧な工程を手作業で重ねてゆきます。泥を混入する事で虫が喰わずネズミもかじらない、陽にさらしても色あせしないそうです。塩素を含む水は繊維を弱くするので使わない事など、一生懸命説明して頂く姿や言葉に厳しさと、本当に良い物を作り続ける事の楽しさを感じた一日でした。
(横田佳史)

「すまいるネット」でシックハウス対策の情報交換
去る1月18日、「すまいるネット」の呼びかけで、シックハウス対策の情報交換会がありました。集まったのは当会以外に、関西自然住宅推進ネットワークや行政関係から、保健所、営繕部、住宅供給公社等です。当日は特別出席の財団法人ベターリビング座間部長から国の取り組み状況、関西自然住宅推進ネットワークの野池政宏氏からシックハウス対策の取り組み状況の報告を受けて、活発な意見交換を行いました。微妙で複雑なシックハウス対策の難しさや大切さが浮き彫りになり、幅広い情報交換の必要性を痛感しました。
(E・垂水)

竹中大工道具館見学と情報交換会
 春の日差しのやわらかな桃の節句の3月3日、竹中大工道具館へ出かけた。大工道具の歴史、木の素晴らしさを紹介したビデオ鑑賞の後、様々な道具類や組物の展示を堪能した。それらのひとつひとつの形状は美しさと気品に溢れ芸術的でさえある。改めて、我々の祖先が構築してきた木の文化を強く実感した。これらの技術を現代に埋もれさせてしまってはいけない。Sustainableな木の住まいづくりには欠かせない技術なのだから。大工道具館でスタートした情報交換会は話題が盛り上がり、昼食会場に移動後も続いた。
新しい情報や様々な経験談を伺うことが出来て、非常に有意義な時間であった。
(正木恵子)

 
2000年10月1日発行(第7号)

■居心地のいい建築をめざして
富田 玲子氏 講演会
 さる7月29日、象設計集団の富田 玲子氏を講師にお招きして講演会が行われました。
 講演はまず日常的にある、現代の矛盾した環境についてお話しがありました。暑いはずの夏に多くある寒すぎる場所、外に出たくても出ることのできないガラス窓、位置感や方向感そ喪失してしまう高層ビルの空間、携帯電話のもたらす弊害、街中で暖房機ともなっている自動販売機やカード式公衆電話、日頃何気なく使い、享受していることの問題点に気づかせられる分かりやすい説明でした。
 その後スライドを中心に空間つくりのいくつかの基本方針についてお話しがありました。象設計集団で考えてこられた規則をふまえながら、今回は、1.「土地を作る」、2.「内外をやわらかにつなぐ」、3.「五感に訴える、水を楽しむ」、4.「光が楽しい」、という4つのテーマを上げていただきました。スライドは小学校、住宅、特別養護老人ホーム、保育園、公民館、市庁舎、温泉施設、親水公園、など、数多く見せていただきました。いずれのテーマも、人、建築、自然ということを強く感じさせるもので、それぞれがバランス良く共存していて具体的な設計もそのコンセプトを良く表しているように思いました。また、人と建築、建築と自然、自然と人のそれぞれの接点がテーマに沿って計画され、その場所にしかないシーンが多様に作り出されているという印象をもちました。
 講演後、質疑の時間がもたれました。多くの質問が出され、素材、設計の進め方、コンセプトなどについてお話を聞くことができました。
(川添デザイン事務所 川添 純一郎)

神戸市すまいの安心支援センター“すまいるネット”がオープン
 10月1日,三宮サンパル4階に「神戸市住まいの安心支援センター“すまいるネット”」がオープンしました。このセンターは震災を契機に,「住宅の安全」と「市民の安心を実現する住まいづくり」の大切さを認識した神戸市が,住まいの総合拠点として開設するもの。
 市民が安全で安心な住まいを得るために,「住まいに関する相談」「情報提供」「セミナー・ライブラリー・ホームページなどによる普及啓発」「市民・専門家・事業者間のネットワークづくり」「建物の確認検査」「住宅性能評価」などを行います。
 兵庫県建築士会女性部会でも、市民向けのセミナーの企画を担当。“環境共生住宅”をいろいろな角度から学習する<エコエコハウジングセミナー>では分担して講師をします。その他,子育てや高齢化などを考える<住まいと暮らしを考えるセミナー>や,ふすまの張り替えなどを実習する<住まいの手入れ12ヶ月>などが予定されています。「どんなところ?」「ライブラリーは?」「セミナーの日程は?」など,まずは三宮のお買い物ついでに気軽にのぞいてみませんか。

 
2000年3月31日発行(第6号)

