2013
隗の会・4月の俳句

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     隗作品抄             大山雅由選     

 

変哲の俳句大好き雪女郎         内山玲子

 

鮟鱇や嘘かまことか進化論       遠藤真太郎

 

鬼やらひ北京煙霧に鬼隠れ        赤池秀夫

 

餅花のひとつは鳥の形して        逸見 貴

 

さくさくと生きて仮の世名残空      森山蝶二

 

故郷を持ち寄りどんど焼点火       永島正勝

 

大病をさらりと書ける賀状かな      柾谷榮吾

 

群れ離れ鴉水浴ぶ寒桜          儀賀洋子

 

歯科医師の腕のすき間や冬の空      山口文美

 

しどけなく座す絨毯の薔薇避けて     篠原悠子

 

闇鍋の具を持ち込みぬ児童館       井上 睦

 

初笑ひ男兄弟四人して          村井幸子

 

道それて炭焼竈の青煙         飯島千枝子

 

湯豆腐や一語々々に子を諭し       長井 清

 

拾ふ神在すやなしや冬怒濤        玉井信子

 

湖に向きオカリナ吹けばかいつぶり    荒井和子

 

寒雀来ては散して鉢の土         髙崎啓子

 

初日記夫の病状安定と          小川マキ

 

蠟梅の紅き切口風凍つる         森田京子

 

もう一度掴み直して大根引        内田研二