2009
隗の会・10月の俳句

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     隗作品抄             大山雅由選

 

空蝉の高みにありてモンロー忌      宮本恵吾

 

吾老いて五欲色なき風となる      きょうたけを

 

丑の日や選ぶレシピはラタトゥイユ    井上 睦

 

亡き母の名前の百合を供へけり      大畠正子

 

秋灯泰西名画栞とす           木林万里

 

のせられて一肌脱ぎし月今宵       岩本晴子

 

草の露分けて晩年痩せもして       斎藤八重

 

朝涼し五感ゆつくり目覚めけり      榎 和歌

 

一握り集めひとりの零余子飯       矢畑昌子

 

窪まりとなるまで座せり羽抜鶏     和田久美子

 

夏至の日の燭ほの暗きイコンの間     山田悠子

 

峰雲や地塘に神の山在りて       飯島千枝子

 

朱鷺舞ひてゆるやかに夏日落ちゆく    猪口鈴枝

 

いたづらに日を過しをり萩の花      森田京子

 

生まれ家の墓覆ひたる銀杏かな      笠原トヨ

 

盆客へ土鍋沸きたつ鯨汁         小山洋子

 

落栗や情に流され義に生きて       山田泰造

 

藍浴衣形見の帯を胸高に         崎啓子

 

舳先きる波の音にも秋の声        永島正勝

 

秋澄むやきらめく少女鼓笛隊       玉井信子