「久住章氏ゲストハウス」見学会&左官講習会  報告
 2000年2月5日(土)快晴。参加人数の多さにも、自然素材「土」へのこだわり・久住氏の左官worksへの関心の深さが感じられる。
 淡路島東浦町の海辺にそのTitleにふさわしい家。「ゲストハウス」1(宴会空間)「ゲストハウス」2(宿泊施設)が建っている。設計&施工は早稲田大学の学生達と花咲か団(久住氏主宰の左官集団)。「ゲストハウス」1の扉を開けてみると、土と太陽で包まれたような大空間が広がる。三つ又で組まれた檜の足場丸太が連続して滴型に、波板の屋根が暖かい太陽の光を土の空間にそそぎ込む。形・素材共に既成概念にとらわれない斬新な建築である。
 「ゲストハウス」2は形がトンネル状の登り窯の様。その木造アーチの中に、私たちの身の回りにある素材で斬新な楽しい表現をしている。例えば、採光として埋め込まれたアクリル棒・玄関扉につけられた瓦の鈴・すすきのベッド・台所天板や柱に埋め込まれた瓦、瓶・生木、土で作られた曲面等・・・・豊かなアイデアの中に久住氏の新しい技術に挑戦しようとする姿勢が感じられる。質疑応答の時間にも久住氏が試行錯誤しながら様々な実験をしていること。その中にも久住氏の技術の秘密があるように思えた。
 屋外左官実習では、@土・砂・藁・水、A土・砂・水、B土・藁・水とそれぞれ塗り比べてみる。実際自分で塗ってみると、壁を作ることが容易でないことが直ぐわかるが、素材・テクスチャーの違いがよくわかった。気候条件や下地の状況に応じて材料の加減をその都度調整するそうです。
キッチンにあった日干しレンガが素敵だったので、家で友人と作ってみた。無農薬栽培の藁と左官用の土・砂を混ぜ木の型枠につめて抜いてみる。いろいろな割合で混ぜたが、どれもレンガの形に固った。荒い藁がおもしろい味を出している。
(小山 美代子)

■フォレストツーリズモに参加して
10月30日、JR姫路駅からバスに乗り込み、朝来町にある鞄本土地山林のプレカット工場を見学しました。一口にプレカットといっても、簡単なものから複雑な仕口の加工ができる工場までいろいろあるそうです。日本土地山林は後者の方で、多少割高になりますが、仕口の強度は増すそうです。
 その後、山に入ってバーベキュウをいただきました。自然の中で食べるととてもおいしく、空気も新鮮で、日頃縮まっていた体も伸びやかに解放されていく感じでした。
 お腹をいっぱいにした後は、いくつかのグループに分かれて、杉や桧の間伐作業の体験をしました。普段はチェーンソーを使うそうですが、今回は鋸で切りました。切った後に木が倒れる方向を頭に置きながら、ノコを入れたり、すぐ逃げられるよう自分の体の場所を決めなければならず、しかも急な斜面ですから、大変な、危険の伴う作業だとわかりました。
しかし、現在木の需要と値段は低迷していて、労働に見合うだけの見返りがないことから、間伐材はそのまま放っておかれることが多いそうです。山から工場へ運ぶ、その費用の方が高くつき、気を育てている当人でさえ、市場で材木を買う方が安いのだそうです。なにか心の中にもやもやとしたものが残りました。
 その日伐った木の切り口からは、桧の良い香りがして、やはり気は生きているんだと改めて実感しました。こういうのは合板や新建材にはないもので、それを捨ててしまうのはもったいないことだと思います。表面の均一性や綺麗さばかりを求める従来の考え方を、建築に関る者全体が改め、自然素材の持つよさやも悪さを生かせるよう考えていかなければならないと感じました。
 はじめて行事に参加させていただきましたが、とても勉強になりました。ありがとうございました。
(尾瀬 くみ)

1999年10月1日発行(第5号)

環境と共生するOak Villageを訪ねました!
 7月24日、「環境と共生する住まい方を語る」の講演会で岐阜県清見村で在来工法による木造住宅を作る"オークビレッジ"の建築部長、上野英二氏のお話を聞かせていただきました。金物をできるだけ使わず、継手や仕口で組む昔ながらの伝統工法にこだわる家造りのお話が興味深く、森や自然のスライドを次々に見せていただくうちに、ぜひ行ってみたいと、さっそく夏の旅行プランをたてました。
 西宮から車で約4時間半、ちょうどお盆休みの時期でしたが、夜中に走ったせいか、それほど渋滞もなく岐阜に到着しました。飛騨高原のしっとりした町並みを散策し、最近話題の地ビールレストラン「銀河高原ビール」で昼食をとってからオークビッレッジに向かいました。
 広い敷地に施設が点在しているせいか、スタッフの皆さんが車で案内してくださいます。ショ−ルームはオークビレッジでつくられる家具が、モデルルームのように配置されていて、とても落ち着いて居心地のいい空間です。家具も無垢材の表情を生かして、手触りがよく、質感があります。「欲しいなぁ」と思いましたが、ちょっと手が出ない価格だったのと、わが家の他の家具と比べると存在感がまったく違うようなのであきらめました。本物の木と家具に囲まれた部屋はマンションのRCの壁で囲まれた箱のような部屋にはない温もりを感じさせてくれます。
 さわやかな空気、川の流れ、隋所に工夫が施された施設、散歩道、スタッフの皆さんの親切な対応、オークビレッジには自然と人のあたたかさがありました。
(笹尾 佐知子)

