6章 チューニング

深いです...


tune・・・調べ, (歌)曲; 調子の合っていること, 調和; 協調; (心の)調子, 気分.



車にある程度触れた人ならば誰もが耳にする言葉です。

「チューン」つまり、それは調和・協調であり、
「チューニング」とは「『チューン』すること」です。


この「チューニング」という言葉が今、車パーツ業界では多用されている。


車において、「チューニング」といえば主に「改造」なのですが、相当に広い意味を持っています。

例えば、ミニバン系の車が車高を下げる為に車高調を入れる
また、VIP車といわれる車がスモークを入れ、排気音を変えるため(大きくする)にスポーツマフラーを入れる

これらの改造も車を所有者の理想に近づける「チューニング」の一種です。
しかし、それらはあくまで「『パン車チューン』である」とKEVINは考えます。

では、「走り屋の為のチューニング」とは何か?
これが今回のテーマです。


走り屋である皆さんも予備軍である皆さんも、
車を持つからには、「何かしらの理想系」を持っていると思います。

その「理想系」こそが、チューニングの行き着く先なのです....が、

昨今、誤った「理想系」を持つ走り屋(及び予備軍)が多いです。

あ、今「そんなの勝手だろ!」とか「オレにはオレのチューニングがある」なんて思った方、いると思います。
そういう方は、当然相当走りこんでいるものと見なしますので、ななめ読みでもしてやってください。


まず、チューニングするのは何故か?

皆さんはある程度走りこんでいると思いますが、ある程度走っていて、弱点が見つかると思います。
「ココが弱いせいで曲がらない」とか思うようになるのです。
そんな流れで改造するわけですが、

そこで重要なのが、「そのパーツやチューンが本当に必要かどうか見極めることができるかどうか」なのです。

たとえば、サスペンションを変えようと思ったとしましょう。

では、
本当にそのパーツを変えれば曲がるようになりますか?

速くなれますか?

ドラテクの幅を広げてくれますか?



ドライバーの為にならないチューニングは「デチューン」と言い、
百害あって一理ありません。


さらに、そのチューンは何処で知りましたか?
雑誌の受け売りなんてのは下の下です。

チューニングパーツは実際に使っている人間の生の声を聞き、
できればその車に乗ってみることが理想なのです。

まして、格好や知名度でパーツを選ぶのは「走り屋のチューニング」なんて言えませんよ?


走り屋にとってのチューニングとは、車を自分の運転にあった挙動にするために、
パーツを変えたり、加工したりすることなんですよ。

つまり、マシンとドライバーのドラテクは両翼なのです。
マシン(セッティング)が行き過ぎても、ドラテクが有り過ぎても真っ直ぐには進めないのです。

チューニングとはその両翼(マシンとドラテク)のバランスを取ることなのです。


ドライバーのテクニックに上限はありません。ということはつまり...
チューニングにも終わりは無いのです。



チューニングは走り屋にとっての永遠のテーマであり、醍醐味の一つでもあります。

(2006/4/17)


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