2008
隗の会・7月の俳句
隗作品抄 大山雅由選 あかつきの蓮白玉浄土かな 榎 和歌 陽炎や魔物も神も口に棲み 清水早苗 針穴のほどでありけり目高の目 森井和子 ご城下は袋小路や栗の花 細見逍子 黴の辞書めくる気ままなひとり旅 森田京子 日の粒のころがり落ちてえごの花 内田 粛 さり気なさ装ふ父の日の電話 池田英子 銀の匙しづかに光り街薄暑 石井敏子 八卦見に声かけらるる夕薄暑 関口道子 さらさらと箸洗ひをり夕薄暑 斎藤八重 麦秋や海へ弱音を捨てに行く 和田久美子 ひそやかに竹の皮脱ぐ雨の中 矢畑昌子 過ぎし日を夢とおもへば遠郭公 十羽野荒人 つぎつぎに花の名の駅春惜しむ 飯島千枝子 昼餉にて一盞受くる洗鯛 佐山 勲 風薫る安堵の絵馬を納めけり 小山洋子 青嵐腹ふるはせて嬰の泣く 長井 清 窓あけしままに日暮るる薄暑かな 田中昭次 遠足やハンカチの木に集合す 荒井和子 たぶん明日許してあげるシャボン玉 高瀬千恵子 |