2009
隗の会・8月の俳句

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     隗作品抄             大山雅由選

歳月や素通りしたる黴の家        小山洋子


夕焼けと戯れすぎて釣果なし       小川マキ

 

翡翠やレンズの中のホバリング      堀内知行

 

烏瓜の花やレースを編み始め       星 美子

 

法事客帰りし後の扇風機         山内直之

 

日がら山がら早起きの鳥の声       榎 和歌

 

青竹の反りは尾鰭に蜑の山車       田中みどり

 

梅雨晴間ハンコタンナの遠会釈      須賀智子

 

老鶯や捨田に遠き水の音         関口道子

 

父と子の乗馬楽しも夏の雲        丘 舜風子

 

零余子飯父母の遺影に手を合はせ     荻原宏美

 

桜んぼ姉妹揃へば空晴れて        青柳明子

 

凪わたる海辺の葬り月見草        斎藤八重

 

亡き夫のラケット並べ土用干       矢畑昌子

 

野苺の甘し日の斑の揺れやすく      山田悠子

 

地獄より薄羽かげろふ出でましぬ     細見逍子

 

枇杷の実や父の遺せし一行詩       井上 睦

 

梅雨の海ドクターヘリの飛び立ちぬ    猪口鈴枝

 

子の癒えて連山泛かぶ夏至の空      長井 清

 

入山の草木いきいき梅雨最中       星 義昭