■久住章氏と淡路東浦町のゲストハウス紹介
来年2月5日(土)、材料セミナーとして左官の実習を予定しています。講師は、今年度の日本建築学会文化賞を受賞された郷土の誇る左官技術者、久住章氏にお願いしています。それに先駆けて、久住章氏と実習を予定している訪問先の淡路東浦町のゲストハウスを紹介します。
 久住章氏は淡路島の出身で、京都の数奇屋左官の卯田惣ニ氏に師事し修業を始め、桂離宮や京都御所などの文化財建造物の修復工事に携わりながら左官としての技術を習得してきましたが、その技術を現代の建築物に生かして新しい表現をしたいと考えるようになり、技術を磨くためドイツやイタリヤにもその世界を広げていきました。西洋の左官技術を学び、また日本の左官技術を海外で教授し、その合間に日本で建築家とのパートナーシップを通して様々な建築にその左官技術を表現してこられました。また左官技術の普及と後継者育成の面では、左官技術者集団を通じて後継者を育成するため「花咲か団」を設立し、その代表者となった(1990〜95)のはじめとして各地で積極的に活動し、1984年には兵庫県技能顕功賞を受賞されています。左官技術が「元気」であることを身をもって示し、建築界に対する功績は非常に大きなものといえます。
代表作品
・ 藤沢市湘南台文化センター(設計:長谷川逸子・建築計画工房 1989年)
・ ホテル川久(設計:永田・北野建築研究所 1991年)
・ 中谷宇吉郎 雪の科学館(設計:磯崎新アトリエ 1995年)

1999年3月30日発行(第4号)

住宅見学会の報告
 98年12月18日(金)明石市藤が丘に竣工直前の、T邸見学会が行われました。この会初めての見学会に多数の参加希望者がありましたが、先着順で締め切らせて頂き、当日15名の方に参加して頂きました。残念ながら参加できなかった方へ、会報で紹介された図面や概要では見えない部分を簡単に報告致しましょう。
 山陽電鉄藤江駅より北へ3分程歩いた住宅地に、周囲より少し高い3階建て、日溜まりに包まれた麦藁のような淡い色合いを吹付した外壁と、バルコニーの手摺りに桧を使った優しく暖かい感じの家が見えてきます。中へ入り、昨日、壁に塗り終えたばかりという珪藻土に触れぬよう注意しながら、播磨灘の見える3階へ上ると建具や枠、床の無垢材や
コルクタイルに塗られたドイツアウロ社(自然塗料)独特のフルーツの香りがします。子供部屋の吹抜にトップライトが付いたロフトがあり、構造材の梁やボルトはあらわしのまま、梁の上は屋根形状に沿う形で開放されていて空気が停滞する所なく流れます。
2階の間仕切上も同様です。和室の炭化コルク畳は弾力性があり居心地良く、F1ベニヤを使った木製のシステムキッチンは使い方に合わせ別注品でした。
 今回の見学した住宅は、使用されている材料はもとより、階段室やトイレの壁にデザインされた収納を設け、余すところ無く空間を活用する工夫や、1階寝室に近くて広い洗面・浴室など、長寿社会に対応した配置をしていました。快適な住まい方の見えてくる、参考にしたい見学会でありました事をお伝え致します。(M.I)

■第1回電磁波セミナーに参加して
1998年11月7日(土)午後1時半より神戸私学会館で、コープこうべ生協研究機構組合員研究グループより浜崎純子講師に来ていただき、講義を受けました。
飛行機内での電子機器の使用禁止や病院内での携帯電話の禁止などで、私はうすうす電磁はよくないと感じていたので、電磁波グッズを買って対応していました。コンピュ−ター画面のプラスチック覆いやエプロン、携帯電話のシールなどでありますが、測定するとあまり効き目がないことがわかりました。
 諸外国のデータによれば、2ミリガウス以上の被爆で小児白血病が2.17倍、肺腫瘍では3.26倍、アルツハイマーや胆嚢ポリープなどいろいろと人体に影響すると発表されている。発生源としては電気毛布、テレビ、パソコン、ドライヤー、ホットカーペット、電動ミシン、携帯電話、蛍光灯、高圧線といろいろと多くあるのがわかりました。
 講義を聞くうちに、これは大変なことだ、身の回りにも危険がいっぱいあると感じ、早く測定器を手に入れたく思いました。私はいち早く測定器を購入しました。簡単で使いやすい機種として、トリフィールドメーター4万円を薦められました。
 肝心なことは身近なところの発生源を知り、少し距離を置いたり、長居をしないように心がけていればいいようである。私の場合、設計室のいつもいる場所のコンクリート壁の裏がマンションの配電盤であることが測定器で分りました。そこにいると常に10ミリガウスもの被爆があったのです。その他携帯電話はイヤホンの利用など生活面でもいろいろと変化しております。(M生)

1998年9月30日発行(第3号)
塗装実習で大いにもりあがった材料セミナー
 1998年6月27日(土)神戸市教育会館で、材料セミナーの2回目「自然塗装について」を開催、33名の方に参加していただきました。
 長く柿渋の研究をしてこられたトミヤマの吉村幸一氏と、ドイツの自然塗料輸入代理店エコリビングの加藤道夫氏に製品の説明をしていただき、その後各自で木切れに刷毛で塗料を塗って実習しました。
柿渋は日本古来の天然塗料ですが、最近再び注目されています。原液は強い臭いのするワイン色の液体。水で2〜3倍に薄めそのまま塗ったり、紅殻を混ぜて赤、黄、黒の色つけをしたり・・・。木切れに4〜5色の縞模様をきれいに塗り分けている人もいました。
 ドイツの自然塗料アウロは、原料が植物性油脂(亜麻仁油など)や溶剤、天然色素など100%天然のもので作られています。用途によって油性、水性、ワックス、木材保護材など多くの種類がある中で、透明で甘い香りのする油性塗料を塗りました。
 いずれの塗料も木の生地を生かし、木の呼吸を妨げない自然塗料のよさ、安全で誰でも手軽に塗ってメンテできるよさなどを楽しく体験することができました。
1998年3月25日発行(第2号)

(1健康住宅研究会の誕生
 最近「シックハウス症候群」や「化学物質過敏症」が問題になっている中、建設省、通産省厚生省、林野庁で作る、健康住宅研究会が「設計・施工ガイドライン」を発表する予定である。
兵庫県建築士会女性部会、"すまいの研究会"でも、ここ数年、環境共生住宅のテーマにとり組んでおり、平成8年に過去5年間のまとめを冊子にして発行した。これを基礎に、兵庫県建築士会、建築文化振興基金の助成を受けて、健康住宅研究会が発足した。現在、女性部会のメンバーを中心に一般の人も含み100人弱の会員構成である。


(2)これまでの活動内容
この会は建築士だけでなく、関心を持つ一般の方々にも参加していただき、研修、情報交換を目的としている。
第1回は平成8年12月に東京の佐藤 清先生に"安心して住み続けられる家"のテーマで講演していただいた。
第2回は平成9年3月に"女性建築士がみたドイツの環境共生住宅"と題し、ドイツで見学して来られた、直原氏と吉房氏にお話ししていただいた。
第3回は平成9年9月に神戸国際交流協会主催のKOBE INTERHOME、97のセミナーのひとこまを分担し"エコロジー建築"の著書でも知られる、高橋 元先生に講演していただいた。レジメの充実が好評であった。
さて第4回として、平成10年1月に行われたセミナーの内容を少し詳しくお伝えする。今回は数ある自然素材メーカーの中から熱心に開発に取組んでおられる3社に話を聞いた。a珪藻土、b自然畳、c壁紙の話である。
珪藻土は、断熱、調湿機能を果たす材料であるが、これに炭素繊維を加えることにより、ひび割れ防止、補強効果が出るように開発された。販売会社ヤブ原の準備によるカタログ、原料塗見本をもとに大阪ガスケミカルの中村氏から説明を受けた。ビデオで実際に施工している現場をみて、さらに理解を深めることができた。
自然畳については炭と環境社の野池氏に話をしてもらった。現在使われている畳の種類と問題点があげられた。ダニの発生を防ぐための防腐剤、ワラの農薬、畳表の着色料が気になる点である。畳の長所はクッション性、調湿性、断熱性のよさに加え、燃焼時有毒ガスが出ないし、廃棄しても自然に帰る事である。独自に開発された炭化コルク自然畳の見本を見る事もできた。
続いてオリジナルの壁紙を製造販売している木創の小谷氏の話を聞いた。一口に"クロス"と言っているが6種類に分類され見本で確認した。最近エコロジーのものも増えているが、問題は使用資材中、有害化学物質が含まれているかどうかである。実際にビニールクロスを燃やしてダイオキシンが出る実験をしてもらった。なお、このような材料シリーズはしばらく続ける予定である。
以上がこれまでの活動である。
この会がすくすくと育って行く為にも会員の皆様の協力が欠かせませんので、よろしくお願い致します。

1997年10月31日発行(第1号)
準備中です。

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